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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻6号

1992年06月発行

文献概要

今月の臨床 帝王切開 帝王切開に踏みきるとき

10.IUGR

著者: 中村靖1 竹内久彌2

所属機関: 1順天堂大学医学部産婦人科 2順天堂大学医学部付属順天堂浦安病院産婦人科

ページ範囲:P.668 - P.669

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IUGRの診断
 IUGR児は正常発育児に比べ罹病率,死亡率がともに高く,たとえば,正期で1500g以下のIUGR児の周産期死亡率は正常発育児の70〜100倍も高いとさえいわれる1)。分娩時に仮死を発生し易いこともよく知られ,IUGR児は分娩中の胎児死亡率が正常発育児の5倍も高いという。したがって,IUGR児の管理には,これが明らかな仮死に陥ってから方針を決めるのでは遅すぎると考えられ,何よりも早期の診断が望まれる。
 IUGRの診断には,既往歴や通常の臨床診断法も大切であるが,不正確であり,エストリオールやhPLなどの内分泌学的検査法も参考所見にとどまる。現在では超音波胎児計測がもっとも信頼できるIUGR診断法であるといえよう。同時に合併奇形の有無,羊水量の判定などにも留意できる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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