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原著
Quality of Life(QOL)からみた更年期不定愁訴例の検討と更年期外来の役割
著者: 後山尚久1 豊田勝弘2 杉本修1
所属機関: 1大阪医科大学産科婦人科 2藍野看護短期大学
ページ範囲:P.1497 - P.1501
文献購入ページに移動更年期不定愁訴例の7割以上が身体的な健康感の自覚の喪失,不定愁訴例のうち精神疾患の5〜8割,更年期不定愁訴症候群の約3割に情緒的な健康感の自覚の喪失がみられた。更年期での不定愁訴により,対人関係では友人との付き合いが減り,家庭内での会話にも影響を及ぼしている傾向がみられた。これらの例は通院治療により,身体的,情緒的な健康感は著明に回復し,友人との交流や会話も以前のようになった例が多くみられた。また治療により,社会へ貢献しているという気持ちも改善した。
更年期の不定愁訴例は,QOLの面から早期の心身医学的対応と適切な治療が必要であると考えられ,それにより,十分な改善が期待されると思われた。
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