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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科45巻9号

1991年09月発行

文献概要

今月の臨床 産婦人科内科—治療のポイント 妊娠期

22.妊婦の皮膚疾患

著者: 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.1086 - P.1088

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 妊娠によって内分泌系にさまざまな変化が起こるとともに自律神経系の過敏が生じ,そのために母体にはいろいろの新陳代謝異常や,免疫抑制因子の出現などが認められる。また,胎児は母体にとって異物として作用するため胎児から逆に母体が影響をうけることも考えられる。
 妊娠時に通常みられる皮膚の生理的変化としては,色素沈着(生理的色素沈着部位特に乳輪,外陰部などの色素増強。時に顔面の肝斑様色素沈着),多毛,軟性線維腫,妊娠線,血管拡張(手掌紅斑,くも状血管腫,顔面の毛細血管拡張,静脈怒張など),線状皮膚萎縮,浮腫などがあることはよく知られている。これらの皮膚変化のうち線状皮膚萎縮は分娩後も残るが他のものは治療をしなくても分娩後軽快する。このほかに,明らかに妊娠の影響が関係していると考えられる疾患,妊娠に随伴しやすい疾患がいくつかあり,治療を必要とするので以下に述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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