icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻8号

1991年08月発行

症例

卵巣腫瘍と鑑別困難であった後腹膜神経鞘腫の2症例

著者: 市川喜仁1 清水敬生1 手島英雄1 荷見勝彦1 増淵一正1

所属機関: 1癌研究会附属病院婦人科

ページ範囲:P.997 - P.1001

文献概要

 卵巣腫瘍との鑑別が困難であった後腹膜原発神経鞘腫を2例経験したので報告する。症例1は76歳,腹部膨満と腹部腫瘤を主訴に来院。右卵巣腫瘍の術前診断にて開腹したところ,120×100×150mm大の後腹膜原発腫瘍であった。病理組織学的には,Antoni A型とB型の混在する神経鞘腫で,腫瘍内出血と嚢胞変性が見られた。症例2は50歳,腹部腫瘤を主訴に来院。卵巣腫瘍の術前診断にて開腹したところ,130×130×60mm大の後腹膜原発腫瘍であった。病理組織学的には,cellularityが高く腫瘍細胞の核もやや大きめだが,mitosisは殆ど見られず被膜も完全で,Antoni A型優位の神経鞘腫と診断した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら