文献詳細
今月の臨床 帝王切開
帝王切開の変遷
文献概要
前回帝切後の経腟分娩(vaginal birth after pre—vious cesarean section:VBAC)は,長く産科領域でのジレンマとして現在に持ち越されてきた課題であり,VBACの安全性についての一般通念とはうらはらに,反復帝切の増加が近年の帝切増加の一因となっていることも事実である。われわれの教室の平成3年にいたる過去6年間(分娩数1,615例)の推移をみても,年次の帝切率は12.1%から16.5%に,帝切症例のうちで反復帝切の占める頻度は7.7%から18.6%に増加している。
前回帝切例への対応の変遷についてみると,1916年,Craigin EBによるOnce a cesareansection always a cesarean sectionの提言があり,これが,順守された時代が続いたが,その理由は当時の子宮体部縦切開では現在の下部横切開に比し,子宮破裂の頻度が約4倍という高い頻度を示したことによる。
前回帝切例への対応の変遷についてみると,1916年,Craigin EBによるOnce a cesareansection always a cesarean sectionの提言があり,これが,順守された時代が続いたが,その理由は当時の子宮体部縦切開では現在の下部横切開に比し,子宮破裂の頻度が約4倍という高い頻度を示したことによる。
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