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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻12号

1992年12月発行

今月の臨床 漢方薬—西洋医薬との使い分け

更年期,閉経後期

23.萎縮性腟炎

著者: 久保田武美1 平山博章1

所属機関: 1順天堂浦安病院産婦人科

ページ範囲:P.1470 - P.1471

文献概要

 萎縮性腟炎(老人性腟炎)とはエストロジェンの低下により腟壁や外陰部が萎縮し,炎症を伴った状態をいう。細菌による二次感染のある例では抗生剤腟錠を併用することもあるが,治療の主体はエストロジェン製剤である。すなわち,エストロジェンのうち子宮内膜への作用が弱く,腟上皮への作用が強いとされるエストリオール製剤や結合型エストロゲンが使用されている。これらには表1のように腟錠,経口剤,注射剤があるが,経口剤,注射剤による全身投与では子宮出血を起こすことがあるので,一般には腟錠による局所治療がまず第1に試みられ,腟内投与が困難な例では経口剤や注射剤が用いられている。ところが,近年,表2に示した八味地黄丸,牛車腎気丸,温経湯をはじめとする種々の漢方薬も萎縮性腟炎に対して効果があることが証明されてきている。そこで,萎縮性腟炎に対する漢方薬一西洋医薬の使い分けに関して著者の知るところを以下に示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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