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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻3号

1992年03月発行

雑誌目次

今月の臨床 胎児治療—どこまで可能か 胎児治療とは

1.現況

著者: 中野仁雄

ページ範囲:P.265 - P.265

 近年,種々のハイテックが登場し,その恩恵を受けて医療にも大小の変貌が生じている。胎児治療はまさにそのひとつであり,明日を窺うものとして新たな問題を提起している。問題の解決に向けて真剣な努力が求められているのである。この状況にあって,なにより大切なことは視点の設定とそこに立つ洞察であり,医療の,そして拠って立つ医学の体系化をどのようにイメージするかにある。
 本書の企画はこのような趣旨を反映している。すなわち,胎児の疾患を特定し,個別の治療を試行し,治療効果を評価し,予後を推測するといったひとつひとつの段階で今日の状況をまとめる努力が試みられている。胎児治療が体系化の暁には,本書の各項目をコアとした補完の道程をみることができるというわけである。

2.周産期医療との関わり

著者: 小川雄之亮

ページ範囲:P.266 - P.268

 異常のある胎児に子宮内ですでに治療を始めるという発想は決して新しいことではない。酸素を含めいわゆる薬物を投与して胎児の治療を行うことはきわめて古い歴史を持っているし,グルココルチコイドの母体投与により胎児肺の成熟促進を計り,出生後の呼吸窮迫症候群を予防する試みもすでに1972年に報告されている1)。また侵襲的な外科的操作の例を挙げれば,胎児赤芽球症における胎児腹腔への経母体腹壁輸前血はすでに1963年から行われている2)
 一方,近年の超音波検査機器の発達により,これまで画像化が困難であった胎児の状態を実時問に,且つきわめて鮮明に描出できるようになり,胎児へのアプローチが比較的安全に行えるようになって,診断,治療,そしてその効果判定がかなり正確にされるようになった。1982年になると超音波ガイド下でBirnholzらの水頭症胎児の脳室穿刺3),Clewellらの脳室—羊水腔シャント造成4),Goibusらの閉塞性尿路疾患胎児への膀胱—羊水腔シャント造成5),更に子宮切開によるHarrisonらの膀胱—羊水腔シャント造成6),1990年には横隔膜ヘルニア修復術7),と外科的治療法が次々と行われるようになってきた。児の出生を待たずに治療効果を比較的正確に判定でき,生後の新生児医療につなげるようになったことは,種々の問題を提起しながらも,胎児治療が周産期医療の一重要分野として注目されてきたとも,言える。

内科的治療—胎盤通過性と薬効

3.酸素

著者: 池田智明 ,   池ノ上克

ページ範囲:P.269 - P.271

 胎児低酸素症の治療としての経母体的酸素療法は1931年にWatersとHarrisが分娩時の胎児徐脈が,母体に酸素を吸入させると改善したと報告したことに始まる。それ以後,母体への酸素投与は比較的安易に行われてきたきらいがあるが,成人の低酸素症への酸素投与と異なる側面も多く,胎児への経母体的酸素投与の止確な知識が必要である。母体へ投与された酸素は胎盤でガス交換され,胎児へ移行するが,ここでは,O2の胎盤通過性の問題さらには胎児低酸素症への応用について述べてみたい。

4.抗生物質

著者: 岡崎武志

ページ範囲:P.272 - P.274

 本稿では,抗生剤投与の頻度が高いが,厳密な投与の適応が困難な疾患である,preterm laborに限定して考察を進めたい。
 周産期の児死亡や障害児出生の主な原因となる未熟児の分娩は,令分娩の5〜8%にも達し,強力で速効性のあるtocolyticsの使用が一般的になっているにもかかわらず,臨床的な効果の改善が容易でない。未熟児の分娩は,preterm laborを契機として惹起されるが,妊娠23〜30週では早産に到るまでの期間が延びるにつれて,児の予後は毎日向上するといわれる。Preterm laborの10%は24時間以内に分娩しているので,preterm laborの原因が明らかになり,迅速に対応できる治療法の確立が望まれる。

5.ステロイド

著者: 高橋稔 ,   本多洋

ページ範囲:P.275 - P.277

 胎児を内科的に治療する場合には,一般に薬剤投与が母体を介して行われるため,母体に投与された薬剤は,胎盤を通過して,胎児の体内で薬効が発揮される必要がある。従って,治療薬の選択に関しては,母体に投与された薬剤が胎盤を通過しかつ胎盤での代謝により不活化されにくいことが重要である。
 胎児の内科的治療における重要な薬剤の一つに,ステロイドがある。治療薬として用いられるステロイドは主としてGlucocorticoidである。そのうち,cortisolはfreeのものしか胎盤を通過できず,transcortinとの結合力が強いため,胎児側での薬効は減少してしまう。代謝を受けて不活型のCortisoneになる速度も早い。Cortisolは,長期間の使用で初めてfreeものが母体側と胎児側とで等価になりうる。

6.ジギタリス

著者: 門間和夫

ページ範囲:P.278 - P.279

 ジゴキシンは胎児の発作性上室性頻拍症や心房粗動に対して第一選択の治療として実際に用いられている1)。また不整脈以外の心臓原性の胎児の心不全に対しても,ある程度の効果が認められている。各種のジギタリス剤の中で実際にはジゴキシンがこの目的で専ら用いられているので,ここでもジゴキシンについて述べる。

7.ガンマグロブリン

著者: 飯岡秀晃

ページ範囲:P.280 - P.281

ガンマグロブリン(IgG)の胎盤輸送IgGの胎盤輸送機構
 ガンマグロブリンの胎盤輸送機構については不明の点も多いが,その一部は次第に明らかになりつつある。まず,ヒト胎盤絨毛上皮刷子縁膜には,IgGレセプター(Fc gammaレセプター)が存在し,このレセプターに結合したIgGがpin—ocytosisにより被包小胞の形で絨毛上皮細胞内に取り込まれると考えられている。また,ヒト胎盤絨毛上皮刷子縁膜に存在するIgGレセプターは,胎盤絨毛上皮刷子縁膜小胞(brush border mem—brane vesicle)を用いたbinding assayによって妊娠初期に比し妊娠末期では,そのbinding capa—cityは顕著にたきくなることが示されており,妊娠後期の大量のIgGの胎盤輸送を可能としているものと考えられる。
 一方,ヒト胎盤絨毛上皮刷子縁膜に存在するIgGレセプターを介して被包小胞の形で絨毛上皮細胞内に取り込まれたIgGは,胎児側血管内皮細胞内に存在するIgGレセプター(Fc gammaレセプター)の働きをかりて,さらに胎児側血液内へと運ばれるものと考えられている。

外科的治療法—手技

8.穿刺法

著者: 遠藤力 ,   佐藤章

ページ範囲:P.282 - P.284

 穿刺は出生前診断胎児の機能検査(腎機能),治療(輸血,減圧),監視(chronic iv access,SO2,ECG)などを目的とするものである。ここでは穿刺法として羊水穿刺,胎児の体腔穿刺の手技について述べる。

9.交換輸血法

著者: 進純郎 ,   荒木勤

ページ範囲:P.286 - P.288

 歴史的に行われてきた胎児輸血は重症血液型不適合妊娠での胎児腹腔内輸血である。本法では横隔膜下のリンパ管からの血液の吸収を期待するもので,極めて不確実な方法である。そのため胎児水腫のない胎児貧血の場合限って有効な方法であると考えられる。
 Rh不適合妊娠に対しde Crcspigny(1985)は超音波ガイドで胎児輸血を施行した。最近では,Jacquestin(1981),Grannumら(1986)が子宮内胎児交換輸血を行っている。

疾患と治療

10.胎児仮死はどこまで治療できるか

著者: 前田一雄

ページ範囲:P.290 - P.295

 胎児仮死の治療にはいろいろの方式と,多くの概念がある。一般に胎児仮死の治療とされているのは急速遂娩であって,胎児仮死の所見が胎児心拍数図に出現し,胎児仮死が発生したと認識したら直ちに胎児を娩出させる方法であり,この場合には低酸素症に陥った胎児を早急に母体外に取り出して十分に酸素を含んだ外気を呼吸させ,場合によってはさらに高濃度の酸素を吸入させて,低酸素症から急速に脱出させるのである。
 以上の胎児仮死治療は標準的であり,この治療法によって多くの胎児と新生児が低酸素症による死亡の危険から救われ,重症の新生児仮死が著減し,将来の神経性障害のおそれからも大部分解放された。周産期死亡や新生児罹病も減少し,医師は本来の病的新生児に全力を注ぐことを可能とするに至り,問題は早産未熟児の保育のみかと思われた。全例の分娩監視と胎児仮死治療によって新生児仮死は有意に減少し脳性麻痺は著減して,このような対策が周席期管理上重要であることが確かめられた1)

11.溶血性疾患

著者: 金岡毅

ページ範囲:P.296 - P.298

 母体にない血液型抗原が胎児に存在するのを血液型不適合妊娠という。既往輸血,分娩,流産,外妊,羊水穿刺,経胎盤輸血などで母体に抗体が産生され,胎盤を通じて胎児に移行すると胎児・新生児溶血性疾患hemolytic disease of the fetusand newborn(HDFN)が発生し,胎児水腫,胎児・新生児貧血,新生児重症黄疸などが起こる。最も多いのはRho(D)囚子不適合で,ほかにC,Cw,c,E,e,Kellなどの血液型不適合も病因となる。

12.胎児水腫

著者: 前田博敬 ,   永田秀昭 ,   中野仁雄

ページ範囲:P.300 - P.304

 胎児水腫とは,原因のいかんを問わず,胎児に腔水症と全身性浮腫を伴う一つの疾患群である。本症は,Rh式を代表とした血液型不適合妊娠による免疫性胎児水腫とその他の原因による非免疫性胎児水腫(NIHF:Non-immune hydrops fetalis)に大別される。わが国では,Rh陰性妊婦の頻度が0.5%と低いこと,また,抗Dヒト免疫グロブリンによる感作予防法が確立したことによって,今日,遭遇する胎児水腫の多くはNIHFである。
 免疫性胎児水腫については別稿に委ね,本稿では,自験例に加え,現在まで行われてきたNIHFの子宮内治療について概説する。

13.胎児発育遅延

著者: 工藤尚文

ページ範囲:P.305 - P.307

 1991年11月5日より第1回国際周産期学会が東京において開催され,世界各国で活躍中の一線のPerinatologistが一堂に会し,活発な討議が展開され,わが国の周産期医療の歴史にとって記念すべき学会となった。
 筆者は本誌編集部より胎内発育遅延の治療の可能性に関する原稿依頼を受けていたので,この面での著名な研究者の講演を興味を持って拝聴した。そこで本稿では最近の胎内発育遅延の治療について,この学会で得られた知見ならびに最近のトピックスを中心に述べてみたい。

14.水頭症

著者: 原量宏

ページ範囲:P.308 - P.309

水頭症の成因
 先天性水頭症は2,000〜5,000分娩に1例発生する。成因として髄液の循環障害による非交通性の水頭症と,吸収障害が主な交通性水頭症に大きく分類される。前者にはAqueductus stcnosis(中脳水道の閉鎖で遺伝性の場合がある),Dandy-Walker症候群(Magendie,Luscka孔の閉鎖,小脳虫部の欠損,第4脳室の嚢胞),Arnold-Chiari奇形(髄膜瘤を合併することが多い)があり,後者は出血などによりクモ膜下腔が閉鎖し,吸収不全が原因と考えられている。これらの疾患のうち,出生後の手術的治療を含め,適切な管理によって予後の改善が期待できるのは,Arnold-Chiari奇形と,中脳水道の閉鎖など,単純な交通性水頭症のみとされている。Aqucductus stenosisとDandy-Walker症候群など,脳実質そのものに原因のある水頭症では,出生後もしくは子宮内てshunt術を行っても神経学的予後はほとんど期待できないとされている。

15.心奇形

著者: 岩崎克彦

ページ範囲:P.310 - P.311

 出生後の心疾患の診断および治療とは異なり,子宮内での異常の発見,診断には,自ずから制限がある。また,治療となると,心奇形に関しては,目下のところは経胎盤的な薬物療法が主体となる。本稿では,産科医が妊婦管理中に,どういう手段で胎児の心疾患に気づき,それを確定診断して治療に移るか,または,治療を断念せざるをえないかについてまとめた。

16.横隔膜ヘルニア

著者: 末原則幸

ページ範囲:P.312 - P.314

 横隔膜ヘルニアは新生児外科の重要な疾患であり,超音波診断の普及と進歩により出生前に診断される症例が増加してきた。出生前の胎児の評価,適切な分娩時期と分娩方法の決定,待機手術の導入,出生直後からの高頻度振動呼吸法(HFO)や体外膜型人工肺(ECMO)など新しい治療法を駆使した新生児集中治療にもかかわらず,救命率が向上したとはいい難い。その最大の原因は児の肺低形成と肺高血圧症,胎児循環残存症(PFC)である。

17.消化管閉鎖

著者: 水田祥代

ページ範囲:P.315 - P.317

 消化管閉鎖症の出生前診断率は高いが,その治療は胎内での根治術よりも,胎児が成熟するまで一時的な処置によって満期まで胎内にとどめ,胎内監視を行いながら関連各科の学際協力によって,出生後に手術が行われているのが現状である1〜4)
 本稿では,自験例を中心にこれら消化管閉鎖の胎内治療の現状と将来の展望を述べる。

18.閉鎖性尿路疾患

著者: 西島正博 ,   天野完

ページ範囲:P.318 - P.319

 閉鎖性の尿路疾患では,閉鎖の部位・程度・時期によって児の予後は異なる。胎生早期の閉鎖によって腎異形成を伴う水腎症がみられ(Potter IV型),羊水量の減少によって肺も低形成となり,児の予後は致命的となるが,子宮内での閉鎖解除によって予後の改善が期待される場合もある。

19.胎児鏡下レーザー照射による双胎間輸血症候群の治療

著者: 名取道也 ,   田中守 ,   石本人士 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.320 - P.321

 双胎間輸血症候群とは,双胎の両児間に血管吻合が存在する場合に,一方の児から他方のり己へ血液が移行して供血児の貧血,受血児の多血がおこりそれにともなう様々な病態である。2卵性双胎では血管吻合は存在せず,1卵性双胎ではかなりの高率で血管吻合が存在する。しかし血管吻合の存在が双胎間輸血症候群に直ちに結びつくわけではなく,全双胎の10%に発生するといわれる。即ち血管吻合が存在しても,胎児の臨床症状が出現するだけの血液の移行が起きなければ双胎間輸血症候群を呈することにはならない。
 双胎間輸血症候群は妊娠中期に発症した場合,周産期の死亡率は56-100%,生存児の有病率も非常に高値を示す重篤な疾患である。羊水穿刺,供血児の中絶,母体へのジギタリス投与等が対応策として報告されているが,有効な治療法といえるほどの結果は得られていない。

予防的治療

20.母児間血液型不適合(感作予防)

著者: 横尾郁子 ,   佐藤孝道

ページ範囲:P.322 - P.324

 Rh式血液型不適合妊娠による胎児,新生児の溶血性疾患の予防に,D (Rh0)陰性(以下Rh(—))の母親に対する分娩後の抗Dヒト免疫グロブリン(以下γ—G)の投与が行われている。しかし現在なお,D (Rh0)既感作のための重篤な症状を呈する胎児,新生児が存在し,交換輸血や子宮内胎児輸血などが施行されることがある。胎児治療は近年めざましく発展しつつあるが,いまだ未解明の点も多く,血液型不適合妊娠に対しては感作を未然に防ぐことが最も重要である。

21.人工羊水

著者: 今中基晴 ,   荻田幸雄

ページ範囲:P.326 - P.328

 羊膜腔に液体が満たされていることにより胎児にとってさまざまの利点がもたらされる。胎児の自由な動きが確保されること,胎児にとって外力に対するクッションとなること,温度などの胎内環境維持に有利であること,さらには胎児に関するさまざまな情報が得られることが期待される。羊膜腔が減少する羊水過少では,臍帯圧迫による胎児仮死,肺低形成,四肢の変形などの合併症を発症する可能性が高くなり,羊水過少の原因となる基礎疾患に応じた個別的な対応が求められる。

治療効果のモニタリング

22.胎動

著者: 住本和博 ,   寺尾俊彦

ページ範囲:P.330 - P.331

われわれの胎動管理法
 胎動は,1973年にSadovskyが脂児管理に有用であると報告して以来,Manningのbiophysicalprofile scoreのパラメータの一つとしても用いられている。胎動には他覚的なものもあるが,われわれは妊婦自身が毎日測定できる自覚胎動を測定対象としている。この代表的な測定法として,測定時間を一定にしたfixed time法や,測定回数を一定にしたカウント10法がある。われわれは,偽陽性率の少ないカウント10法を用い,妊婦自身にも胎動数変化を把握しやすくするため,グラフィック化した胎動表を用いている。妊婦にrolling,kickingなど大きな動きを胎動としてカウントするように指導し,毎朝9時から自覚胎動を数え始め,10回の胎動を数え終えた時刻を黒く塗り潰す。また,午後9時までに胎動数が10回に満たない場合はその回数を記入する。自覚胎動は,客観性に欠け,Bスコープなどによる他覚的胎動に比べると認知される胎動数に個人差が生じる。しかし,妊娠期間中を通じて,妊婦自身が胎動自覚の感受性閾値が大きく変動することは少なく,あくまでも胎動数の相対的な経日変化を捕らえることに意義があると考えた。

23.心ポンプ機能の評価法

著者: 佐藤昌司 ,   前田博敬 ,   小柳孝司 ,   中野仁雄

ページ範囲:P.332 - P.335

 超音波断層法の応用に伴い,胎児においても成人と同様,形態診断に加えて心収縮あるいは血行動態をリアルタイムに観察し,心ポンプ機能の評価およびこれに基づいた疾病胎児の抽出あるいは胎児治療のモニタリングがなされてきている。本稿では,胎児心機能検査法について,筆者らの経験も加えて概説する。

24.臍帯,脳,腎血流

著者: 石松順嗣

ページ範囲:P.336 - P.337

はじめに
 超音波パルストンラ法を用いることによって容易になおかつ無侵襲に人体の血流を計測することが可能になった。近年では産科領域においても胎児血管,臍帯血管の血流計測が行われるようになり,臨床面においても応用されている。胎児血管や臍帯血管の計測においては測定条件を一定に設定しにくいことから,測定条件に左右されにくい指標として,resistance index(RI),Pulsatihtyindex(PI),A/B ratioなど血流速度の比で表現される指標による解析が主流となっている。血流速度は心拍出量,血管壁のコンフライアンス,血液粘稠度,血管径の影響をうけ,これらの指標は血流計測部位より末梢の血管抵抗に大きく影響されると言われている。この項ではこれらの指標を用いた人胎児における計測値の変化を中心に解説する。

25.尿量・尿生化学・β2ミクログロブリン

著者: 増崎英明 ,   山辺徹

ページ範囲:P.338 - P.340

 胎児の発育および形態については,超音波断層法によって比較的日常的に評価されるようになったが,胎児機能については,現在,模索されている段階といえる。胎児治療を行う際には,成人の場合と同様,主要臓器の機能評価が必要である。ここでは,尿量や尿生化学的所見による胎児腎機能の評価法について概説する。

26.血液

著者: 高橋昌俊

ページ範囲:P.341 - P.343

 最近の超音波断層装置の発達により,胎児に対する直接的・侵襲的な治療および検査が比較的安全に行われるようになった。しかしながら胎児治療や胎児採血はやはり侵襲的子段であるので,考えうる合併症の存在に十分注意しさらに実施にあたっては慎重なインフォームドコンセントが必要である。
 これからの周産期管理において今後胎児治療の重要性はましてくると考えられるが,より安全で簡単な方法の開発が期待される。また治療効果のモニタリングについても現時点では母体よりの効果的な方法はなく,直接胎児血を採血するかまたは画像診断によっており,この方面からも有用で簡便な手段の開発が待たれる。本稿では胎児治療のモニタリングの一つである胎児採血について述べる。

胎児治療の展望

27.胎児治療の展望

著者: 武田佳彦

ページ範囲:P.344 - P.345

 胎児に対する治療は画像診断の発達に伴い急速に進歩して来ている。この発展過程を年次的に見れば胎児医療の黎明期とも言える1965〜1975年の10年間は胎児救急確立の時期であり,分娩中の胎児仮死に対する診断の向上と補助療法としての酸素吸入や輸液療法が行われた。
 1975〜1985年の10年間に異常胎児の長期管理が可能となった時期で超音波断層法の導人により画像診断による形態観察が診断の精度を格段と向上させた。

カラーグラフ 胎盤の生理と病理・3

羊膜索症候群

著者: 中山雅弘

ページ範囲:P.261 - P.263

 羊膜索症候群(amniotic band syndrome)とは,胎盤の羊膜が機械的裂傷その他により1—数個の強靱な紐(索状物)となり,胎児の頭部・顔面・体幹・四肢などに絡み付き胎児に奇形を起こすものである.妊娠の初期の羊膜の裂傷,羊水の漏出がその発生と大きく関係しているようである.妊娠の中期や後期では胎盤に羊膜結節やPotter症候群(次回の予定)を起こすのであるが,この時期には羊膜索症候群の発生は殆ど無いように思われる.即ち,妊娠初期の料膜は恐らく裂傷・離断の過程で線維芽細胞等の活性化が起こるのであろうと推測している.胎児の傷害はその週数と索状物の多さに関係すると思われる.とくに早い週数のものは無脳症や頭部と胎盤の癒着が見られる.臍帯ヘルニアや側彎(Scoliosis)を起こす例もある1)
 羊膜索症候群は奇形を発生させるが,上記のごとく遺伝性のものとは考えられない.当科でも約1500分娩に1例の割合で発生が見られるが,繰返した例はなかった.羊水穿刺の後で発生した例が文献的に記載されている2)

Current Research

顆粒膜—莢膜細胞間相互作用と卵巣機能—コラーゲン膜両面培養系を用いた機能形態学的研究

著者: 小辻文和

ページ範囲:P.347 - P.356

 近年,内分泌臓器の機能が細胞レベルで研究されるようになり,各臓器は一つの機能環の中の一部分であると同時に独立した機能単位でもあることが明らかになりつつある。
 生体に存在する実質臓器は複数の種類の細胞によって構成されるが,各細胞はバラバラに混在するのではなく,必ず同種の細胞の集塊が接する構築をとる。特に上皮系細胞と間質系細胞が基底膜を介して接するという構造は各実質臓器の基本的細胞構築で,その生理学的な役割が何であるのかはこの半世紀間特に形態学者達の関心を引き付けてきたテーマである1)

総説

免疫学的側面よりみた妊娠中毒症

著者: 近藤泰正 ,   千島史尚 ,   早川智 ,   秋山邦久 ,   今井一夫 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.357 - P.366

 妊孕現象は生物の最も基本的現象であり,生物の進化とその発展の“なぞ”に対する基本的な問題をほぼ包括しており,life dcienceにおける最も基本的問題の一つである。従れよりこれらの問題に対して,さまざまな視点よりする考察,展開がなされてきているが,life scienceの急激な進歩はこれらの問題に画期的な進展をもたらしつつあり,特に,今日の免疫生物学の理論とその技術的側面の進歩はこれらの概念すら変えつつある1〜4)。さらに,これらの状況のもとで,妊孕現象を免疫生物学的に考察した多くの報告をみるが,これらの概念は正常妊娠に止まることなく妊娠中毒症5〜12),流産13,14),子宮内胎児発育不全15,16),不妊症17),子宮内膜症18)など産科婦人科領域の問題に対し新しい展開を示しつつある。
 一方,妊娠中毒症は学説の疾患とも言われ,“群盲象を撫でる”の言葉が示すごとく,いまだその本態についてはなお明らかではない。しかし,近年,妊娠中毒症の病態解明に免疫学的概念を導入し,これよりする研究が報告され注目されている。事実,その病態に対してなされた免疫学的考察は,その病態の解釈に対して,いくつかの免疫学的関連性を示唆することが示されている。

原著

妊婦血清HDL・LDL分画の血小板凝集に与える影響

著者: 飯岡秀晃 ,   赤田忍 ,   島本太香子 ,   久永浩靖 ,   山田嘉彦 ,   森山郁子 ,   一條元彦

ページ範囲:P.367 - P.369

 妊娠中に,脂質が血小板凝集に与える影響について知る目的で,妊婦血清より分離したHDLならびにLDL分画が血1小板凝集に与える影響につき検討した。
1)妊娠末期妊婦血清より分離したHDL分画には血小板凝集阻止活性が存在することが判明した。
2)妊娠末期妊婦血清より分離したLDL分画は血小板凝集を増強することが存在することが判明した。
3)妊娠経過に伴って,血中コレステロール値は増加するが,LDL分画のほうがHDL分画の増加を上まわっていた。
4)重症妊娠中毒症では,さらに血中のLDLコレステロール分画の増加が顕著であり,一方,血中のHDLコレステロール分画は低下していた。
 以上の成績より,妊娠経過とともに血小板凝集が増強されやすい傾向が高くなることが示された。また,重症妊娠中毒症では,血小板凝集が正常妊婦に比しさらに増強されやすい状況下にあることも示された。

高感度妊娠診断試薬を用いた腹腔内出血の治療方針

著者: 村尾寛 ,   金城国仁 ,   上村哲 ,   宮川桂子 ,   高橋慶行 ,   橋口幹夫 ,   宮城源 ,   稲福恭雄

ページ範囲:P.370 - P.373

 従来,腹腔内出血の救急診療においては,検査時間の制約と感度の問題から,妊娠反応を活用することは困難であった。しかし近年,高感度・短時間判定の試薬が登場したため,方針の再険討が必要となった。我々は,過去4年4か月間に急性腹症を主訴として当院救命救急センターを受診した腹腔内出血患者160人を対象とし,テストパック(ダイナボット社)の判定結果を調査した。
 子宮外妊娠108例は全例妊娠反応陽性であった。黄体性卵巣出血52例では,早期正常妊娠に合併した症例4例が陽性を示した。
 子宮外妊娠が全例妊娠反応陽性を示すことは,逆に腹腟内出血があっても妊妨反応が陰性ならば,子宮外妊娠の可能性を除外してよいことになり,従来の診療方針を大きく変更することにつながる。我々は上記の成績と考察に基づき,新しい診療方針を定めた。

症例

多発奇形をともなったFrontonasal dysplasiaの1剖検例

著者: 有澤正義 ,   野原当 ,   中山雅弘 ,   末原則幸

ページ範囲:P.374 - P.377

 Frontonasal dysplasiaは顔面を中心とした比較的稀な奇形である。両眼隔離,V型の前頭部の髪,潜在性二分頭蓋,原発性telecanthus,正中唇裂,鼻の正中裂,正中口蓋裂などの顔面正中裂を特徴としている。われわれは,顔面だけでなく中枢神経系,内臓にも高度の合併奇形を認めた1例を経験した。母親は,26歳の経産婦で既往妊娠歴・分娩歴,既往歴,家族歴,妊娠歴に異常は認められなかった。児は妊娠34週に分娩となり,分娩後呼吸不全のため死亡した。1,598gの男児で,鼻尖欠損をともなった両眼隔離,小眼球症,両耳介形成不金,両外耳道欠損,発毛異常などの外表奇形が認められた。さらに剖検により,中枢神経系では大脳核の形成不全,内臓では高度の心奇形,馬蹄肺,膀腸瘻なども認められた。染色体検査の結果は46XYの正常型であった。このような多発奇形を合併したfrontonasai dyspiasiaは非常に稀であると考えられる。

臨床メモ

子宮脱366手術例の統計的分析

著者: 宮本海雄 ,   高木道夫 ,   桂川浩 ,   吉田益美

ページ範囲:P.378 - P.379

 高齢化時代を迎え,子宮脱の患者は増加の傾向にあるが,手術の理論と術式が確定していない。そこで当科で手術した366例を分析し再発予防のための術式について若干の文献的考察を試みる。
 1967年1月1日から1991年2月19日までに当科で手術した子宮脱(I,II,III度,膀胱脱直腸脱合併を含む)は,366例で全産科婦人科手術の6.4%(366/5726)になる。全例が挙児希望のない例である。以下はその分析結果の概要である。

メルボルン便り

女性のsexualityは大きく変わる—大学のフェミニスム運動

著者: 堀口文

ページ範囲:P.380 - P.381

 南緯35度以南に位置するメルボルンでは,5月になると町の4分の1の面積を占める公園や街路樹の緑が美しく紅葉しはじめます。それとは逆に夏の間強い太陽に照りつけられて弱っていた芝生は生き返ってきます。公園の多いメルボルン市が冬でもみずみずしい緑に溢れているのはそのためです。つまり一年中ゴルフが出来ますので(市内で出来る),日本人向きの町かもしれません。7年前ここで開かれた国際心身産婦人科学会に出席のさい,ハレー彗星を肉眼でみようと夜明け前に出かけたフィツロイ公園の森も木枯しにすっかりやられて風景が透き通しになって了いました。この木枯しのすごさはかの紋次郎さえ吹きとばされるほどのもので,風に向き合うと一歩も前へ進めません。市電を待つ停留所付近の人々もあきらめ顔で立っています。木々は大ゆれにゆれ続け,鳥達も巣に帰り木の枝と一緒にゆれています。帽子は吹きとばされるのでベレー帽や紐付きカウボーイハット様の帽子以外はかぶれません。落ち葉は風に吸い上げられ,11階の私の部屋の窓まで舞い上って来ます。町には芝生が多く,水道代も不要なメルボルン市は,もしかするとこの強い風によるほこりを防ぐため,沢山の水を芝生に撒いてもらいたいのかもしれません。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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