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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻12号

1992年12月発行

文献概要

今月の臨床 漢方薬—西洋医薬との使い分け 更年期,閉経後期

27.冷え症

著者: 石野尚吾1

所属機関: 1北里研究所附属東洋医学総合研究所

ページ範囲:P.1482 - P.1483

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 冷え症か冷え性か,漢方では冷える体質これを冷え性といい,冷えが自他覚的に症状として現われたときを冷え症という。冷え症は女性に特有の症状であるが,男性にもまれに認められる。冷え症の人は,自分自身ではあまり冷えを自覚しない場合が多いようである。月経痛,不妊症,更年期障害などで受診する人によく聴いてみると,「他の人より手や足が冷たいようだ」とか,しばらく漢方薬を投与した後に手足が温まり,「これが普通ですか,小さい時から冷たかったので冷え症があったとは気がつきませんでした,なるほど温かいものですね」と冷え症は日常生活ときわめて密接に関連している症状の一つである。この冷え症は直接生命にかかわる危険性がないため,患部を保温するなどの一時的な対策で多くの場合放置されがちである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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