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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻2号

1992年02月発行

今月の臨床 妊娠と免疫

妊娠維持と免疫

13.胎盤のFcガンマレセプター

著者: 亀田隆1

所属機関: 1大阪労災病院産婦人科

ページ範囲:P.178 - P.179

文献概要

 Fcガンマレセプター(以下FcγRと略)とは免疫グロブリンGクラス(以下IgGと略)のFc部分に対する細胞表面受容体のことである。FcγRは大きく3つのタイプFcγRI,FcγRII,FcγRIIIに分類され,各々さらにサブタイプに分類され,白血球系においてはその多様性とともに機能的役割分担も少しずつ解明されつつある。
 胎盤のFcγRは母体IgGの胎児血中への移送により胎児の受動免疫に関与することがよく知られているが,そのIgGの移送に関してはまだ不明の部分が多い。また細菌やウイルスなどの感染に対する防御反応,妊娠中毒症における免疫複合体の処理や遮断抗体との結合といった母体免疫系との反応およびその回避に関しても,胎盤のFcγRは重要な機能を有している可能性が示唆されている(表1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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