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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻6号

1992年06月発行

今月の臨床 帝王切開

合併症妊娠と帝王切開

18.子宮筋腫核出術後

著者: 渡辺芳明1 小倉一仁1 畑俊夫1

所属機関: 1埼玉医科大学産科婦人科学教室

ページ範囲:P.692 - P.693

文献概要

 子宮筋腫核出術は原則的に,妊孕性の保存を希望する患者に行われる手術であり,筋腫核出術後30〜50%のものが妊娠することができる3,9)。しかしその結果,子宮に瘢痕を持つ妊婦が発生する。子宮瘢痕は子宮破裂の大きなリスクファクターである。筋腫核出術による瘢痕は,漿膜下筋腫例も含まれるため,全体としては,前回帝王切開例よりも子宮破裂を起こす危険度は低いといわれている。
 子宮筋腫核出術後の分娩様式に関しては一般的原則がなく,症例により個別的に決定を下さなくてはならない。当科においては,経腟分娩にするか帝王切開にするかの選択に際し,①核出術時の所見,②帝王切開既往の有無,③帝王切開になる他のリスクファクターの有無,④患者夫婦の希望を決定因子としている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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