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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

今月の臨床 妊娠と免疫 不妊・不育症と免疫異常

18.習慣流産とリンパ球療法

著者: 藤井知行1 前島正基1 水野正彦1

所属機関: 1東京大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.190 - P.192

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 習慣流産は連続して3回以上流産を繰り返すことと定義されるが,その流産の型により,妊娠12週未満の初期流産のみを連続する初期習慣流産と,妊娠12週以降の中期流産を含むものとに分類される。また習慣流産の原因は一つではなく,夫婦の染色体異常,内分泌学的異常,子宮奇形などの解剖学的異常,全身疾患の合併,抗リン脂質抗体症候群などの自己免疫異常,性器感染症といったことが原因となる。習慣流産の診療にあたっては,連続している流産の型をよく検討すると同時に,原因の有無の検索も行わなければならない。しかし習慣流産,特に初期習慣流産においては明らかな原因が認められないことが多く,これまで難病とされ放置されてきた。最近,こうした原因不明初期習慣流産の原因として免疫学的な機序が考えられ,この考えに基づいてリンパ球療法が実施されるようになり,多くの生児が得られるようになった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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