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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻10号

1992年10月発行

雑誌目次

今月の臨床 抗癌剤 種類と作用機序

1.種類と作用機序

著者: 福島道夫

ページ範囲:P.1162 - P.1164

 産婦人科領域における癌は,卵巣,卵管,子宮(子宮内膜,子宮頸部),腟,外陰あるいは妊娠関連では胎盤に見られる。このうち発生頻度が高いことと,抗癌剤の効果からみて主に卵巣癌,絨毛癌,子宮癌の際に用いられているものを列挙してみた(表1)。実際にはこれらの抗癌剤のうちから単剤または多剤併用により使用されている。おのおのの抗癌剤についてそれらの作用機序を述べてみたい。

2.適応疾患と感受性

著者: 佐藤重美

ページ範囲:P.1166 - P.1167

 従来婦人科領域における悪性腫瘍の治療は手術療法や放射線療法が主体であった。しかしながら,最近の化学療法の進歩(とくにcisplatin(CDDP)の出現)に伴い,化学療法は婦人科悪性腫瘍の治療計画の中に積極的に組み込まれるようになっており,なかでも卵巣癌や絨毛癌においては化学療法が主体になっている。本稿では婦人科領域における主な悪性腫瘍の化学療法の適応とそれらの腫瘍に感受性のある薬剤(薬剤の選択)について述べる。

3.免疫療法剤

著者: 鎌田正晴 ,   古本博幸 ,   青野敏博

ページ範囲:P.1168 - P.1170

 癌の免疫療法とは,担癌宿主の免疫監視機構(図1)を賦活して,癌細胞の排除を目指す療法で,それに用いられる物質あるいは試みをbiolo—gical responce modifier (BRM)と総称し,免疫療法剤とほぼ同義語である。しかしヒト癌での腫瘍縮小効果は個体差が大きく,実験腫瘍におけるほど著明ではない。これが他の直接的治療法とは決定的に異なる点で,癌の免疫療法そのものが疑問視されたことも事実である。最近,生存期間やquality of life(QOL)を中心にした評価法の定着や,直接抗腫瘍活性を示すサイトカイン類の臨床応用などにより,癌の免疫療法が再び注目されている。本稿では産婦人科領域を中心に,免疫療法剤の現況と展望を述べる。

4.ホルモン剤

著者: 保田仁介

ページ範囲:P.1172 - P.1173

 悪性腫瘍の増殖がホルモンに依存性である時にはそのホルモン作用を除去あるいは阻害することが治療になる。婦人科領域ではとくにエストロゲン作用が顕著に現われる組織である子宮内膜由来の子宮体癌に有効であり,抗エストロゲン作用やエストロゲンの分泌を抑制する作用のあるホルモン剤が抗癌剤となりうるが黄体ホルモン剤と抗エストロゲン剤が使用される。

感受性同定法

5.in vitro法

著者: 西田正人

ページ範囲:P.1174 - P.1176

 in vitroでの癌細胞の抗癌剤に対する感受性検査は,増殖している癌細胞を2群に分け,一方を対照として,他方に抗癌剤を接触させ,両者の差を何らかの方法で検査し,抗癌剤の抗腫瘍効果を判定するものである。この時に使用する腫瘍細胞,増殖させる培地の種類,効果判定の方法によって,多種類のassay法が考案されている。

6.in vivo法(Nude mouse, Subrenal capsule assay)

著者: 佐々木寛

ページ範囲:P.1178 - P.1179

 ヌードマウスは,先天的に胸腺を欠損したT細胞性免疫不全状態にあり,約40%前後の確率でヒト悪性腫瘍の生着,増殖が可能である。しかし,natural killer細胞(NK細胞)やB細胞系免疫細胞は免疫能力を維持しているため,約40%の低率でしか移植ができない。このため継代可能な腫瘍を用いた抗癌剤感受性試験は限られた症例にしか応用できない。このため初代移植率の改善法,および臨床検体への応用可能な方法にしぼって本稿を論ずるものである。

効果判定法

7.癌治療学会基準,カルノフスキー分類

著者: 大村剛 ,   渡辺肇 ,   古川隆正 ,   長谷川絵美 ,   平野孝幸

ページ範囲:P.1180 - P.1183

 医学は,死に対する挑戦である学問のなかでも,死を回避できる実践的技術体系として発展してきた。死の一経過を辿る癌の認識は,皮膚をはう増殖の形状からKtrebs(蟹)と表現されてから,人の眼による観察が診療の基本となっている。現在の癌治療は癌を見つけて切り取る手術療法が原則であるが,肉眼観察には限界がある。10個の悪性細胞を術中肉眼で探索してこれを切除することはできず,手内職の限界を感じ他の科学分野に遅れているような印象をぬぐえない。かといって医療機器が進歩した現在にあっても,10個の細胞は検出不可能である。したがって取り残したかも知れない癌細胞を抗癌剤でたたいても,検索不可能である以上効果は判定できず経過を見るしかない。癌の治療にあたっては,メスは刃物,抗癌剤は毒であり,心あらざれば犯罪であるという認識を持ち,現代医療の限界を熟知し,その鑑識眼を養い外科的技術と化学的治療法の効果をあげる地道な努力と,再発してくるかも知れない不安に対する誠意を示す必要がある。
 臨床医学とは,限界のある中で治療効果を向上させる努力過程であり,忍耐なくしてはできない仕事である。当然その治療効果の判定基準はわかりやすくかつ,効率的であることが要求される。

8.卵巣癌化学療法の病理学的効果判定

著者: 蔵本博行 ,   上坊敏子 ,   泉貴文 ,   角田新平

ページ範囲:P.1184 - P.1186

 卵巣悪性腫瘍の治療においては,手術的に腫瘍を可及的に摘出した後に抗癌剤を投与するのが治療の基本となっている。しかし,進行した症例では,試験開腹に終わったり,化療を先行せざるを得ないこともある。このような症例では,化療の効果を待って手術を施行する1)が,この時点での腫瘍に対する抗癌剤の病理学的効果を適切に判定することは,その後の抗癌剤の選択にとって大きな意義を有するものと考えられる。われわれは,日本癌治療学会と日本産科婦人科学会の「卵巣癌の組織学的効果判定基準」にのっとって判定してきたので,その実際と成績を報告する。

9.腫瘍マーカーと画像診断

著者: 石川睦男

ページ範囲:P.1187 - P.1189

 腫瘍マーカーと画像診断は悪性腫瘍の診断には欠かすことのできない必須の検査手技である。その双方とも,最近の進歩にともないその特徴,長所,欠点を熟知して使用しないと判定を誤ることとなる。
 腫瘍マーカーは癌細胞からのみ特異的に産生される物質ではなく,癌細胞がつくるか,または癌が体内にあることに反応して他の生体細胞がつくる物質の総称である。したがって,これらの物質を生体から検出することにより,癌の存在,部位,種類や進行度を示す指標を得ることが可能となる。マーカーの種類は,現在,癌胎児性抗原のほか,癌糖鎖抗原,癌関連酵素アイソザイム,ホルモンから,遺伝子と遺伝子産物まで含まれてきている。画像診断に関しては,現在使用されているものは,超音波診断,CT画像診断,MRIが代表的なものである。一般の臨床においては,このまったく異なる2つの方法を用いて,悪性腫瘍の早期診断,治療効果の判定,再発の予知を行っているわけであるが,両者の診断精度,特異度や不一致などが問題となる。本稿においては,主に卵巣癌を中心に,特異性の高いCA−125を中心とした腫瘍マーカーを取り上げ,画像情報として超音波,CT, MRIにつき,その臨床的意義を自験例を交えて述べる。

投与方法

10.静注療法

著者: 井上正樹

ページ範囲:P.1190 - P.1192

 婦人科腫瘍の中で,早期発見が困難で,手術療法のみでは治癒困難なため,抗癌化学療法の役割がきわめて高い疾患は卵巣悪性腫瘍である。なかでも,cisplatinを基剤とした多剤併用化学療法は現在,卵巣悪性腫瘍の不可欠の治療法となっている。これらの一次効果のすばらしさは多くの基礎的,臨床的データにより証明されているが,長期予後に関しては必ずしも満足のゆく結果は得られていない。今日,長期予後改善をめざして,さまざまな試みがなされている。併用薬剤,投与量,投与ルート,投与期間,などの問題や,2ndlineの化学療法剤を何にするか,5—HT3受容体拮抗型制吐剤GCSFなど副作用軽減剤をどう使うか。Quality of Life,インフォームドコンセントをどうするかなど患者の精神面からのケアも要求されている。
 われわれは,卵巣悪性腫瘍に関して静注療法が患者と医師両者にとって簡便で有効な投与法と考えQuality of Lifeの側面も考慮したCyclic-PAC化学療法を施行し,比較的良好な成績を得ている1)

11.選択的動注療法

著者: 東政弘 ,   佐久本薫 ,   金澤浩二

ページ範囲:P.1193 - P.1195

 選択的動注化学療法は全身への薬剤分布を少なくし,癌病巣の薬剤濃度を上昇させることにより,全身的副作用の軽減を図り,治療効果を上げる方法として注目されてきた。内腸骨動脈,卵巣動脈により栄養される固形癌としての婦人科癌に対しても動注化学療法が種々試みられている。我我は局所に大きな腫瘤を形成し,通常の放射線治療で治療困難な頸癌に対し,Cisplatinによる動注化学療法を施行し,有意義な成績を得てきている1-3)。しかし一般には,難治性子宮頸癌に対する動注化学療法とそれに引き続く放射線治療による長期生存率の報告は少ないのが現状である4)。本稿では,我々の治療方法について,一部成績を加えて,概説する。

12.腹腔内投与法

著者: 鈴木正明

ページ範囲:P.1196 - P.1197

 腹腔内抗癌剤投与法は腹水貯留例ならびに微小播種病変の緩解を目的とした姑息的療法として行われてきた。しかし,近年,抗癌剤の腹腔内注入の効果がシスプラチン(CDDP)などの新しい抗癌剤の開発と相まって,基礎的,臨床的に確認されるようになってからは主として悪性卵巣腫瘍の術前術後の有力な投与経路として汎用されつつある。

13.超大量投与法・少量持続投与法

著者: 篠塚孝男 ,   藤井明和

ページ範囲:P.1198 - P.1202

 進行卵巣癌の治療にCDDPや,それを主体とした多剤併用療法が導入された結果,その一次効果は以前に比べ著明に改善されたが,3年以後の長期予後についてみると,決して満足できるような成績は得られていない。さらに,初回治療後にも残存腫瘍のみられる症例や再発例に対しては,きわめて悲観的な成績しか得られていないのが現状である。これら進行癌や難治性癌に対する治療効果を上げる一つの方法として,その腫瘍に感受性のある薬剤のdose-upをはかることが考えられる。卵巣癌に対し最も有効な抗癌剤とされているCDDPやcarboplatin(CBDCA)は濃度依存性の薬剤であり,これらを用いた治療において,奏効率や生存期間とdose-intensityとの間に相関関係が認められることを報告した文献は多数みられる。これらの薬剤とともにcyclophosphamide(CPM)やetoposideなども投与量を一定期間内でいかに上げるかが治癒率の向上に結びつく重要なpointである。これら抗癌剤のdose-upに対し,dose—limiting factorとして立ちはだかる最大のものは骨髄機能障害である。

効果増強法

14.併用投与法—5FUとMTX, Cell cycleを含めて

著者: 佐々木茂

ページ範囲:P.1203 - P.1205

 抗癌剤の使用に際しては,かつては単独投与か併用療法かという議論が交わされたこともあった。もちろん単剤にての著効例もあって単剤による化学療法も無視できないが,今日では作用機序の異なる薬剤を組み合わせることによって相乗効果を期待し,また交叉耐性の発現を抑えて高い奏効率を得ようという試みが主流であることに異論はないと思う。とくにシスプラチンの登場以来,シスプラチンを中心とした多剤療法の切れ味の鋭さはだれもが認めるところである。しかしなお遠隔成績においてはけっしてよいとは言えない現状にある。現在使用されている抗癌剤はすべて細胞増殖阻害剤であるので増殖する細胞には致死的な影響を与えることができるが,増殖していない細胞にはほとんど効果がない。そこで,本稿では与えられたテーマに従ってcell cycleについて概説したあと,最近消化器癌領域で話題になっているMTX/5FU時間差投与法について述べてみたい。

15.温熱療法

著者: 河野一郎

ページ範囲:P.1206 - P.1208

 抗癌剤に温熱を併用することによって抗腫瘍効果が増強されることは培養細胞や動物を用いた多くの基礎生物学的研究によって明らかにされている1)。温熱療法(Hyperthermia)はそれ自体でも抗腫瘍効果が認められるが,抗癌剤と併用する温熱化学療法(Thermochemotherapy)では単に両者の相加効果のみでなくしばしば相乗効果もみられることがある2)。さらに併用効果に加えて抗癌剤の耐性の克服,副作用の軽減など併用によるその他のメリットも報告されている。これらの基礎的な事実に基づいて次第に温熱化学療法の臨床応用が行われるようになってきたが,抗癌剤の選択,温度計測,加温方法などについて試行中の点も少なくはなく,これからの治療法として大きな期待がかけられている。

16.アンギオテンシンII(昇圧化学療法)

著者: 原田誠

ページ範囲:P.1209 - P.1211

 卵巣癌は腹腔内にまん延しやすく,また癌性腹膜炎・腸閉塞で再発することが多いため,抗癌剤,とくにCDDPの腹腔内投与の効果や副作用が検討されてきた。
 Baba, et al1)が,CDDPの作用をsodium thio—Sullate(STS)が解毒・中和することを報告して以来,CDDP IP投与後STSを静脈内投与して,流血中に吸収されるCDDPを中和するという二経路化学療法が実施されているが,STS中和作用がCDDPの抗腫瘍効果も減弱させることが懸念された。一方,佐藤ら2)は,AngiotensinII(AT-II)が作用すると正常組織血管は収縮するが癌組織血管は収縮せず,逆に拡張して血流が増大するという特性に着目して昇圧化学療法を実施してきた。私たちは卵巣癌の術後にAT-II併用下でCDDP・STS二経路化学療法を実施し,抗腫瘍効果の増強を試みているので紹介する3)

17.耐性の獲得とその克服

著者: 吉川史隆 ,   小口秀紀

ページ範囲:P.1212 - P.1214

 卵巣癌の治療成績は化学療法の進歩により改善されてきている。しかし,初回治療時より抗癌剤に感受性が認められない症例や最初は抗癌剤に反応していた症例でも投与しているうちに効果が減少し,やがて抗癌剤が無効になることが臨床上問題となっている。したがって婦人科悪性腫瘍の治療成績の向上には薬剤耐性の克服が重要な課題となっており,in vitroでさまざまな検討がなされている。
 卵巣癌化学療法剤として有用なシスプラチン(CDDP)やアドリアマイシン(ADR)などの抗癌剤の耐性機構についてのin vitroの報告をまとめると,細胞内抗癌剤濃度の減少,細胞内解毒機構の亢進,DNA修復機構の亢進に大別される。

投与時期

18.術前投与(Neoadjuvant chemotherapy)

著者: 平林光司

ページ範囲:P.1215 - P.1217

 1979年,Hongらが頭頸部癌に対して,シスプラチンとブレオマイシンの併用化療を手術や放射線治療に先行して行う治療方式を試みた結果,良好な成績が得られたことから,欧米において頭頸部癌を中心に検討が始められた。
 1982年,Dana Farber癌研のFreiⅢが従来の術後補助化療と対比して,Neoadjuvant chemo—therapy(NAC)という用語を創出した。1985年にはパリにおいて第1回のNACに関する国際会議が開催され,以後NACは各科領域の癌治療に試みられるようになった。この時間的流れをみると,明らかにシスプラチンの登場によって直接効果が著しく改善されたことがその発展の根底に存在する。第1回国際会議では851題にのぼる基礎的,臨床的検討成績が発表された。

19.術後投与(Adjuvant chemotherapy)

著者: 林和彦

ページ範囲:P.1218 - P.1220

 卵巣癌の治療にcisplatin(CDDP)が登場して以来,その奏効率には著しい向上がみられ,卵巣癌については標準的治療方法が確立されつつある。現段階での標準的治療法とは,まず腫瘍の縮小化を目的とするreduction surgeryを実施し,続いてCDDPを主体とする抗癌剤を一定期間投与し,その後,抗癌剤の投与を継続するか否かの確認(restaging laparotomy)あるいは残存腫瘤の摘出(cytoreductive surgery)を目的としてsecond look operationを行う一連の治療法である。卵巣癌の奏効率の改善は,腫瘍の完全摘出とその後のCDDPを中心とする術後化学療法によるところが大きいといえる。

副作用軽減法

20.骨髄抑制に対するG-CSF,M-CSFの有用性

著者: 宇田川康博 ,   伊藤高太郎 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.1221 - P.1223

 近年,婦人科領域の悪性腫瘍の治療においてcisplatin(CDDP)を基剤とした強力な多剤併用療法により優れた一次効果が実証されるにつれて,癌化学療法は進行婦人科癌に対する集学的治療の中で大きな位置を占めるに至った。なかでも卵巣癌では徹底的なdebulking surgeryや拡大手術に続いての化学療法,さらにはsecond surgery後の化学療法とその果たす役割は大きく,積極的な長期予後の改善が図られてきた。しかし一方では再発例も多く,CAP療法の効果はすでにプラトーに達し,長期予後の改善までには至っていないとの見方も少なくなく,投与量,投与法,新たな併用療法などの工夫や薬剤耐性の克服,副作用の軽減,さらに新薬の開発などの対応策を積極的に進め,延命効果を高める必要があるといわれてきた。とくに副作用対策は,治療成績の向上に不可欠な重要課題の1つであり,なかでも骨髄毒性は,白血球減少とそれに起因する重篤な感染症を惹き起こすため,抗癌剤の投与量の減少や投与間隔の延長などにつながり,期待し得る有効性を制限することが多く,その克服が切望されていた。

21.消化器系の副作用

著者: 林雅敏 ,   矢追良正

ページ範囲:P.1224 - P.1225

 婦人科領域での化学療法はcisplatinの導入以来,著しい進歩を遂げた。cisplatinの腎毒性はdose-limiting factorであったが,大量輸液療法の施行,carboplatinの導入により,改善しつつある。またG-CSF,M-CSFの開発導入により,抗癌剤の骨髄抑制の副作用に対しても良好な治療効果が認められている。副作用によって患者が受ける肉体的・精神的苦痛度は1位が嘔吐,2位が悪心,3位が脱毛の順である1)。今後さらに,患者のqualityof lifeを重要視することが,医師にとって必要不可欠の課題になると考えられ,その意味で消化器系の副作用である悪心・嘔吐に対する有効な対策を講じることは医師の責務であると言える。

22.腎障害

著者: 陳瑞東

ページ範囲:P.1226 - P.1227

 化学療法の奏効性を高めるには,薬剤の臨床薬理上の特性を生かした投与法を開発する必要がある。しかし,それ以上に,その薬物の投与により出現する毒性をどのようにコントロールするかが臨床的には重要になってくる。なぜなら,化学療法の奏効性は最終的にはdose intensityによると考えられるが,このintensityを高めるには,副作用の軽減によってコンプライアンスを低下させないことが何より不可欠だからである。
 そこで本稿では,化学療法のコンプライアンスを維持していく場合に,予防的な副作用軽減法がとくに重要と考えられる副作用の一つとして,腎障害を取り上げてみた。

23.生殖機能障害

著者: 滝沢憲

ページ範囲:P.1228 - P.1230

生殖毒性の評価と最近までの知見の要約
 抗癌剤の生殖毒性は,初経発来の有無,既存月経の発現,性器の萎縮,性交痛など性機能障害の観点と,妊娠率,流・死産率,児の異常・奇形など妊孕能障害の観点の両面から評価される。
 ヒト生殖毒性についての知見は,①抗癌剤による卵巣卵細胞障害が主要原因である(間脳・下垂体など性中枢障害や,他の内分泌腺障害からの二次的障害の可能性も考えられる),②患者の年齢により感受性が著しく異なる,③抗癌剤の種類によって著しく異なる,④用いる抗癌剤が多種類になり,また多量になるほど,毒性は強くなる,などに要約される。

疾患別治療指針

24.卵巣癌

著者: 綱脇現

ページ範囲:P.1231 - P.1233

 卵巣癌での死亡率は,米国では女性性器癌の中で第1位を占め,本邦においても確実に上昇してきている。
 また,子宮癌は治療法もほぼ確立しており,その治療成績は著しく向上してきている。しかし,卵巣癌の治療成績は必ずしも満足のいくものとは言えず,5年生存率はFIGOの報告でも約30%,米国においてさえ35%と言われており,治療法の確立が強く望まれているところである。

25.子宮体癌,子宮肉腫

著者: 植田政嗣 ,   植木実

ページ範囲:P.1234 - P.1236

 わが国における死亡原因は1981年以降,癌が第1位となり,その後も癌死亡は増加している。この中で全子宮癌の死亡数および率は1950年以降一貫して減少しており,これは子宮頸癌検診の普及によるものと考えられる。その一方で,子宮体癌の発生頻度は近年増加傾向がみられ,子宮癌全体の15〜20%,あるいは30%を超えたとの報告もあり,欧米化の傾向がうかがわれる。日産婦学会の全国集計によれば子宮体癌全体の5年生存率は81.4%と比較的高いが,発見された時には進行癌であったり,広汎な転移を伴う再発のため治療に難渋する例をなお多く経験する。子宮体癌の治療の原則はいうまでもなく手術療法であるが,術後の予後向上のための追加治療,手術不能例や再発例などに対し,新しい薬剤の開発や組み合わせの検索により化学療法が重視され,ホルモン療法についても検討されている1)
 一方,子宮肉腫は全子宮悪性腫瘍の0.3%とまれな非上皮性腫瘍であるが,その予後はきわめて悪い。本症においても手術が基本的な治療法であるが,手術不能例,不完全手術例,転移再発例には放射線療法や化学療法が行われる。しかし,いまだ決め手となる薬剤がないことから不幸な転帰をたどることが多い。

26.子宮頸癌

著者: 利部輝雄

ページ範囲:P.1237 - P.1240

 子宮頸癌の進展は,主として管内性,傍結合織浸潤およびリンパ行性であることから,治療の主体は,手術(広汎性子宮全摘術)あるいは放射線治療(外照射と腔内照射)である。また,子宮頸癌の約90%は扁平上皮癌であり,放射線による効果が期待されることから,術後の治療としても,まず放射線照射が選択されている。したがって,現在までの頸癌に対する化学療法の役割は,手術や放射線治療に付加される補助化学療法および寛解導入療法などである。これらの検討は,婦人科悪性腫瘍化学療法研究会により全国的規模ですすめられており,子宮頸がん第1次から第4次までの共同研究プロトコールの概略は表1,2のごとくである1)
 最近,頸癌の術中所見および摘出物の病理学的所見から,治療における高リスク群が明らかとなり,また,シスプラチンを含む抗癌剤の多剤投与が,これらの高リスク群の腫瘍制御に有効であることが知られるようになった。そこで,高リスクと考えられる症例を対象に,まず化学療法を行い,腫瘍の反応を期待し,根治手術,放射線治療の効果をさらに高めようとするprimary chemo—therapy, neoadjuvant chemotherapy,術前化学療法と,高リスク群における手術のさいの顕微鏡的な癌の取り残しや遠隔転移の予測される症例にまず化学療法を行う。

27.侵入奇胎,絨毛癌

著者: 前田真

ページ範囲:P.1241 - P.1243

 絨毛性疾患のなかで抗癌剤による化学療法の対象となるものは,一部の転移性奇胎と,続発症と呼ばれる侵入胞状奇胎ならびに絨毛癌である。またそれらは,きわめてまれな奇形腫性絨毛癌を除けばすべて妊娠に起因するものであり,他の固形腫瘍と異なり血行性に富み早期に広範囲に転移をきたす腫瘍である反面,従来から抗癌剤がよく奏効する代表的な疾患の一つとしてあげられている。
 基本的には,侵入胞状奇胎はあくまで胞状奇胎の一種であり異常妊娠の一つと考えられるが,一方絨毛癌は悪性腫瘍であることから,それぞれの治療方針は明らかに異なる。すなわち,侵入胞状奇胎では自然治癒例の報告もありその予後は良好であるのに対し,絨毛癌の予後は向上してはいるものの,いまだ悲惨な結果に終わるものもあり,適切な診断によりこの2者を明確に分けて治療方針を立てるべきであろう。図1にその診断フローチャートを示す1)

28.二次的化学療法の選択

著者: 岩坂剛

ページ範囲:P.1244 - P.1246

 同一臓器に発生した同一組織型の癌であっても,個々の癌において,同一の化学療法に対する感受性が異なるという事実は臨床の場ではしばしば経験される。また当初有効であった化学療法が途中で無効となったり,再発癌には効果がなかったりということもめずらしくない。この観点からすると,癌化学療法は個々の癌に対して個別化して行われるのが理想である。これを実践する方法として抗癌剤感受性試験があるが,手技の簡便さ,腫瘍細胞特異性,定量性,客観性などいまだ問題点が多く,一般化するには時間を要する。そこで現在のところ,ほとんどの癌において,最大公約数的有効薬剤を組み合わせた併用化学療法が行われている。また,この初回化学療法にあたっては,有効薬剤を動員し,全力を傾けて治療を行うのが一般的で,再発した場合を予測して有効な治療法を温存するというようなことは通常行われない。
 以上の実情から,二次的化学療法(second linechemotherapy)の選択はかなり限られたものにならざるを得ない。中でも子宮頸癌および子宮体癌においては,いまだ初回治療に有効な化学療法の確立が先決問題であり,二次的化学療法うんぬんの段階ではない。一方,化学療法が治療の主体をなす絨毛癌では逆に治療法がほぼ確立されているといってよい。そこで,本稿では多彩な対応を迫られる卵巣癌を中心に,その二次的化学療法の現状について述べることにする。

29.抗癌剤打切りのタイミング

著者: 落合和徳 ,   新美茂樹

ページ範囲:P.1248 - P.1249

 婦人科悪性腫瘍の内でとくに臨床的によく直面しかつ抗癌剤の多用される癌は,卵巣腫瘍である。シスプラチンの開発により以前では難治と思われた卵巣悪性腫瘍もある程度のsurvivalが得られるようになった。しかしながら,効果のある症例に対して化学療法を何回施行すればよいか,あるいは,再発例または,無効例に対してどのように対処すべきかが問題となるところである。そこで本稿では主として卵巣癌について有効例,無効例に分けて抗癌剤打切りのタイミングを述べることにする。

カラーグラフ 胎盤の生理と病理・10

梗塞・血栓・中隔嚢腫・フィブリン沈着

著者: 中山雅弘

ページ範囲:P.1157 - P.1159

 割面の観察では,母体面を上にして1〜1.5cmの間隔で割断していく.母体面の観察で異常のあるところはとくに注意深く割面を入れる.母体面を上にするのは,単に切りやすいということではなく,割面はそれぞれのコチルドンを意識して切開するべきであることと,また母体面の異常が見逃されやすいからである.
 梗塞は通常は母体面の硬化像にほぼ一致して割面で認められる.重症妊娠中毒症では,多発性の梗塞あるいは巨大梗塞を示す.梗塞は三角形の底辺が母体面側で,その中央に螺旋動脈の硬化部を見る.この三角形が梗塞とは反対に底辺が胎児面側のときには,胎児血管の栓塞症(fetal artery thrombosis)を考えなければならない.Fetal artery thrombosisは,通常の梗塞が母体の阻血性変化によって起こるのとは異なり,胎児側の血管に血栓を生じ末梢絨毛の壊死を起こすものである.まれなものであるが,これを見ると母体の糖尿病をも考える必要がある.

Current Reserch

マタニティーブルー—産科スタッフの役割

著者: 吉田敬子 ,   中野仁雄 ,  

ページ範囲:P.1251 - P.1260

はじめに
 女性は,産後に,生涯のうちで最も精神の障害をきたしやすい時期を迎える。欧米ではこのことにつとに関心が高く,出産後の精神障害に関する症例報告や臨床研究は19世紀のEsquirolやMarćeに始まるといわれ,1960年代以降にはその数が増した。英国では,出産に関連する精神障害の臨床および研究を目的として専門学会,Marće Societyが1980年に発足した。以来,この10年間に産後の精神障害をめぐって,その病態像の整理と疾患分類,あるいは疫学調査による各疾患の頻度に関する研究報告が数多く積み重ねられた。
 産後の精神障害に対する臨床的アプローチを有効なものとするためには,発症の要因や原因,および予後の調査のために,妊娠中から分娩,産褥まで一貫した調査研究が必要である。研究方法は年々洗練されてきており,それでは,産科スタッフと精神科スタッフの連携が必須の条件とされる。これまでに,産後の精神障害がまれではないこと,また,妊婦の産科的・精神科的既往歴,あるいは妊娠中から産褥早期における精神状態の把握はその後に発症する,より重篤な精神障害の予測や予防に役立ち,また早期の適切な対応を可能にすることもわかってきた。加えて,最近の研究では,新生児のその後の情緒や認知の発達にも影響を及ぼすことが明らかになりつつある。

原著

ヒト胎盤絨毛組織の血小板凝集阻止活性—臍帯静脈血管の血小板凝集阻止活性との比較

著者: 飯岡秀晃 ,   赤田忍 ,   島本太香子 ,   山田嘉彦 ,   森山郁子 ,   一條元彦

ページ範囲:P.1261 - P.1265

 ヒト胎盤絨毛組織培養上清中に出現する血小板凝集阻止活性を臍帯静脈血管培養上清中に出現する血小板凝集阻止活性と比較検討し以下の成績を得た。
 ① ヒト胎盤絨毛組織培養上清中にはADP(adenosine diphosphate)惹起血小板凝集阻止活性が存在した。一方,臍帯静脈血管培養上清中に出現する血小板凝集阻止活性はADPのみならずアラキドン酸とコラーゲン惹起血小板凝集に対しても認めた。
 ②胎盤絨毛組織培養上清中に出現するADP惹起血小板凝集阻止活性は,多血小板血漿とのpreincubation時間により変化を認めなかった。一方,臍帯静脈血管培養上清中に出現するADP惹起血小板凝集阻止活性は,多血小板血漿とのpreincubation時間とともに増強した。
 ③ 胎盤絨毛組織培養上清中に出現するADP惹起血小板凝集阻止活性はきわめて熱安定性が高かった。一方,臍帯静脈血管培養上清中に出現するADP惹起血小板凝集阻止活性はきわめて熱安定性が低かった。
 ④ 胎盤絨毛組織培養上清中に出現するADP惹起血小板凝集阻止活性は,胎盤絨毛組織のアスピリン処理によっても影響を受けなかった。一方,臍帯静脈血管培養上清中に出現するADP惹起血小板凝集阻止活性は,臍帯静脈血管のアスピリン処理により著明に減弱した。
 ⑤ 胎盤絨毛組織培養上清中に出現するADP分解活性は,臍帯静脈血管培養上清中に出現するADP分解活性に比し,顕著に高かった。

妊娠36週未満のPROMの臨床的検討

著者: 飯田和質 ,   原田丈典 ,   道倉康仁 ,   上野浩之

ページ範囲:P.1266 - P.1270

 1982年から7年における当科の前期破水のうち,とくに,妊娠36週未満の早期前期破水について調査し,臨床的検討を行い,以下の結果を得た。
 ①妊娠36週未満の前期破水の発生率は年間約1%で,32週未満の経産婦の発生率が高かった。②妊娠合併症で,とくに関連の考えられた疾患は,双胎および頸管不全症であった。③新生児感染は,妊娠32週未満で,破水後24時間以上経過した場合が多かった。④新生児呼吸障書は,妊娠32週以後は激減し,とくに,24時間を越えたものには,1例もなかった。⑤待機療法の場合は,在胎32週,児の体重1,500gを第一目標と考え,感染防止,陣痛抑制,プロムフェンスの使用などで積極的に管理することで児の予後は改善すると考える。

症例

皮脂腺の悪性変化を伴う卵巣成熟

著者: 堀田正英 ,   夏秋洋一 ,   山田孝之 ,   小林洋 ,   下釜達朗 ,   渡辺照男 ,   花田基典

ページ範囲:P.1273 - P.1275

 卵巣成熟嚢胞性奇形腫の悪性変化はまれでありほとんどが扁平上皮癌である。われわれは皮脂腺の悪性変化を伴う卵巣嚢胞性成熟奇形腫の1例を経験した。症例は70歳の女性で主訴は下腹部腫瘤感であった。画像診断上壁の肥厚,fatty componentを有する腫瘤を認め開腹手術を施行した。左卵巣は超手拳大で腹水,腫瘍表面,ダグラス窩の細胞診はclass Ⅱであった。割面は通常よりも鮮やかな黄色調であった。組織診では扁平上皮癌様細胞と明るい細胞質を有する泡沫細胞が浸潤性に増殖し,胞体内外に多数の脂肪滴が証明された。成熟骨,線毛上皮も存在し組織診断を皮脂腺悪性変化を伴う卵巣成熟嚢胞性奇形腫とした。眼窩外皮脂腺腫瘍はめずらしく,皮脂腺の悪性変化を伴う卵巣成熟嚢胞性奇形腫は現在4例の報告があるのみである。卵巣成熟嚢胞性奇形腫の診断に際しては悪性変化をも念頭に置くことが重要であろう。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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