文献詳細
今月の臨床 妊娠と免疫
不妊・不育症と免疫異常
文献概要
抗精子抗体に関する研究の歴史は古く,19世紀末にはすでに動物実験で受胎障害との関連が報告されている。1960年代にヒトにおける不妊症との関連について報告され,以来,抗精子抗体と不妊に関する研究が進められている。不妊症の発症機序が明らかになるにつれ,治療法についても種々の検討がなされてきた。最近,体外受精胚移植法(IVF-ET)が臨床に応用され,本症の治療方針も変化してきている。本稿では抗精子抗体による不妊症について概説するとともに,今後の問題点について考えてみる。
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