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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻3号

1992年03月発行

今月の臨床 胎児治療—どこまで可能か

治療効果のモニタリング

22.胎動

著者: 住本和博1 寺尾俊彦1

所属機関: 1浜松医科大学産婦人科

ページ範囲:P.330 - P.331

文献概要

われわれの胎動管理法
 胎動は,1973年にSadovskyが脂児管理に有用であると報告して以来,Manningのbiophysicalprofile scoreのパラメータの一つとしても用いられている。胎動には他覚的なものもあるが,われわれは妊婦自身が毎日測定できる自覚胎動を測定対象としている。この代表的な測定法として,測定時間を一定にしたfixed time法や,測定回数を一定にしたカウント10法がある。われわれは,偽陽性率の少ないカウント10法を用い,妊婦自身にも胎動数変化を把握しやすくするため,グラフィック化した胎動表を用いている。妊婦にrolling,kickingなど大きな動きを胎動としてカウントするように指導し,毎朝9時から自覚胎動を数え始め,10回の胎動を数え終えた時刻を黒く塗り潰す。また,午後9時までに胎動数が10回に満たない場合はその回数を記入する。自覚胎動は,客観性に欠け,Bスコープなどによる他覚的胎動に比べると認知される胎動数に個人差が生じる。しかし,妊娠期間中を通じて,妊婦自身が胎動自覚の感受性閾値が大きく変動することは少なく,あくまでも胎動数の相対的な経日変化を捕らえることに意義があると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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