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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻12号

1992年12月発行

雑誌目次

今月の臨床 漢方薬—西洋医薬との使い分け 漢方療法の基礎

1.東洋医学と西洋医学の違い

著者: 大澤仲昭

ページ範囲:P.1412 - P.1413

 最近わが国では,非常に多くの医師が漢方薬を使用した経験を持つようになっているが,それにはいくつかの理由があると思われる。
 その代表的な理由としては,第二次大戦後感染症対策が可能となるにつれ,内的原因による疾患が問題となってきたこと,西洋薬にときにみられる重篤な副作用の問題,さらには西洋医療の専門化が進むにつれ,漢方医療のすぐれた特性である全人的治療が注目されるようになったことなどがあげられる。ただ,漢方薬がこのように広く使われるようになった要因としては,漢方薬の多くの処方が,エキス剤になり使いやすくなったこと,さらには漢方薬が保険診療で使えるようになった点が大きいと考えられる。

2.証について

著者: 代田文彦

ページ範囲:P.1414 - P.1416

 「漢方は証に随う」とか「漢方は証に始まり証に終わる」とか言われている。
 いったい証とは何なのか。

3.漢方処方の基本

著者: 佐藤弘

ページ範囲:P.1417 - P.1420

漢方薬とは?
 漢方薬は通常2種類以上の生薬の組み合わせからなる。しかも漢方医学的に適応病態が規定されている。同じく生薬を使用していても,通常1種類で,しかもある特定の症状に対し経験的に使用される場合には,民間薬として区別されている。

思春期

4.若年婦人の月経困難症

著者: 稲葉芳一

ページ範囲:P.1422 - P.1423

 月経困難症とは,一般的には月経時に下腹痛や腰痛が強く,日常生活に支障を来たす程度のものを指すが,広義には月経に随伴して周期的に現れるイライラ,憂欝などの精神症状,頭痛,めまいなどの神経症状,さらには悪心嘔吐などの消化器症状などを包括した症候群を指している。

5.未婚婦人の月経異常

著者: 見尾保幸 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.1424 - P.1425

 月経異常の原因には,器質的疾患と機能的疾患があり,その病態は,①月経周期の異常,②月経血量および持続日数の異常,③月経発来時期の異常,④閉経時期の異常,⑤月経随伴症状の異常,に大別できる。本稿の主題である若年女性を中心とする未婚婦人におけるこれらの月経異常は,一般的には,性周期を制御する視床下部—下垂体—卵巣系の機能失調,とくにその未熟性に起因していることが多い。しかも未婚の若年婦人においては,既婚女性に対する検査や治療と異なって,その実施にもある一定の制約がある。このような背景から,未婚婦人の月経異常に対する治療法においては,内分泌環境を直接改善するための西洋医学的なホルモン療法に加えて,現在では漢方薬が多用されている。漢方薬の薬理作用は明らかでない点も多いが,基本的には,全身の機能調節や改善を穏やかに促進し,西洋医薬の効能,効果を増強すると考えられ,また,副作用がきわめて少ない点からも,未婚婦人の月経異常に対して適切な治療法と言える。本稿では,未婚婦人の月経異常のうち,臨床上遭遇する機会の多い疾患に対する基本的考え方,対策の概略を述べ,これらに汎用される漢方薬も合わせて紹介する。

不妊症

6.無排卵

著者: 秋山敏夫 ,   矢内原巧

ページ範囲:P.1426 - P.1427

 無排卵は無月経や不妊をきたす。そのため無排卵の治療に当たっては,その原因疾患を鑑別診断する必要がある。器質的疾患を除外すると,内分泌系の機能不全によるものが多い。そのため必要最小限の検査を能率よく行い治療方針を決定することが望ましい。
 治療には性ステロイド療法,クロミフェン療法,ゴナドトロピン療法などがあり,かなり効果をあげてきているが,挙児希望のない場合や多胎妊娠・卵巣過剰刺激症候群などの副作用を心配する患者には対応できない。

7.黄体機能不全

著者: 小山嵩夫

ページ範囲:P.1428 - P.1429

 黄体機能不全は日常の診療でよく遭遇するものであるが,診断法,治療法において,すべて確立されているわけでもなく,選択的要素も多い。診断法については従来の基礎体温表による方法のほかに,血中プロゲステロン値の測定も加わってから精度は増している。しかし原因としては,卵胞期のFSH分泌不足,高プロラクチン血症,子宮内膜症なども挙げられており,治療法もそれぞれの原因に応じた工夫が要求される。
 臨床的には不妊症,月経不順,不正出血などとして認められ,このような症状に対する漢方治療は多い。しかし西洋医学的病名における黄体機能不全に対する,漢方処方として,決まった方法があるわけではなく,実地診療に,実際応用するに際しては,少し工夫が必要である。本文ではこのことを念頭におき,西洋医学を補完する形で,漢方薬をどのように用いたらよいか,述べたい。

8.男性不妊

著者: 野田洋一 ,   夏山知 ,   森崇英

ページ範囲:P.1430 - P.1432

 近年,不妊症治療には体外受精胚移植法を含めた高度な手法が導入されているが,現在なお,治療上困難をきたす問題の一つは乏精子症を示す男性不妊症である。実際,男性不妊症のなかで最も頻度が高いのが特発性造精機能障害による乏精子症であり,精液中の健常な精子数の減少のため,配偶子間人工授精法(AIH)や体外授精胚移植法(IVF-ET)によっても十分な妊娠率を得ることができない。また,最近では顕微授精法が開発され,国内でも妊娠例が報告され始めているが,必ずしも成功率が高くないのが現状である。
 したがって本稿では男性不妊症のうち,特発性造精機能障害による乏精子症に焦点をあて,漢方薬を含めた内科的治療法について論じる。

9.不育症

著者: 玉置淳子 ,   山田秀人 ,   奥山和彦 ,   田中俊誠 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.1433 - P.1435

 不育症の主な原因としては,子宮の異常,内分泌学的異常および免疫学的異常などがあげられる。したがって不育症婦人に対しては治療に先立って適切な検査により原因を究明することが肝要である。しかし,妊娠初期の流産においては,母体ならびに胎児側に異常が認められない場合が多く,半数以上が原因不明であると報告されている。これら原因不明の症例では,何らかの免疫学的機構に異常をきたしている可能性があり,リンパ球免疫療法の適応となっている。また,不育症の原因の1つである子宮内膜症においても,免疫学的機構の関与が指摘されている。このように不育症の原因としての免疫学的機構の関与が注目されている一方で,漢方薬が免疫学的機構を介して効果を発揮することが知られるようになり,原因不明の不育症婦人に対する漢方薬の有用性が期待されている。

妊・産・褥婦

10.悪阻

著者: 正田常雄

ページ範囲:P.1436 - P.1437

 妊婦が悪阻を訴えて来院したときは,薬物投与の前に必要な指導事項が2点ある。

11.風邪症候群

著者: 青山廉平

ページ範囲:P.1438 - P.1439

 風邪症候群(以下感冒)は漢方治療のよい適応である。漢方の考え方を尊重して適切な薬方を選用すれば即効を期待することができる。妊婦の感冒も原則的には一般の感冒治療と異なるところはないが,妊婦は非妊時と比べて虚証(病に抵抗してゆく体力の衰えている状態)化の傾向があり,薬剤に対する過敏性,胎児に及ぼす薬剤の影響,催奇性の問題も考慮しなければならない特殊性がある。

12.便秘

著者: 成田収

ページ範囲:P.1440 - P.1442

 便秘は,産婦人科日常臨床の場で接する疾患のなかで,最も頻度の高いものの一つである。便秘症に対する西洋医薬の種類は,塩類下剤,膨張性下剤,浸潤性下剤,刺激性下剤など数多く発売されているが便秘症の人は,かなり長期間服用することになるので,連用に対する不安感,薬物依存性傾向による服用量の増加など問題点も多い。
 その点,漢方薬には,常用に対する抵抗感が少なく常習性便秘などに適した治療薬といえる。

13.妊娠中毒症

著者: 江口勝人 ,   米沢優

ページ範囲:P.1443 - P.1445

漢方医学からみた妊娠中毒症
 妊娠中毒症という病名は漢方医学の産婦人科にはない。漢方医学の場合,患者の主な自覚症状によって病名をつけるので,妊娠を契機として生じる浮腫,高血圧,蛋白尿などの症状に関する疾患は漢方産婦人科の「子煩,子腫,子暈,子癇」のことである(図1)。
 漢方医学の立場からは表1に示す生理的変化が起こるとされている。妊娠中毒症の症状は図2に示すように漢方医学の弁証によると,高血圧は肝陰不足,肝陽上亢で,単なる浮腫は脾胃不足,腎気不足に加えて水液が体内に留まり,また高血圧と浮腫(蛋白尿)が同時に現われる場合は,脾虚肝旺のほうが多いというわけである。

14.切迫早産

著者: 千村哲朗

ページ範囲:P.1446 - P.1447

 切迫早産の治療に対する薬物療法は,早産の発生機構の解明が臨床所見の分析から従来原因不明とされた時代から,プロスタグランジンの生体内合成と感染症とくに上行感染による細菌感染の関与が大きくクローズアップされてきた。こうした背景のもとに,切迫早産の薬物療法は化学療法と子宮収縮抑制剤の投与の2つが重要であるといえよう。トコライシスは西洋医薬ではβ2刺激剤(塩酸リトドリン)を中心に全世界で使用されているが,一方,東洋医学の面では安胎薬の中に求めることができる。安胎薬は現代産科学での子宮収縮抑制剤に相当し,その代表的漢方薬として当帰芍薬散があげられる。本処方の子宮収縮作用については,基礎および臨床面から子宮収縮波に対する作用を報告(千村,1988〜1989)してきた。ここでは,西洋医薬と漢方薬との比較を中心に述べてみたい。

15.乳汁分泌不全

著者: 佐藤芳昭

ページ範囲:P.1448 - P.1450

 授乳時に母乳で育てたいとの希望は自然であり,産褥婦からの要望も多い。WHOにおいて母乳栄養が乳児の調和のとれた発達のために最適であり,有効な栄養手段であることを確認しており,また母体からの抗体移行による抗感染性以外にも母児接触による心因的な好影響を与えることは確実であり,この面からもできうるかぎり母乳栄養の確立に手助けを行うべきである。

16.痔疾患

著者: 黄長華

ページ範囲:P.1451 - P.1453

 痔疾患は日常よく遭遇する疾患で頻度が高く,古くて新しい疾患の一つといえる。これは食事を含め生活様式や習慣などが疾病の発症を増強しているものと考えられる。
 発生因子は遺伝性,家族性があげられるが,加齢とともに直腸,肛門静脈叢が脆弱化し,静脈瘤様変化で血液循環障害となることが原因である。

婦人科疾患

17.子宮内膜症

著者: 福島峰子

ページ範囲:P.1454 - P.1456

西洋医薬療法とその問題点
 子宮内膜症は異所性に播種した子宮内膜組織が内分泌の周期性変化をうけて,月経期には小さな出血などをくり返しているうちに局所の血腫,硬結,癒着などを惹起する。これらに対し西洋医薬療法では周期性変化を抑制することにより異所性内膜の萎縮をはかることを治癒機転と考え,生理的に周期性変化のなくなる妊娠と類似の状態にする偽妊娠療法やgestagen療法が行われた時代もあったが,現在はdanazolやGnRH analogなど新しい薬が主流となった。たしかにこれら新薬の有効性は高いが,それなりに副作用も認められる。例えばdanazolは17α—ethinyl testosterone誘導体なのでanabolicまたandrogenic effectが現れることがあり,また肝機能とくにtransami—naseの上昇が知られている。GnRH analogはその機序が下垂体のGnRH receptorの減少によるgonadotropin分泌抑制,いわゆるdown regulationなので,estrogen分泌低下による副作用,例えば骨量の減少,肩凝り,腟粘膜乾燥などがある。また両薬剤共排卵抑制による機能性出血や内膜萎縮による不正出血もしばしば認められる。

18.子宮筋腫

著者: 山本宝

ページ範囲:P.1457 - P.1459

 臨床上子宮筋腫は30代後半から40代前半の女性に最もよくみられる子宮の良性腫瘍であるが,子宮さえ摘出すれば随伴症状(主に頻発過多月経と月経困難症)も消失することより,従来よりその治療法は手術療法のみに限られてきたといっても過言ではない。
 しかし筋腫をもつすべての女性が手術適応ということではなく,一般に大きさが手拳大以上(とくに超手拳大以上)の筋腫に限られてはいるが,それ以下であっても随伴症状が強ければ多くの場合手術を行ってきたのが現状である。

19.抗がん剤の副作用防止

著者: 西村治夫 ,   今村和夫

ページ範囲:P.1460 - P.1461

 シスプラチンの登場により,婦人科癌に対する抗がん剤の使用頻度は年々増加の傾向を示している。
 とくに進行癌が多数を占める卵巣癌では,手術のみで完治することは望めず,術後の化学療法に依存せざるを得ない。最近,卵巣癌に対してはDose intensity theoryが展開され,いかに短時日に高濃度の抗がん剤を投与し得るかが,予後を左右する因子として注目を浴びている。また,寛解後も周期的に抗がん剤投与をくり返し,長期予後の改善を計ろうとする試みも導入されつつある。

更年期,閉経後期

20.中年婦人の肥満—その特徴と対策

著者: 山本昌弘

ページ範囲:P.1462 - P.1464

中年婦人の肥満とその特徴
 欧米では中高年婦人の肥満者(肥満度20%以上)が多く,とくに肥満度40%以上の高度肥満者も少なくない。わが国ではそれほどには至っていないが,飽食時代に入ってその点でも欧米化の傾向がみられる。肥満を起こしやすい体質の存在はヒトの場合にはもう一つ明白でなく,むしろ過食傾向とか生活習慣とか言ったライフスタイル,心理傾向,社会経済的な環境条件のほうが肥満を起こす重要な要因になるとされている。
 婦人の場合は中年に入ってとくに性ホルモンの変動がある上に1),妊娠分娩をすませたあとエネルギー需要が減少したのに多く食べる習慣のみ残ってしまう場合や,育児・家庭・職業などのこまごましたストレスの多さから過食あるいはまとめて食する傾向に陥る場合が少なくない。その上家庭にいる場合はどうしても運動も不足勝ちになる。

21.hot flush

著者: 丸尾猛 ,   望月眞人

ページ範囲:P.1465 - P.1467

 hot flush(ほてり)は,多汗と共に更年期に最も頻発する血管運動神経症状であり,従来よりその原因は卵巣機能の退行に基づくestrogen欠乏によるとされてきた。
 hot flushの薬物療法としては,その病因からestrogen療法が主流をなしてきた。しかし,hotflushは更年期障害時の多種多様な症状よりなる不定愁訴症候群の一症状として生ずることが多く,estrogen療法単独で対処しうるわけではない。したがって,漢方薬,自律神経安定剤,ビタミン剤などとの併用がhot flushに対する実際の治療法となっている。

22.不安,不眠

著者: 菊川寛

ページ範囲:P.1468 - P.1469

 このテーマについては,すでに数多くの文献および成書に述べられて,今更の感がなきにしもあらずであるが,ここではやや偏った立場から,文献にこだわらず,originalな考え方でこの項を展開してみたい。換言すれば著者の考え方や治療方針について述べてみる。
 このところ漢方薬が著しく処方されるようになり,東洋医学外来が臨床各科に作られ,東洋医学の認定医,指導医制度が確立された。これらの専門医が,望・聞・問・切の四診をはじめ,虚実証,舌診,腹診,脈診にいたるまで詳細な診断を行って,漢方薬を投与している。もちろん当然のことながら,漢方薬は立ち上りが遅い。たとえば,不眠,不安について,一包内服したからといって,すぐ主訴が解決するわけではない。有効に至るまで,ある一定期間が必要である。しかしながら患者の立場から,そして漢方薬を受け入れる心理を考えてみると,西洋医薬に比べて,その毒性,副作用がまったくないと信じるようである。漢方薬は両刃の剣ではない。何故ですかと質問すると,漢方薬は薬草から作られて,西洋医薬は合成された化学薬品だから,漢方薬のほうが安心ですと答える。

23.萎縮性腟炎

著者: 久保田武美 ,   平山博章

ページ範囲:P.1470 - P.1471

 萎縮性腟炎(老人性腟炎)とはエストロジェンの低下により腟壁や外陰部が萎縮し,炎症を伴った状態をいう。細菌による二次感染のある例では抗生剤腟錠を併用することもあるが,治療の主体はエストロジェン製剤である。すなわち,エストロジェンのうち子宮内膜への作用が弱く,腟上皮への作用が強いとされるエストリオール製剤や結合型エストロゲンが使用されている。これらには表1のように腟錠,経口剤,注射剤があるが,経口剤,注射剤による全身投与では子宮出血を起こすことがあるので,一般には腟錠による局所治療がまず第1に試みられ,腟内投与が困難な例では経口剤や注射剤が用いられている。ところが,近年,表2に示した八味地黄丸,牛車腎気丸,温経湯をはじめとする種々の漢方薬も萎縮性腟炎に対して効果があることが証明されてきている。そこで,萎縮性腟炎に対する漢方薬一西洋医薬の使い分けに関して著者の知るところを以下に示した。

24.排尿障害

著者: 鎌田正晴 ,   安井敏之 ,   青野敏博

ページ範囲:P.1472 - P.1474

 通常,尿の産生量は1ml/分であり,150〜200mlで尿意を感じ,膀胱利尿筋の収縮と尿道括約筋の弛緩により苦痛なく完全に排尿される。夜間は抗利尿ホルモンの分泌により尿の産生量は減少し,通常就寝中に尿意を感じることはない。また意識的には300 ml以上蓄尿することができる。尿失禁,昼間および夜間頻尿,排尿困難,排尿痛(不快感)などは,これら正常排尿機能の障害により起こる。
 排尿障害を主訴に産婦人科を受診する患者は少ないが,三宅らのアンケート調査では40歳以上の婦人の41.4%(448/1,083)に尿失禁が認められている1)。頻尿はより高頻度であることを考えれば排尿障害を持つ潜在患者はかなり多いはずである。本稿では,排尿障害の機序を概説し,漢方療法の効果と利点につき述べる。

25.腰痛,肩こり

著者: 関直樹

ページ範囲:P.1476 - P.1477

 腰痛や肩こりの原因が特別器質的なものではなく,手術や特殊な治療などが必要でない場合,薬物療法の対象になる。
 西洋薬による治療法では,腰痛には非ステロイド性抗炎症剤が,肩こりには筋弛緩剤が,それぞれ主になる。しかし,なかには消化器障害,発疹などの副作用のため継続が不可能なものがあったり,また,他科の疾患ですでに種々の薬物を服用しているものや,西洋医薬に心理的に抵抗を示すものも少なくなく,そういう方に西洋薬を処方するのには躊躇せざるをえない。

26.骨粗鬆症

著者: 神谷直樹 ,   安田允

ページ範囲:P.1478 - P.1480

漢方薬—西洋医薬との使い分け
 骨粗鬆症とは骨塩量と基質が同じ比率で減少するものであり,全身のカルシウム代謝の1つの表現方法である。しかしカルシウム欠乏の結果はけっしてこれだけではない。すなわち,骨粗鬆症の予防と治療は,同時に高血圧,動脈硬化,老人性痴呆などの成人病の予防と治療に関連することを認識すべきである。
 骨粗鬆症は最も多い疾患の1つとされ,とくに閉経後の女性に多くみられるので,われわれ産婦人科医にとっても,この疾患に精通することは重要である。しかし骨粗鬆症の原因としては,多くの症例では種々の因子が複雑に関与しはっきりしないのが現状である。したがって治療は若いときから最大骨塩量を増加させることに努力し,予防的な治療として運動療法と食事療法を基本とし,骨塩量減少が明らかとなれば薬物療法を開始することを原則とする(表1)。

27.冷え症

著者: 石野尚吾

ページ範囲:P.1482 - P.1483

 冷え症か冷え性か,漢方では冷える体質これを冷え性といい,冷えが自他覚的に症状として現われたときを冷え症という。冷え症は女性に特有の症状であるが,男性にもまれに認められる。冷え症の人は,自分自身ではあまり冷えを自覚しない場合が多いようである。月経痛,不妊症,更年期障害などで受診する人によく聴いてみると,「他の人より手や足が冷たいようだ」とか,しばらく漢方薬を投与した後に手足が温まり,「これが普通ですか,小さい時から冷たかったので冷え症があったとは気がつきませんでした,なるほど温かいものですね」と冷え症は日常生活ときわめて密接に関連している症状の一つである。この冷え症は直接生命にかかわる危険性がないため,患部を保温するなどの一時的な対策で多くの場合放置されがちである。

カラーグラフ 胎盤の生理と病理・12

流産・双胎(続き)

著者: 中山雅弘

ページ範囲:P.1407 - P.1409

1.流産例の病理
 早産の自然流産例の多くに肉眼的に発育異常を認める.胎芽(embryo)の発育異常はGrowth Disorganizationと唱され,GD1,からGD4に分類される.GD1は胎嚢のみで胎芽の認められないものを言う.GD2は結節状胎芽とも呼ばれ,CR長1〜4mmで,秩序だった構造を示さない塊状物である.眼の網膜色素も認められない.GD3は円柱状胎芽とも呼ばれ,CR長は10mmまでである.頭側と尾側の区別は何とか可能で,眼の色素沈着は認められる.GD4は矮小胎芽と呼ばれ,CR長(10mm以上)に比して頭部は非常に小さく,手足はほとんど発育が認められない1).GD1〜GD4以外に特異的な異常を持つ胎芽(神経管異常,口唇口蓋裂,四肢欠損など)も存在する.特異的欠損症のうち形態学的に診断可能な染色体異常症はターナー症候群,13—トリソミーと三倍体である.ターナー症候群は後頸部浮腫および全身浮腫が特徴的である.口唇口蓋裂,単眼症,猿頭症,多指症,心奇形などがあれば13—トリソミーを疑う.四肢の著明な発育不全,顔面形成異常,左右対弥性もしくは正中の皮下出血などがあれば三倍体を疑う.

コラム 常用併用療法—私の処方

小柴胡湯—ダナゾール

著者: 吉田耕治

ページ範囲:P.1420 - P.1420

〔併用療法の目的〕
 ダナゾールは男性ホルモン作用を持つ合成ステロイドであるethisteroneの誘導体で,1日に200〜400mgという大量を3〜4ヵ月にわたって服用するため,肝内胆汁鬱滞型の肝機能障害を起こすことがある。この予防や治療として利胆剤のウルソデソキシコール酸(東京田辺製薬)も用いられるが,漢方の肝庇護剤である小柴胡湯も好んで併用され,GOT,GPTの上昇を抑制することが知られている。
 小柴胡湯は漢方の証は中間証〜虚証といわれており,含有されている甘草の有効成分であるグリチルリチンと柴胡の有効成分のサイコサポニンが肝障害防止と肝庇護作用を有する。

温経湯—クロミフェン

著者: 安井敏之

ページ範囲:P.1432 - P.1432

〔目的〕
 不妊を主訴とする第一度無月経や無排卵周期症の患者に対して,一般的にはクロミフェン療法が用いられ,約70%の症例に排卵が認められるが,残りの治療に抵抗を示す患者にはゴナドトロピン療法が行われる。しかし,本治療法は排卵誘発効果は高いが,連日通院を要し,副作用として卵巣過剰刺激症候弾や多胎妊娠の発生が問題となる。そこで,われわれはその対応策として,基礎研究において視床下部—下垂体系に作用するとされている温経湯を用いてクロミフェンとの併用療法を行っている。

六君子湯—ブロモクリプチン

著者: 高橋克幸

ページ範囲:P.1435 - P.1435

〔併用療法の目的〕
 Bromocryptineは麦角アルカロイド誘導体で,2-bromo-α-ergocriptine methylatee:CB 154,(Parlodel®)と呼ばれている。作用は,1)視床下部のDopamine受容体を刺激してprolactin分泌を抑制する。
 2)乳汁分泌抑制作用。
 3)Gonadotropin分泌促進作用。
 4)成長ホルモン分泌抑制作用。
 5)中枢神経系に対する作用。
 抗振戦作用,レセルピン拮抗作用など。副作用として悪心,嘔吐,食欲不振,ときに胃痛・腹痛,胃部不快感などの消化器障害,肝障害(GOT,GPTの上昇),めまい,血圧低下,発疹などが現われることがある。これによりしばしば治療が中止される。

桂枝茯苓丸—ビタミンD3製剤

著者: 太田博明 ,   隅田能雄

ページ範囲:P.1437 - P.1437

 骨粗鬆症には明らかな性差があり,その罹患者の大部分が女性で,しかも閉経後に多発し,その成因の一つにestradiol(E2)の低下が関与していることはよく知られている。また,E2の低下の中でも,突然の低下である卵巣全摘出(卵摘)は,閉経以上に骨の粗鬆化を促進するといわれている。欧米においてはこのような症例に対しエストロゲン補充療法が主流となっているが,本邦においてはいまだ十分には普及されていないのが現状であり,現段階では活性型ビタミンD3製剤等が主に使われている。
 また閉経後や卵摘後に骨密度減少を呈する患者には,しばしばその随伴症状として,卵巣欠落や卵巣機能低下に伴う多彩な諸症状,いわゆる不定愁訴がある。骨密度の減少を阻止するためには,薬物療法とともに日常生活においては十分なCa摂取を心がけるなど,食事や運動などに対する配慮も必要不可欠であることから,不定愁訴による心身の不調は,Caの摂取不足やCaの腸管吸収不全,運動不足などをきたす可能性も十分に考えられる。

桂枝茯苓丸—ダナゾール

著者: 高橋克幸

ページ範囲:P.1442 - P.1442

〔併用療法の目的〕
 Danazolは17—ethinyl testosteroneの誘導体で,testo—steroneに近い構造をもつので,副作用もtestosteroneに類似したところがある。作用は,
 1)視床下部,下垂体に対する抗gonadotropin作用。
 2)卵巣におけるestrogen生合成抑制作用。
 3)子宮内膜症病変に対する直接作用。
 副作用としてときに肝機能障害(GOT,GPTの上昇),浮腫,体重増加,不正出血,痤瘡などがあげられている。

八味地黄丸—ビタミンD3製剤

著者: 竹内泉

ページ範囲:P.1445 - P.1445

 閉経後骨粗鬆症を予防するため,閉経婦人をMD(Microdensitometry)法によりスクリーニングし,骨塩量減少の段階で,治療開始し骨塩量を増加させることを試みている。
 MD法総合評点が以上の症例を骨塩量減少として,八味地黄丸とビタミンD3剤を併用投与している。

半夏瀉心湯—鉄剤

著者: 早川智 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.1450 - P.1450

 産科婦人科領域において遭遇する貧血の大部分は鉄欠乏性貧血であり,その治療には経口鉄剤の投与が行われるが,悪心・嘔吐や胃痛,食欲不振などの消化器症状を副作用として見ることが多い。そのために胃粘膜保護剤やときには制酸剤さらにはH2ブロッカーの併用が行われるが,これによる鉄の吸収阻害やまた妊婦では胎児に対する影響などの問題がある。筆者らは鉄剤単独あるいは消化酵素剤のみを投与し,消化器症状を訴えた産婦人科患者14例においてその多くが心窩部の圧痛,すなわち漢方で言うところの心窩硬痞を認めたため,半夏瀉心湯エキス製剤を投与し,その効果を検討した。1〜2週の投与により11例において症状の消失もしくは改善を認めた。

柴苓湯—低用量アスピリン

著者: 高桑好一 ,   田中憲一

ページ範囲:P.1456 - P.1456

〔目的〕
 近年,習慣流産を中心とした不育症症例の原因として自己免疫異常の関与が注目されており,その治療法として,免疫抑制を目的とした副腎皮質ステロイドホルモン(以下ステロイド)および抗凝固を目的とした低用量アスピリンの併用療法の効果が指摘されている。しかしながら,周知のようにステロイドには種々の副作用があり,これにかわる薬剤として,漢方合剤である柴苓湯を用いている。柴苓湯に含まれるサイコサポニン,ニンジンサポニンなどがステロイドと類似の作用を有することが報告され,内科領域ではステロイドの減量を目的として使用されている。

十全大補湯—抗癌剤

著者: 早川智 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.1459 - P.1459

〔処方例〕
 1.術前,術後の経静脈投与
  CisDDP 50 mg/m2 ADM 50 mg/m2 CY 500 mg/m2 十全大補湯7.5g/day
 抗癌剤の投与前1週間からエキス製剤7.5gを経口投与,CAP−1当日は経口摂取不能のために休薬するが食事摂取可能な時期からできる限り早くに十全大補湯の投与を再開する。

当帰芍薬散—結合型エストロジェン

著者: 假野隆司

ページ範囲:P.1464 - P.1464

 狭義の更年期障害である自律神経失調型更年期障害の原因は加齢によるhypergonadotropic hypogonadismであるから不定愁訴は低estrogen・高FSH, LHの生理的内分泌異常が主因である。同症に対する代表的治療法はestrogen療法と漢方療法である。本稿では両治療法の適応について述べる。
 Estrogen療法の適応を決定するために更年期婦人・卵巣機能不全不妊症(更年期婦人に特有な心理的・社会的要因を排除して純粋に愁訴と内分泌異常との関係を検討するため)のKupperman愁訴と血中estrogen・FSH・LH levelの関係を調べ,有意差があった愁訴を有する更年期婦人に結合型estrogen 0.625 mg/dayを投与して有効率が70%以上であった愁訴を結合型estrogen有効愁訴と診断すると,有効愁訴は高FSH・LH・低estradiolのほてり・冷え・入眠障害,低estradiolの手足のしびれ,高FSH・LHの肩こり・頭痛,高LHのほてり,であることが明らかになった(愁訴の内分泌相関)。

加味遣遙散—ブセレリン/当帰芍薬散—リトドリン

著者: 後山尚久 ,   堤治

ページ範囲:P.1475 - P.1475

 近年,子宮内膜症に対する非観血的治療としてブセレリン療法がさかんに行われ,良好な治療成績が得られている。しかし,副作用として自律神経失調症状を主とする不定愁訴や骨塩量の低下などが問題視されている。治療が長期にわたる場合,また症例によってはくり返し行われることも多いので,副作用の軽減をはかることは,患者管理において重要である。
 中医学的見地での「西洋薬」による月経の停止は,体内の内分泌生理機能の均衡を乱し,陰陽平衡失調の状態を生みだすとされ,種々の副作用といわれる症状が出現する。漢方薬はホルモン剤によるこれらの乱れを改善し陰陽平衡を保持することを期待するものである。

加味逍遙散—トランキライザー

著者: 郷久鉞二

ページ範囲:P.1480 - P.1480

 当科心身症専門外来における漢方薬使用頻度は,1981〜1991年までの全患者648例中,132例(20%)で年々増加傾向にあり,最近は33%を越えている。
 使用された薬剤は50種類の多岐にわたっているが,多い順に加味逍遙散46例,当帰芍薬散25例,桂枝茯苓丸18例などとなっているごとく,加味逍遙散の使用頻度が最も高い。

Current Research

妊娠の成立機構と細胞成長因子

著者: 多賀理吉

ページ範囲:P.1485 - P.1494

 妊娠の成立機構を明らかにすることは,生殖医学研究の原点であり,生殖医学の研究に携わっている産婦人科医にとって中心的課題の1つである。受精から着床までの妊娠の成立過程に関する研究は,体外受精の臨床応用を契機に急速に発展し,現在なお膨大なデータの蓄積がなされている。このような臨床応用を支える基礎研究の成果も,最近の分子生物学を中心としたさまざまな新しいテクノロジーの発展によるところが大きい。妊娠成立の構成要件である1個の卵,精子,初期胚,あるいは着床部位の子宮内微小環境における,細胞の形態や機能の調節機構やそれらの遺伝子制御が次第に明らかにされつつある。
 本稿では妊娠の成立機構の中で,受精後着床までの着床前初期胚(Preimplantation embryo)の発育過程,着床過程,および着床後の脱落膜化過程のそれぞれのステップにおける細胞成長因子の役割について概説する。

原著

Quality of Life(QOL)からみた更年期不定愁訴例の検討と更年期外来の役割

著者: 後山尚久 ,   豊田勝弘 ,   杉本修

ページ範囲:P.1497 - P.1501

 更年期に不定愁訴で来院する精神疾患および更年期不定愁訴症候群のQuality ofLife(QOL)に及ぼす影響について検討した。
 更年期不定愁訴例の7割以上が身体的な健康感の自覚の喪失,不定愁訴例のうち精神疾患の5〜8割,更年期不定愁訴症候群の約3割に情緒的な健康感の自覚の喪失がみられた。更年期での不定愁訴により,対人関係では友人との付き合いが減り,家庭内での会話にも影響を及ぼしている傾向がみられた。これらの例は通院治療により,身体的,情緒的な健康感は著明に回復し,友人との交流や会話も以前のようになった例が多くみられた。また治療により,社会へ貢献しているという気持ちも改善した。
 更年期の不定愁訴例は,QOLの面から早期の心身医学的対応と適切な治療が必要であると考えられ,それにより,十分な改善が期待されると思われた。

ヒト肝細胞増殖因子(hHGF)の周産期における動態—羊膜の役割

著者: 飯岡秀晃 ,   赤田忍 ,   島本太香子 ,   山川嘉彦 ,   阪本義晴 ,   森山郁子 ,   一條元彦

ページ範囲:P.1503 - P.1505

 ヒト肝細胞増殖因子(hHGF)の周産期における動態について,羊膜の果たす役割を含めて検討した。hHGFの検討には酵素標識免疫測定法(ELISA)を用いた。
 ①妊娠婦人血清中のhHGF濃度は,非妊娠婦人と差異を認めず,また,妊娠経過とともに著明な変動は示さなかった。また,臍帯血清中の濃度は,正期産新生児では,成人よりやや低値を示した。②羊水中には,高濃度のhHGFの存在を認めた。羊水中のhHGFの濃度は血清中の濃度の約30倍の値を示した。③ヒト羊膜組織を用いた組織培養による検討により,羊膜組織には,hHGFの産生能を認めることが示された。
 以上より,妊娠時には,血清中のhHGF濃度は変化しないことが示され,一方,羊水中には高濃度のhHGFが存在し,羊膜が,この羊水中に存在するhHGFの産生に関与していることが示された。

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「臨床婦人科産科」第46巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

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今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

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今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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