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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻11号

1992年11月発行

Current Clinic

高単位抗癌剤療法と骨髄移植

著者: 篠塚孝男1

所属機関: 1東海大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1373 - P.1380

文献概要

はじめに
 現在抗癌剤として一般に使用されているもののほとんどは,癌細胞に対する抗癌活性と同時に,宿主に対する障害ともいうべき種々の副作用も同時に合わせ持っている。この副作用は,投与する抗癌剤を増量すればするほど多臓器,多方面にわたって出現し,その程度も強く現れる。一方,癌の治療において,その癌細胞に感受性のある抗癌剤を使用すれば,投与する抗癌剤の増量とそれにより死滅する癌細胞数との間は対数的相関関係にあると言われている。投与する抗癌剤のdose-upを計ることによりその治療効果を上げながら,それにより誘発される副作用を軽減する手段として以前より種々の薬剤が使用され,種々の方法が行われてきた。ここではその一方法として,癌化学療法における種々の副作用のうち,投与する抗癌剤の量を制限する因子,いわゆるdose-limitingfactorとしては第一番にあげられている骨髄機能障害に対し,化学療法剤のdose-upをはかりながら,なおかつそれを克服する手段として現在私たちが行っている骨髄移植について述べてみる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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