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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻3号

1992年03月発行

原著

高感度妊娠診断試薬を用いた腹腔内出血の治療方針

著者: 村尾寛1 金城国仁1 上村哲1 宮川桂子1 高橋慶行1 橋口幹夫1 宮城源1 稲福恭雄1

所属機関: 1沖縄県立中部病院産婦人科

ページ範囲:P.370 - P.373

文献概要

 従来,腹腔内出血の救急診療においては,検査時間の制約と感度の問題から,妊娠反応を活用することは困難であった。しかし近年,高感度・短時間判定の試薬が登場したため,方針の再険討が必要となった。我々は,過去4年4か月間に急性腹症を主訴として当院救命救急センターを受診した腹腔内出血患者160人を対象とし,テストパック(ダイナボット社)の判定結果を調査した。
 子宮外妊娠108例は全例妊娠反応陽性であった。黄体性卵巣出血52例では,早期正常妊娠に合併した症例4例が陽性を示した。
 子宮外妊娠が全例妊娠反応陽性を示すことは,逆に腹腟内出血があっても妊妨反応が陰性ならば,子宮外妊娠の可能性を除外してよいことになり,従来の診療方針を大きく変更することにつながる。我々は上記の成績と考察に基づき,新しい診療方針を定めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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