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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻12号

1992年12月発行

今月の臨床 漢方薬—西洋医薬との使い分け

妊・産・褥婦

13.妊娠中毒症

著者: 江口勝人1 米沢優1

所属機関: 1岡山大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.1443 - P.1445

文献概要

漢方医学からみた妊娠中毒症
 妊娠中毒症という病名は漢方医学の産婦人科にはない。漢方医学の場合,患者の主な自覚症状によって病名をつけるので,妊娠を契機として生じる浮腫,高血圧,蛋白尿などの症状に関する疾患は漢方産婦人科の「子煩,子腫,子暈,子癇」のことである(図1)。
 漢方医学の立場からは表1に示す生理的変化が起こるとされている。妊娠中毒症の症状は図2に示すように漢方医学の弁証によると,高血圧は肝陰不足,肝陽上亢で,単なる浮腫は脾胃不足,腎気不足に加えて水液が体内に留まり,また高血圧と浮腫(蛋白尿)が同時に現われる場合は,脾虚肝旺のほうが多いというわけである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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