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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻12号

1992年12月発行

今月の臨床 漢方薬—西洋医薬との使い分け

妊・産・褥婦

14.切迫早産

著者: 千村哲朗1

所属機関: 1山形大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1446 - P.1447

文献概要

 切迫早産の治療に対する薬物療法は,早産の発生機構の解明が臨床所見の分析から従来原因不明とされた時代から,プロスタグランジンの生体内合成と感染症とくに上行感染による細菌感染の関与が大きくクローズアップされてきた。こうした背景のもとに,切迫早産の薬物療法は化学療法と子宮収縮抑制剤の投与の2つが重要であるといえよう。トコライシスは西洋医薬ではβ2刺激剤(塩酸リトドリン)を中心に全世界で使用されているが,一方,東洋医学の面では安胎薬の中に求めることができる。安胎薬は現代産科学での子宮収縮抑制剤に相当し,その代表的漢方薬として当帰芍薬散があげられる。本処方の子宮収縮作用については,基礎および臨床面から子宮収縮波に対する作用を報告(千村,1988〜1989)してきた。ここでは,西洋医薬と漢方薬との比較を中心に述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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