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文献概要
今月の臨床 妊娠と免疫 免疫とは
4.サイトカイン
著者: 大本安一1
所属機関: 1大塚製薬(株)細胞工学研究所
ページ範囲:P.148 - P.150
文献購入ページに移動 1980年代は免疫学の分野において,サイトカインが注目され,その基礎的研究が著しく進歩した時期であった。そして1990年代は各サイトカインの相互のネットワークが臨床的に意義づけられる時期である。サイトカインという名前は当初,リンパ球の産生する活性因子をリンホカインそして単球・マクロファージの産生するものをモノカインと呼ばれていた。しかし,研究が進むにつれて,産生細胞による区別は必ずしも明確でなくなった。そこで免疫や生体防御に関与する物質をサイトカインの名で総称されるようになった。現在,サイトカインと呼ばれているものはインターロイキン(1〜11),インターフェロン(α,β,γ),コロニー刺激因子(GM,G,M)や腫瘍壊死因子(α,β)などがある。今後も増えていくと思われる。
サイトカインは当初,各研究室でいろいろな名称で呼ばれていたが1979年に会議が開かれ,マクロファージの産生する胸腺細胞分裂促進因子をインターロイキン−1(IL−1),T細胞の産生するT細胞増殖因子をIL−2として名称の混乱を避けた。1980年代に入るとサイトカインがつぎつぎ精製されて,cDNAがクローニングされてきた。まずインターフェロンやIL−2などの遺伝子の単離が成功した。そして,遺伝子操作でサイトカインの大量生産が可能になった。更に,この組み換え型のサイトカインを使うことでその活性や作用機序について多くの知見を得ることができた。
サイトカインは当初,各研究室でいろいろな名称で呼ばれていたが1979年に会議が開かれ,マクロファージの産生する胸腺細胞分裂促進因子をインターロイキン−1(IL−1),T細胞の産生するT細胞増殖因子をIL−2として名称の混乱を避けた。1980年代に入るとサイトカインがつぎつぎ精製されて,cDNAがクローニングされてきた。まずインターフェロンやIL−2などの遺伝子の単離が成功した。そして,遺伝子操作でサイトカインの大量生産が可能になった。更に,この組み換え型のサイトカインを使うことでその活性や作用機序について多くの知見を得ることができた。
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