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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻11号

1992年11月発行

雑誌目次

今月の臨床 思春期診療 思春期の生理

1.思春期とは

著者: 宮川勇生

ページ範囲:P.1290 - P.1291

 思春期は小児期から性成熟期への一過渡期であるが,女性はこの時期に身体的にも精神的にも大きく変化する。また,内分泌学的にも著明な変化が見られ,思春期発来には視床下部・下垂体を介して,卵巣系ホルモンとともに副腎系ホルモン,甲状腺系ホルモン,成長ホルモン,プロラクチン,さらにメラトニン,ソマトメジン,ソマトスタチン,その他のホルモンや性ホルモン結合グロブリン,皮下脂肪,環境因子などが関与する。
 ここでは,思春期の定義,特徴,発来のメカニズムについて述べる。

2.内分泌機能の発達

著者: 玉井伸哉 ,   松尾宣武

ページ範囲:P.1292 - P.1293

 思春期徴候を惹起する主要な内分泌機構である,視床下部—下垂体—性腺系および副腎アンドロゲン系について概説する。

3.思春期のこころ

著者: 芳川玲子 ,   馬場謙一

ページ範囲:P.1294 - P.1295

私たちにとっての思春期
 『思春期』という言葉に私たちはどんなことを連想するであろうか。甘酸っぱい初恋を思い浮かべる人もいれば,訳のわからなさの中でただ大人たちに反抗する中学生や高校生程度の若者を連想する人もいるだろう。自分の思春期を思い返してみると,概して言えるのはつねに『思春期』という言葉に反感を抱いていたようである。思春期は情緒が不安定の時期だとまわりから言われるゆえに,それに反発してむりに安定を保とうとしていたのである。今思うと実に思春期的な反応であった。
 これまで思春期についてさまざまな説や考えが述べられてきた。思春期は,人生上の他の時期に比べて大きな意味があるからだとも言えよう。まず生物学的にみれば思春期はその後にくる青年期とともに,第2次性徴の発現から生殖能力の十分な成熟に達するまでの時期であり,大人としての肉体的能力や性的能力を培い,準備するために多くのエネルギーが費やされる。心理学的にみれば,思春期は家族から自分を切り離して,家庭外の人物や価値観に関心を移し変え,自律的な判断と行動が可能になり始める時期である。また社会学的にみれば,自分の独自の生き方を見いだし,社会的役割を身につけ,経済的自立を達成していこうとする時期である。

症状とその対応

4.性器の発育・発達異常

著者: 安水洸彦

ページ範囲:P.1296 - P.1299

思春期に顕在化する女性性器の発育・発達異常
 は,臨床的に2次性徴出現時期の異常と外・内性器の形態的異常の2群に大別される。前者は原発性あるいは続発性の視床下部—下垂体—卵巣系の異常によるもので,早発思春期,遅発思春期と称される。後者には生殖器の先天奇形,半陰陽などが含まれ,ほとんどが性分化過程の異常に起因する。前者については「早発月経,遅発月経」に記載され,また後者の診断法などについては「無月経」のそれと大部分が重複するので,本章では性器の奇形・発育異常に関する基本的概念と,患者への対応を主に述べることとする。

5.外陰・腟の炎症

著者: 黒島淳子

ページ範囲:P.1300 - P.1302

 小児期の腟・外陰炎は,非特異性腟炎であることが多いが,初経の発来,第2次性徴の出現をみる思春期になると,卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響を受けて,腟壁の上皮や粘膜は厚さを増し,細胞は増殖をし,月経周期と平行した変化を示すようになってくる。デーデルライン桿菌による腟自浄作用も見られるようになる。
 また,排卵性周期や,無排卵性においてもエストロゲンによる頸管分泌量の増加から,帯下の増量を感ずるようになってくる。

6.早発月経・遅発月経

著者: 森下一

ページ範囲:P.1303 - P.1305

早発月経
 日本産科婦人科学会では10歳未満の初経発来を早発月経と定義している。早発月経は早発思春期の一主徴としてあらわれるので本項では主に早発思春期について述べる。

7.無月経

著者: 石塚文平

ページ範囲:P.1306 - P.1307

原発性無月経
 定義
 初経発来が遅延した場合に,どの年齢から原発性無月経とするかの定義は,当然,平均初経年齢の低下にともない変化すべきである。近年,生理的遅延による初経未発来女子の割合は,14〜15歳ですでに非常に低く,平野らの1980年の調査でも15歳で0.33%,16歳で0.15%という1)。すなわち現在ではこの年齢ですでに正常女子のほぼ100%が初経発来を見ると考えられる。したがって,原発性無月経の検索,治療も日本産科婦人科学会の定義である18歳まで待たず,15歳または高校入学時には開始すべきであると考えられる。

8.月経困難症

著者: 足高善彦

ページ範囲:P.1308 - P.1310

 月経期間中で月経に随伴して下腹痛,腰痛,腹部膨満感,頭痛,いらいら感や乳房痛などの病的症状が強く,そのために日常生活が障害されるものを『月経困難症』という。本症は一種の症候群で,子宮内膜症,生殖器の先天異常,子宮筋腫や炎症などのために生じる器質性(続発性)のものと,このような骨盤内臓器の異常を伴わない機能性(原発性)のものがある。思春期女性ではほとんどが機能性であるので,ここでは機能性月経困難症を中心に,その診断と治療法の概要をまとめた。

9.不正子宮出血

著者: 間壁さよ子 ,   長谷川絵美

ページ範囲:P.1311 - P.1313

 思春期の少女の外来は,当クリニックでは初経直後の生殖器系の試運転時代,ストレスの多い受験期中3と高3に片寄っている。また,かつて不妊症で通院していた患者の2世がやってくるようになった。母親は開口一番「私に似ているんでしょうか。この子,血が止まらないんです。」卵巣機能不全はやはり遺伝するのかと考えるこの頃である。そして,外国の少女たちも堂々とした体格で時には口のまわりにひげのようなものを生やして来院することもある。

10.神経性食思不振症

著者: 楠原浩二

ページ範囲:P.1314 - P.1316

 現代はまさにストレス時代といわれる。このストレスは成人のみならず思春期にも例外ではない。受験,対人関係,親子関係などから発生するさまざまな摩擦がストレスとなって思春期の児童にもいろいろな心身医学的問題を引き起こすことはよく知られている。
 このような時代的背景をもとに近年,にわかに増加し注目をあびているものの一つに摂取障害eating disorder がある。

11.クラミジア感染症

著者: 野口昌良

ページ範囲:P.1317 - P.1319

 クラミジア・トラコマティス感染症は,現在,世界で最も患者の多い感染症といわれている。米国では80人に1人の割合で患者が存在するとさえいわれている。このような事実があるにもかかわらず,その予防や治療が余り話題にされないのは臨床症状が軽微であり,その上,致命的な疾患ではないためと考えられる。
 男性の臨床症状は,痛みは少ないながら尿道の分泌物を可視的に患者自らが自覚することが多いが,女性の場合感染初期にはまったくといってよいほど症状を伴わない。したがって感染初期は治療の対象となりにくい。にもかかわらず,経頸管的に卵管よりさらに上行性に侵入し,腹腔内に広がっていく,症状が出始めるのはこのころからであるが,初感染から数ヵ月以上経過した後になることも少なくない。

12.卵巣腫瘍

著者: 泉陸一 ,   伏木弘 ,   藤村正樹

ページ範囲:P.1320 - P.1322

思春期における頻度,腫瘍の種類
 思春期すなわち8〜18歳の女性における卵巣腫瘍の疫学的データは少なく,とくにその頻度については皆無に等しい。卵巣腫瘍症例についてその年齢別分布からみた成績では,20歳未満の若年者は全体の1〜3%を占めるといわれる。境界悪性を含めた全悪性腫瘍についてみると,日本の全国調査では,図1のように10〜19歳が約5%を占めている。この数字からはけっして多いとはいえないが,悪件新生物死亡統計部位別死因順位−1984(昭和59)年—(厚生省)をみると,10〜19歳では白血病,骨についで第3位と高く,死亡率は0.3(人口10万対)となっている。
 筆者らは,富山県下の短期大学において学生定期健康診断の中に,卵巣腫瘍の検診を組み入れ,超音波方式にて,1982年から行っている。その成績1)から,18,19歳での卵巣腫瘍の発生頻度は内膜症性嚢胞を加えると0.3%(5,066例中16例)であった。16例の組織型は,漿液性腺腫1例,粘液性腺腫6例,成熟嚢胞性奇形腫5例ならびに内膜症性嚢胞4例で,悪性腫瘍はみられなかった。一方,われわれは1982年から県下全施設からの境界悪性・悪性卵巣腫瘍登録を行っているが,1991年度までの10年間に登録された365例中,20歳未満は14例(10歳未満0例,10〜14歳2例,15〜19歳12例)であった。

13.思春期のスキンケア

著者: 上出良一

ページ範囲:P.1324 - P.1325

 思春期は性ホルモンの分泌が盛んになる時期で,皮膚ではその影響を受けて,とくに毛嚢脂腺系やアポクリン汗腺の活動が活発となり種々の皮膚疾患が生ずる。また,思春期独特の精神状態,思考傾向も皮膚疾患の誘発,増悪に関与してくる。ここでは思春期女性に好発する皮膚疾患を取り上げ,日常診療における対策を述べる。

思春期から性成熟期へ

14.肥満

著者: 河上征治

ページ範囲:P.1326 - P.1328

 10代の前半においては体格指数BMI(BodyMass Index)の高い女子に初経(潮)年齢は早い。やや肥満傾向にある女子にエストロゲンによる第2次性徴の発現が,標準体,やせの群に比して顕著である。
 しかし,肥満状態が思春期から性成熟期へと移行する10代の後半まで継続した場合,月経不整,排卵障害を示す例が標準体・やせよりも高率となる。

15.多毛

著者: 中居光生

ページ範囲:P.1329 - P.1331

 思春期に成熟化の過程を辿る視床下部・下垂体・卵巣系の周期的変化が身体内外の環境の変化に適応して影響を受けていることをわれわれは日常しばしば経験している。このような排卵機能に障害を与える因子の1つとして,副腎と卵巣から分泌されるテストステロンとアンドロゲン活性をもつ前駆物質の1群がある。これらが皮脂毛嚢単位を過剰に刺激して起こるのが多毛である。多毛はアンドロゲンによる男化徴候の発現過程で最も初期に出現する症状である。
 遺伝的多毛は性毛の身体分布が広い白人に比較的多く,もう1つの内分泌的多毛は家系によってアンドロゲンに対する毛嚢の個人的感受性の差で起こる。

16.低身長

著者: 田苗綾子

ページ範囲:P.1332 - P.1334

 近年,成長ホルモン治療の普及により,低身長に関する評価も著しく進歩した。思春期に低身長を訴える患者は二次性徴出現遅延を伴うものと二次性徴早期出現をみたものに分けられ,いずれも産婦人科診察に重要なことと考えられ,思春期にみられる低身長について総括してみる。

17.思春期における乳房発育異常

著者: 弥生恵司

ページ範囲:P.1336 - P.1337

 女子の思春期における乳房の発育異常として,①乳房の発育が乏しいか,まったくみられないもの(無乳房症,小乳房症,乳房発育不全症),と②乳房の発育が過剰なもの(乳腺肥大症)に大別される。

治療上の問題点

18.ホルモン療法

著者: 林直樹 ,   武谷雄二

ページ範囲:P.1338 - P.1339

 思春期は小児期から成熟期への移行期であり,性機能系の発達途上段階に相当する。したがって,その性機能系の中軸たる視床下部・下垂体・卵巣系も未熟であり,この時期には無月経や機能性出血などの月経異常を伴いやすい。その多くは経過観察のみで自然回復を期待して差し支えない。しかし,思春期はさまざまな精神的・肉体的ストレスに起因する視床下部性無月経の頻度は高く,また多嚢胞性卵巣症候群の婦人もこの時期に月経異常を主訴として受診する場合も少なくない。また,まれではあるが器質性病変による中枢性無月経に遭遇することもある。したがって,思春期婦人の月経異常に対して,性機能系の未熟性に起因するものとして経過観察してよいのか,治療を開始すべきなのかの判断は重要である。思春期婦人に対するホルモン療法は,その病態の原因探索と障害部位の診断が前提であることは性成熟婦人に対する場合と同じである。しかし,長期にわたる性ステロイド療法は性機能系の発達過程をかえって抑制する可能性も指摘されており,より慎重な態度が望まれる。また若年であるため,治療に対する理解力も成人に比較して低く,精神的感受性の高い年代であることからコンプレックスを持たないよう病態および治療に関して十分に説明することが要求される。本稿では思春期の代表的な月経異常についてそのホルモン療法の概略と問題点につき概説する。

19.思春期診療と漢方療法

著者: 村田高明

ページ範囲:P.1340 - P.1343

 思春期は女性の一生の中では心身ともに急速に発達する時期である。また成熟期に至るまでの最もたいせつな時期でもある。思春期の疾患には,産婦人科の面からみると,月経異常,機能性出血,過多月経,過長月経,月経困難症,外陰腟炎,膀胱炎,卵巣嚢腫,貧血症,拒食症や若年性妊娠などであるが,最近では,STD,心身症的な過敏性腸症候群,起立性調節障害,神経性頻尿や過換気症候群,低体温症,そして若年性成人病や脂肪肝などが多いとの報告がある。これらを大別すると,月経に関わるもの,器質的病変,感染症,血液疾患,胃腸疾患や心身症的なものなどに分けることができる。小児婦人科領域に限ると,いわゆる産婦人科的な治療の対象でしかないが,漢方療法からみると全身的な視野での治療が要求される。
 漢方療法が各診療科領域に普及し,小児科でもこれらの分野に,かなり応用されている。思春期では多くの場合,アレルギー性疾患の喘息,花粉症やアトピー性皮膚炎に対して,体質改善の面からのアプローチが行われており,それなりの効果を挙げている。しかし,産婦人科疾患についての訴えは病的であっても,羞恥などから,かなりの異常と自覚しない限り受診しないことが多く,慢性化したり難治例が多い。そのため思春期の漢方療法は,対症療法のみでは十分でない場合が多く,標治法の対症療法とむしろ体質,根本的な治療法である本治法を考慮した治療が必要である。

20.心理療法

著者: 森崇

ページ範囲:P.1344 - P.1345

 現在保険診療で認められている心理療法関係のものは,精神科を中心にした,標準型精神分析療法300点,精神療法60点を心身医学療法と言われて,心身症であれば,どの科にても診療報酬になるものである。
 思春期という時期は,ほとんどが中学生,高校生であり,器質的疾患というよりは,機能的疾患が多く,症状の背後には心が大きく関係しているものである。

21.手術療法

著者: 上田克憲 ,   大浜紘三

ページ範囲:P.1346 - P.1348

 女性の性機能,とくに妊孕性に関する機能を正常化しそれを温存することは産婦人科医療の目的のなかでも最も重要なものであり,したがって若年女性,なかでも性機能の発育途上にある思春期女性に対する手術療法の位置づけは,挙児を遂げた女性や更年期女性におけるそれとはおのずから異なる。また,若年者の手術にあたっては,機能温存手術を第一選択とすることは当然であるが,その他実施時期の選択,美容上の工夫,患者や家人への説明などにも格別の配慮をはらうことが必要である。本項では,自験例を中心にこれら思春期の手術療法に関する問題点について述べてみたい。

思春期と性

22.性教育—現場からの問題提起

著者: 高岡邦夫

ページ範囲:P.1349 - P.1351

 性教育については,従来否定的見解が強く,たとえば「寝た子を起こすな」,「性教育など受けなかったが,何ら支障はなかった」などという見解が多かった。しかし,思春期の児童・生徒の身体的発育の向上や,社会的環境の変化により,性に対する考え方,性の価値観にも変化をもたらすことになった。加えて,性情報の氾濫と性の商業化によりいっそう性行動の活発化となって現われた。もはや,性教育が必要か否かを議論する時代ではなくなった。学者や識者は性教育は人間教育であると強調している。改めて,性教育の必要性や重要性を喚起しなければならないと考える。

23.エイズ教育

著者: 佐藤恒治

ページ範囲:P.1352 - P.1354

 厚生省のエイズサーベイランス委員会の1992(平成4年5月)の報告によると初めて国内で患者が確認された1985(昭和60)年以降1992年4月末までの累積患者・感染者数は血液凝固因子製剤が原因のケースを除き695人(うち患者149人)であるが昨年は1年間で238人に達し前年の97人を大きく上回った。昨年は異性間性的接触が123人で同性愛38人を大きく引き離した。しかしこれらの感染者の数字は実際に症状が出たというよりも自主的な抗体検査による陽性者で潜在的な感染者数は届出数をはるかに上回るといわれる。しかし国内で見つかったエイズ感染者の中に学生かどうか不明だが風俗関係者ではないハイティーンの日本人女性が1名含まれており異性間の性的接触で感染したという裾野の広さを窺わせる。今やHIV(Human Immunodeficiency Virusヒト免疫不全ウイルス)感染はこれまで信じられてきたようにわれわれ一般人には関係のない同性愛者に特有な病気ではなく異性間の性的感染症として増えていくものと思われる。

24.若年婦人の妊娠・分娩

著者: 片桐清一

ページ範囲:P.1356 - P.1357

 若年妊娠には,予定外の希望しない妊娠がかなり多く含まれる。ただ,若年妊娠とは言ってもさまざまな症例がある。「既婚か,未婚か」,「高校生か,中学生か」,「分娩予定か,中絶希望か」,「産婦人科初診時の妊娠何週」など,妊娠例の社会的,家庭的背景の違いで,その後の対応の仕方も,大きく違ってくる。

思春期外来のあり方

25.思春期婦人診療の実際—予診から治療ムンテラまでのポイント

著者: 加藤宏一

ページ範囲:P.1358 - P.1360

 小児期および初経開始以前の女子では,女性性器は成熟しておらず,成熟への発育段階にあるため,目前の事象にとらわれず,将来,完全な健康な成熟婦人になるためには,如何に対処したらよいかを念頭に入れて診療すべきである。思春期女子の場合は,精神・感情面に最大の心づかいが必要である。
 内診が思春期婦人,とくに,処女に与える精神的影響は,医師・看護婦が想像するより以上に大きく,婦人科外来受診を躊躇する最大の原因となっている。思春期の少女は羞恥心がとくに強く,例え内診をしなくても,性器の診察に対しては強い心理的抵抗を持っているので,成人女性と同じ扱い方で診察すると強い拒否反応を起こすおそれがある。婦人科的診察をむりに強行したりすると,精神的苦痛を与え,将来の性生活に心理的障害を残すこともある。そのため,婦人科的訴えを持つ少女やその母親が安心して訪ねてくることができ,適切な診察・指導が行われるような,特別の配慮が思春期婦人診療の際には必要となってくる。

26.当院における思春期外来—その現況と今後の抱負

著者: 吉田順一

ページ範囲:P.1361 - P.1363

 小松島市は四国の東門に位置し,人口約4万人の戦後に誕生した小さな市で,小学校が11校,中学校が3校,高等学校が2校ある。思春期外来が開設されたのは1989(平成元)年4月である。最初は思春期の女子のみを対象として毎週木曜日の午後から治療とカウンセリングを行っていたが,1990(平成2)年9月から毎週水曜日の午後から男子の思春期外来も開設し,併せて毎週月曜日と金曜日の午後から思春期保健指導員も加わり電話相談を開始した。さらに1992(平成4)年5月から小松島市内の中学生を対象に市教育委員会の同意を得て毎月1回,中学生女子の思春期教室を開催,現在に至っている。これにたずさわる当院のスタッフは,医師1名,思春期保健指導員の3名である。

27.大病院での思春期外来

著者: 甲村弘子

ページ範囲:P.1364 - P.1366

 産婦人科において小児・思春期の患者の診察・治療を行う際には以下の点に留意する必要があると思われる。
 1)小児期,思春期,性成熟期,更年期,老年期とすすむ生涯のうちで,小児・思春期は個人の一生のはじめであり,長期的な展望にたった診断治療が必要である。
 2)つねに全身疾患のひとつとしてとらえることがたいせつである。

付)思春期データメモ

著者: 西野るり子 ,   北井啓勝

ページ範囲:P.1367 - P.1371

思春期の身長と体重の推移
 図1,2は,1991(平成3)年度文部省学校保健統計調査報告書による,過去30年間にわたる身長の変化の要約である。男女の比較では,6歳の身長はほぼ同じであるが,11歳では女子が2cmほど高くなり,14歳からは逆に男子が高くなって,14歳で6〜8cm,17歳で11〜12cm男子のほうが高くなる。
 30年間の推移では,1991年の女子は親の世代にあたる1961年と比べて,身長では11歳7.7cm,14歳5.5cm,17歳3.9cm増加し,体重では11歳6.5kg,14歳4.9kg,17歳2.2kg増加して,近年の青少年の体位の向上が著しいことがわかる。ただし,11歳および14歳の身長・体重の増加が顕著であるのに比べて,17歳では増加が鈍っている。

カラーグラフ 胎盤の生理と病理・11

胞状奇胎,およびその類縁病変

著者: 中山雅弘

ページ範囲:P.1285 - P.1287

全胞状奇胎
 肉眼的にすべての絨毛が嚢胞化して認められるものを全胞状奇形,または単に胞状奇胎(狭義)という.全胞状奇胎は1500〜2000分娩に1例で,とくに東洋人に多い.染色体は,父親由来(精子)のみの2倍体であるとされる.その細胞学的機序は,空胞卵子に精子由来の23Xが2倍体となり,46YYはその形成過程で消滅し,通常の46XXの完全型奇胎が形成される1).ごくまれには,2つの精子が空胞卵子に出会ったときは父親由来で46XYの全胞状奇胎になる.胞状奇胎の2〜5%が絨毛性癌に移行するといわれ,逆に絨毛性癌の半分ないし2/3は胞状奇胎の後に起こっている.典型例は診断は容易であるが,ごく早期の流産例や子宮外妊娠のときにまれに誤診される.妊娠5週までの正常組織像は大きな絨毛とトロフォブラストの過形成がみられ奇胎組織に酷似する.しかし,絨毛内の血管の有無や,トロフォブラストの増殖部位が絨毛外層部に限局するかなどによって鑑別される2)

Current Clinic

高単位抗癌剤療法と骨髄移植

著者: 篠塚孝男

ページ範囲:P.1373 - P.1380

はじめに
 現在抗癌剤として一般に使用されているもののほとんどは,癌細胞に対する抗癌活性と同時に,宿主に対する障害ともいうべき種々の副作用も同時に合わせ持っている。この副作用は,投与する抗癌剤を増量すればするほど多臓器,多方面にわたって出現し,その程度も強く現れる。一方,癌の治療において,その癌細胞に感受性のある抗癌剤を使用すれば,投与する抗癌剤の増量とそれにより死滅する癌細胞数との間は対数的相関関係にあると言われている。投与する抗癌剤のdose-upを計ることによりその治療効果を上げながら,それにより誘発される副作用を軽減する手段として以前より種々の薬剤が使用され,種々の方法が行われてきた。ここではその一方法として,癌化学療法における種々の副作用のうち,投与する抗癌剤の量を制限する因子,いわゆるdose-limitingfactorとしては第一番にあげられている骨髄機能障害に対し,化学療法剤のdose-upをはかりながら,なおかつそれを克服する手段として現在私たちが行っている骨髄移植について述べてみる。

原著

閉経婦人の高脂血症に対するエストロゲン剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤プラバスタチン(メバロチン®)による短期治療成績の比較

著者: 後山尚久 ,   岡本吉明 ,   杉本修

ページ範囲:P.1381 - P.1384

 高脂血症と診断した閉経婦人30名に対し,HMG-CoA還元酵素阻害剤であるプラバスタチンおよび結合型エストロゲン剤の短期投与成績を比較検討した。プラバスタチン投与群(17例)では,血清LDL—コレステロール値,動脈硬化指数はそれぞれ,投与前値の59.9%(投与8週),59, 5%(投与12週)に低下した.エストロゲン投与群(13例)ではそれぞれ,投与前値の70.3%(投与8週),70.0%(投与8週)に低下した。閉経婦人の高脂血症に対して,両薬剤ともに十分な効果が期待できるが,とくにHMG-CoA還元酵素阻害剤のプラバスタチンは,血清コレステロール低下作用に優れていることがわかった。
 外来を受診する閉経婦人の多くを占める高脂血症に対して,早期に診断,治療することは,産婦人科医の今後の大きな役割であると考える。

卵巣腫瘍の疫学的考察

著者: 井浦俊彦 ,   桑原惣隆 ,   高林晴夫 ,   土用下麻美 ,   国部久也 ,   吉田勝彦 ,   上田由生子 ,   羽根淳治 ,   丹野治郎 ,   福間秀昭

ページ範囲:P.1385 - P.1389

 金沢医科大学産科婦人科において,1985年5月より1991年5月までに経験した卵巣腫瘍および類腫瘍病変292症例について臨床統計を行った。①内訳は,良性89例(30.4%),境界悪性5例(1.7%),悪性48例(16.4%)であった。類腫瘍病変は,292例中150例(51.4%)認めた。②発症年齢は,表層上皮性腫瘍51.72土15.87歳,性索間質性腫瘍50.20±14.05歳,胚細胞腫瘍36.04±15.52歳と胚細胞腫瘍で発症年齢が早い傾向がみられた。③初経年齢は良性,境界悪性,悪性間に有意差は認められなかった。④閉経年齢は,良性49.38±2.91歳,悪性50.04土3.06歳と,ともに遅延する傾向がみられた。⑤類腫瘍病変では,25/150(16.7%)と月経不順を訴えるものが多かった。卵胞嚢胞などの機能性病変は,卵巣機能不全を同時に発症しやすいと考えられた。⑥経妊数は,良性2.36,悪性2.64,経産数は,良性1.82,悪性2.11と,悪性で経妊経産数が多い傾向を示した。
 これらから,臨床的に閉経の遅れているものや,経妊経産数の多い女性では卵巣腫瘍罹患のハイリスク群として十分な注意が必要であると思われた。

クモ膜下微量モルヒネ投与による帝王切開術後の鎮痛効果と安全性

著者: 成松昭夫 ,   伊東武久 ,   縄田修吾 ,   小林正幸 ,   秋田彰一 ,   宮内善豊

ページ範囲:P.1390 - P.1394

 脊髄麻酔時に微量の塩酸モルヒネ(M)を局所麻酔剤に混注するという簡単・確実な方法で,十分な術後鎮痛効果を得られるかどうか,安全性,至適投与量について検討した。対象は,1990(平成2)年1月から1992年3月の間に当科で帝王切開術を受けたASA 1-2の患者140名で,脊髄麻酔時にネオペルカミンSとともにMを0.2, 0.15, 0.1,0.05mg加えた群(0.2M, 0.15M, 0.1M, 0.05M)と,5%ブドウ糖のみを加えた群(C)について術中のvital sign,麻酔レベル,術後3, 5, 7, 18, 24, 42時間の各時点における鎮痛効果と副作用および新生児への影響について調べた。鎮痛効果は0.15Mまで濃度依存性を認め,0.15M, 0.20Mで術後24時間鎮痛効果を認めた。副作用は軽度であるが悪心・皮膚掻痒感をそれぞれ投与患者の約50%,80%に認めた。新生児への影響はneuro—behaviorも含めて,異常はなかった。これらのことからモルヒネの至適投与量は0.15mgと考えられた。

症例

卵管留水症茎捻転の3例

著者: 長坂久司 ,   池上淳 ,   長坂正仁 ,   深田幸仁 ,   中沢忠明 ,   安水洸彦 ,   加藤順三

ページ範囲:P.1395 - P.1398

 卵管留水症茎捻転はまれな疾患であるが,若い生殖年齢の女性の下腹痛の原因として重要である。最近われわれは卵管留水症の茎捻転を3例経験した。全例下腹痛を主訴として来院しているが,全身状態は良好であった。検査では微熱が2例あり,白血球も軽度上昇していた。超音波断層法では,3例全例に付属器領域に直径数cmの管状または円形の嚢胞性腫瘤を認めた。2例は卵巣嚢腫茎捻転の診断で,1例は卵管留水症茎捻転の診断にて開腹した。卵管の捻転は,左側時計回り,右側時計回り,左側反時計回りであり,Küstnerの法則に従ったものは1例のみであった。2例は卵管のみの捻転であり,卵巣を伴ってはいなかった。開腹時には,全例とも卵管は梗塞しており,保存的治療は不可能であった。本症は早期であれば保存的治療が可能であるとされており,発症後の迅速なる対応が望まれる。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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