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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻5号

1992年05月発行

今月の臨床 分娩前後の1週間

新生児

30.新生児蘇生法

著者: 鈴木重澄1 戸苅創1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部小児科

ページ範囲:P.592 - P.594

文献概要

 新生児蘇生法は子宮外環境への児の適応を助けることにあり,出生直後の適切な処置で異常なく,もしくは,異常があってもかなりの病態を軽減できる。また,新生児仮死に対する処置法としての蘇生法は仮死の成因(原因),発症時期により,また,重症度により異なる。新生児仮死発症原因は母体側要因,胎児側要因,胎盤要因および分娩・出産時要因に分けられ,妊娠中の母児の経過を把握することは大切であり,予防もしくは予想される事態に十分な準備で待機ができる。さらに仮死の重症度評価にアプガースコアが用いられているが,その時点の評価でありそれ以上の情報は得られず,周産期の児の状態(状況)把握が重要である。
 蘇生は主として中枢神経系保護のため行う処置と言えるが,不適切,不必要な操作,薬品使用による新しい病態(医原疾患)に陥らせないことを肝に銘ずるべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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