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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻7号

1992年07月発行

雑誌目次

今月の臨床 卵巣がん—疫学から治療まで 疫学と動向

1.卵巣がんの動向

著者: 薬師寺道明

ページ範囲:P.768 - P.769

 周知のように第2次世界大戦後は日本人のがんマップに変化がみられ,婦人科がんでも例外でない。なかでも注目されているのは卵巣がんの増加で,その死亡率が極めて高いことと相俟って大きな関心が寄せられている。
 一方,卵巣がん患者の増加には種々の原因が挙げられているが,終戦後における日本人の生活様式の変化を指摘するものも多い。ちなみに,日本人が生活様式を最も模倣した米国の例をとると,1990年には約20,000人が卵巣がんに罹患し,そのうち12,000人が死亡したことが報告されている。この罹患数は,米国で出生した女児の70人に1人が将来卵巣がんに罹患することを示しており,日本においても将来このような傾向をたどることが予測される。

2.癌マッピング—頻度と死亡率

著者: 園田隆彦

ページ範囲:P.770 - P.772

 日本女性の癌死亡順位は,1970-1980-1990年の統計では子宮癌は死亡数が毎10年,約15%減少した結果,第2-3−8位に下降,卵巣悪性腫瘍は死亡数が1,129-2,098-3,338と著増し,増加率は毎10年+85.8%,+59.1%,死因順位は第10位とほぼ同じだが,やがて子宮癌と順位が逆転すると思われる。日本産科婦人科学会:卵巣腫瘍登録委員会の全国卵巣悪性腫瘍調査成績第一報(1974-77)と第二報(1978-83)(以下全国調査第一報,第二報)による卵巣癌の相対5年生存率は41.4%と45.5%である。これを線型に内・外挿して,’70,’80,’90相対5年生存率の近似値を求め,実測卵巣悪性腫瘍死亡数/(1—相対5年生存率)が卵巣悪性腫瘍の罹患数とし,その90〜94%が卵巣癌の罹患数と大差ないとすれば,推定卵巣癌罹患数は1970年1,700,1980年3,510,1990年6,030人となる。これは極めて粗雑な計算法であるが,傾向を充分に実感させるものであろう。

3.リスクファクター

著者: 森満 ,   福田勝洋 ,   西村治夫

ページ範囲:P.774 - P.775

 日本では卵巣がんの年齢調整死亡率は年々増加する傾向にある1)。年齢別にみると,50歳以上で増加傾向が顕著であるのに対して,50歳未満では明らかな増加傾向は認められない1)。このことは,宿主要因とともに環境要因もが卵巣がんのリスク要因となっており,特に高年齢層ではその環境要因への曝露が増加していることを示唆するものである。
 疾病発生のリスク要因を疫学的に検討する場合,記述疫学的研究のみならず分析疫学的研究(症例対照研究やコーホート研究など)が必要となるが,過去10年間だけでも卵巣がんの症例対照研究の報告は,われわれ自身のも含めて1,2)60編以上あり,コーホート研究も10編余り報告されている。それらの報告を参考にしながら卵巣がんのリスク要因をまとめ,病因論的解釈の諸説を示した。なお,表層上皮起原の卵巣がんに関するリスク要因の検討に限った。

4.年齢別にみた発生頻度と特徴

著者: 佐藤信二

ページ範囲:P.776 - P.778

 近年わが国においては,子宮頸癌の死亡率が減少しているのに対し,子宮体癌および卵巣癌が平均寿命の延長および食生活の欧米化ひいては内分泌環境の変化に伴い増加の傾向を示しており,注目を集めつつある。本稿ではわが国における卵巣癌の疫学に関する2,3の報告およびFIGOのannual reportを引用して概説する。

分類

5.臨床病理学的分類—新分類(日産婦)の改定要点

著者: 中島伸夫

ページ範囲:P.780 - P.781

 新分類のうち改訂の要点のみ記す。細かい字句の変更は規約1)によって見比べて頂きたい。
 1.旧日産婦「中間群」は境界悪性腫瘍と改められた。

6.臨床進行期分類(FIGO)—新分類の改訂要点

著者: 落合和徳

ページ範囲:P.782 - P.784

 卵巣がんに限らず,悪性腫瘍に関する進行期の決定は,腫瘍組織の進展を客観的に表現する手段であり,かつこれによって患者の予後推定がある程度可能である。多くの予後関連因子の中でも進行期が最も強い影響をもつことは周知のとおりである。したがってがん治療の個別化が叫ばれる現在,この進行期に基づく個別化が,他の諸因子とともに大変重要であることは多くの報告の示す通りである1)
 このように進行期の正しい診断は,悪性腫瘍の臨床の上での基盤となるものであり,臨床医の必須知識の一つと考えられる。すでに卵巣がんの進行期別分類については1988年日本産科婦人科学会卵巣腫瘍登録委員会からの提案として新しいFIGO stageが示されているが2),本年4月,卵巣腫瘍取扱い規約第2部が刊行され3),その中に進行期に関する取り決めが示されている。本稿ではそれに若干の解説を加え,主な改訂点について述べることにする。また従来臨床進行期という用語が用いられてきたが,surgical staging(外科的検索による進行期決定)が基本となっているため,卵巣腫瘍取扱い規約においても進行期という語を用いており,本稿でも同様に取り扱うこととした。

7.TNM分類(UICC)

著者: 中島久良

ページ範囲:P.786 - P.788

 1992年3月,日本産科婦人科学会による「卵巣腫瘍取扱い規約第2部」1)が刊行された。この中には卵巣腫瘍の臨床的取扱いと登録の実際が盛り込まれており,既に刊行されている第1部2)には卵巣腫瘍の組織分類が載せられている。これにより,卵巣腫瘍取扱い上の基本的事項に関して,全国共通の基準が整ったことになる。今後はそれをもとに,わが国における卵巣腫瘍例の全国的登録や集計が進められ,治療成績の向上が図られる1)
 上記の取扱い規約では,わが国における卵巣がんの現況とその治療成績の国際的な比較を可能にするため,進行期分類として,国際産婦人科連合[Fédération Internationale de Gynécologie etd’Obestétrique(FIGO)]の分類3)と,国際対がん連合[Union Internationale Contre le Cancer(UICC)]によるTNM分類4)とが採用されている。ここでは,そのうちのTNM分類について,現行の分類法(1987年)4)を概説する。

診断

8.早期診断は可能か—スクリーニングの効率的方法

著者: 菊池義公

ページ範囲:P.789 - P.793

 卵巣癌は現在わが国では産婦人科領域の中では(乳癌を除くと)2番目に多く,その予後は最も悪い疾患である。その理由として①組織発生が多彩であり,ハイリスクグループを設定しにくいこと,②卵巣臓器の解剖学的位置から直接腹腔内へ浸潤を来しやすいこと,③早期診断が困難であること,などがあげられる。そして最近卵巣癌に対する種々のモノクローナル抗体が作製され臨床診断に応用されるようになった。そこで本稿では血清中の腫瘍マーカーによる効率的な卵巣癌の診断について著者の研究データをもとに解説していくことにする。

9.問診,内・外診のチェックポイント

著者: 根岸能之

ページ範囲:P.794 - P.796

 卵巣癌はsilent diseaseと呼ばれるように比較的早い時期では無症状で経過するため,発見時すでに進行している症例が多くみられ予後も悪い。そこで早期診断・早期治療が必要となり,外来や集団検診での診断方法が重要となる。

10.卵巣癌の術前細胞診

著者: 杉下匡

ページ範囲:P.797 - P.799

 一般に婦人科腫瘍細胞診の目的は,癌の早期発見にある。特に今回,私に与えられた主題が『卵巣癌の術前細胞診』であるので,その目的と手法を明らかにしなくてはならない。
 この主題はむしろ『卵巣腫瘍の術前細胞診』の方が適切かと思う。

11.超音波診断法—実施上の留意点

著者: 嘉村敏治

ページ範囲:P.800 - P.801

 最近は超音波機器の発達により,超音波断層法が日常臨床の中でも手軽に使えるようになってきた。また電子スキャンの登場により画像の解読がかなり容易になってきている。そのような状況の中で無症状の卵巣腫瘤が超音波断層法により容易に発見されるようになり,またおおまかな内部構造や客観的な大きさを把握することが簡単にできるようになってきた。
 一方では本邦の卵巣癌は欧米よりもその頻度は低いものの確実に増加しており,さらに発見される卵巣癌の約半数は進行症例である1)。そこで卵巣腫瘍を発見した時は治療に際してその取扱いに慎重でなければならない。

良・悪性の鑑別の要点

12.超音波診断法

著者: 野田恒夫 ,   安達進

ページ範囲:P.802 - P.805

 超音波はX線被曝もなく,その簡便性,経済性から婦人科臨床に必要不可欠である。特に卵巣腫瘍における超音波診断の役割は,①卵巣原発か否かの部位診断,②良・悪性の鑑別診断,のみでなく,③進展度の診断,さらに化学療法のfollow upに伴う④治療効果の判定,⑤再発の発見,である。これらの点につき症例を提示し,画像診断のpointを以下に述べる。

13.CT検査法

著者: 高橋康一 ,   山内格 ,   中村幸雄

ページ範囲:P.806 - P.809

 卵巣腫瘍良性悪性の鑑別に関する画像診断法としては超音波,CTがあり,最近ではMRIの応用についても検討が進められつつある1)。本稿ではまず,我々の作成したCTによる卵巣腫瘍良性悪性鑑別診断スコアについて述べ,実際の診断において注意すべき2,3の点についても触れることとしたい。

14.MRI検査法

著者: 小西郁生

ページ範囲:P.810 - P.812

卵巣腫瘍診断におけるMRI検査の意義
 卵巣腫瘍患者に対して,年齢,症状,臨床経過,外診・内診所見を把握した後,画像診断として超音波診断法を行い,さらに血中腫瘍マーカーのパターンを検索すると,問題の腫瘍が上皮性腫瘍,性索間質性腫瘍,胚細胞性腫瘍,転移性腫瘍のいずれに属するものか,また良性,境界悪性,悪性のいずれの可能性が高いかがほぼ予測できてくる。この後,MRIを行うことにより,卵巣腫瘍組織や腫瘍内容液の質的診断が可能となる。一般的に,卵巣腫瘍内の充実性部分の描出は,MRIよりも超音波診断法の方が優れているが,MRIでも造影剤を併用すれば,血流を有する真の充実性部分がきれいに描出される(図1)。さらにMRIは,超音波診断法で描出しにくい子宮内膜症性嚢腫,線維腫,成熟嚢胞性奇形腫など良性腫瘍の診断にその威力を発揮する。したがって,卵巣腫瘍の術前鑑別診断法としてはもちろんのこと,良性と考えられる卵巣腫瘍を,一定期間,保存的に経過観察したい場合にも極めて有用な検査法である。

15.腫瘍マーカー

著者: 宇田川康博 ,   伊藤高太郎 ,   木口一成 ,   塚崎克己 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.813 - P.816

 腫瘍マーカーはその測定が簡便で,特殊な機器や高度のテクニックを要さないことから,卵巣癌においてもその治療効果に対するモニタリングや再発の早期発見に用いられ優れた成績が報告されている。
 従来,単独のマーカーでは限界を認めざるを得なかった卵巣腫瘍における良・悪性の鑑別に関しても,近年コンビネーションアッセイや,その測定値に統計的処理を加えるなどの工夫がなされ,漸次成果が得られつつある。

術中・術後診断

16.開腹所見のみかた

著者: 池田正典

ページ範囲:P.818 - P.820

 卵巣がんによる死亡数はアメリカでは女性性器がんによる死亡数の第1位である。わが国においても年々増加の傾向にあり,女性性器がんのうちでは子宮頸癌による死亡数についで第2位となっている。とりわけ罹患数に比し,その死亡率が高いことが注目される。その原因としては,一般に卵巣がんは早期には無症状であることが多く,またその早期診断法もいまだ確立したものがなく,多くが進行した症例であることなどが考えられる。
 現在の卵巣がんの治療としては,手術療法,化学療法,放射線療法などを含めた集学的治療が一般的であるが,特に手術療法は治療としてばかりではなく,予後と密接な関係にある臨床進行期の決定,さらには術後の化学療法,放射線療法など治療方針の決定にきわめて重要である。

17.術中細胞診

著者: 北條智 ,   吉川裕之

ページ範囲:P.821 - P.824

 卵巣癌では,積極的な手術療法と強力な化学療法により近年めざましい治療成績の向上をみている。卵巣癌の臨床進行期の決定は,主として手術時の開腹所見によってなされ,その進行期に応じて術後の治療方針が決まる。特に腹腔内の腫瘍の広がりを確認することは後腹膜リンパ節への進展を検索することと並んで重要である。そして腹腔内進展の把握は,第一に視診,触診などのマクロレベルでの探索と,第二に術中の細胞診によるミクロレベルでの探索から成り立っている。本稿では術中の細胞診の意義と方法について述べることとする。

18.迅速診断の意義と限界

著者: 並木恒夫

ページ範囲:P.826 - P.827

迅速診断の最近の動向
 CT,超音波やMRIなどの画像診断の進歩および穿刺吸引細胞診(以下FNAと省略)の積極的導入によって,乳腺および甲状腺では術前に悪性腫瘍の組織学的レベルでの確定診断がほぼ80%の症例で可能になった。FNA陽性の予測値predic—tive value(テスト陽性の場合の信頼度)は控え目に診断した場合ほぼ100%であることから,癌と確実に診断できた症例については,迅速診断が行われる機会が少なくなった。これに対して陰性の予測値(テスト陰性の場合の信頼度)は100%ではない。Sampling errorによる標本不満足や誤陰性がかなり多いほかに,高分化型腺癌の場合には腺腫や境界悪性病変との鑑別がむずかしく,誤陰性や疑陽性(良性か悪性か不明)となる症例がかなりみられる。また細胞診では浸潤の有無を確実に証明できず,腺腫や境界悪性腫瘍(上皮内癌を含む)と浸潤癌の鑑別は100%確実ではない。
 逆に良性疾患だが異型が強い場合には疑陽性(良性か悪性か不明)と判定される。良性ないし境界悪性腫瘍の一部に浸潤癌がみられるような場合にも,FNAの信頼度は低い。

19.術後摘出標本の取り扱い

著者: 井筒俊彦

ページ範囲:P.828 - P.830

 卵巣においては表層上皮,間質,性索間質,胚細胞より良性,境界悪性,悪性と異なる生物学的特性を持つ多種多様な腫瘍が発生する(表1)。このことから卵巣腫瘍の良性,境界悪性,悪性の判定および組織型の診断は,患者の治療法,あるいは予後にまで影響を及ぼすこともあり,非常に重要である。
 本稿では卵巣腫瘍の組織学的検査にとって必要な術後摘出標本の取り扱いと注意事項について述べたいと思う。

手術療法

20.卵巣癌の基本術式

著者: 安田允

ページ範囲:P.831 - P.833

 卵巣悪性腫瘍に対する手術療法は予後改善のために最も重要な治療法の1つであることはいうまでもない。卵巣癌に対する術式の決定には臨床進行期(Stage),病理組織診断,年齢などが関与するが,特に開腹時の臨床進行期は重要で術式の選択はあくまでも慎重でなければならない。
 1987年,FIGOにより卵巣癌の臨床進行期分類が改訂されるに伴い,腹腔内の細胞診,後腹膜リンパ節と鼠径リンパ節の生検が必要となりstaginglaparotomyおよび基本術式の方向は定まりつつあるものの,統一的見解はさらに多くの成績を集約し決定すべきである。

21.上皮性卵巣癌に対する保存的手術

著者: 西田敬

ページ範囲:P.834 - P.835

 他の固形癌と同様に卵巣癌における治療の第一選択は手術療法である。しかし細胞,組織学的な,不可視レベルの病変が早期例でも腹腔内あるいは後腹膜リンパ節へ進展していることも多く手術のみで根治性が期待できる症例は限られている。すなわち現時点における卵巣癌治療の成否の鍵は術後療法の有効性に因るところが大きいと言えよう。
 したがって卵巣癌に対する手術の役割としては根治性の追求よりむしろ,①組織型や進展度の確認,②腫瘍減量により抗癌剤などの術後療法をさらに効果的なものにすることが主目的となる。

22.腫瘍縮小手術の適応条件

著者: 関谷宗英

ページ範囲:P.836 - P.837

 現在卵巣がん治療の原則は,手術療法による腫瘍の可及的摘出と,主としてシスプラチン併用化学療法による集学的治療である。手術療法では基本術式(両側付属器摘出,単純子宮全摘出,転移があるか疑われれば大網切除)が行えない進行がんが約50%を占めているので(日産婦卵巣がん登録委員会),腫瘍縮小手術(欧米のdebulking,cytoreductionにあたる)による予後改善が試みられてきた。
 通常腫瘍縮小手術は初回手術時と再開腹手術(second-look operation,SLO)時に行われるが,いずれにしてもシスプラチン併用化学療法が有効でないと,腫瘍縮小手術による予後改善は期待できない。

23.Second look operationの適応と意義

著者: 西村治夫 ,   大蔵尚文

ページ範囲:P.838 - P.840

 卵巣癌患者に対するSecond look operation(S.L.O.)は,卵巣癌治療体系の一環として重要な役割を担っている。しかし,その適応や時期など解決すべき多くの問題を残したまま実施されているのが現状である。よって,総論は他誌に譲り本稿では現在かかえている問題点を中心に解説する。

化学・放射線療法

24.化学療法剤の種類

著者: 滝沢憲

ページ範囲:P.841 - P.845

 化学療法剤(抗癌剤)は,作用機序,有効な腫瘍の種類,Dose Limiting Factor(DLF)になる副作用の種類が多様な生物活性の強い化合物である。その最も一般的な分類は,アルキル化剤,代謝拮抗物質,抗癌性抗生物質,植物由来の抗癌剤などの系統別分類である。実際の臨床では,種類の異なった多剤を選び,強化化学療法を行う。多剤併用薬剤は,①抗腫瘍作用機序が異なること,②DLFになる副作用の種類が異なること,③相乗効果あるいは相加効果が期待できること,④副作用が重篤になったり,新たな副作用が発現しないことを基本原則として選択される。
 本稿では,婦人科領域でpopularな抗癌剤を,各系統別に紹介し,また疾患別に代表的な併用療法も紹介する。

25.寛解導入療法の効果的レジメ

著者: 西田正人

ページ範囲:P.846 - P.848

寛解導入療法の定義
 寛解導入療法とは,白血病治療時に,血液像を白血病細胞の消失と成熟細胞の回復とにより一見正常化させる治療法を指す。ここで完全寛解とは全身の白血病細胞が107個以下になった状態と定義されている。
 固形癌を対象として寛解という言葉を使用するのは,定義が曖昧で適当でない気がする。そこで本稿では卵巣癌における寛解を,現在行われている諸検査がすべて陰性となって,一見治癒した状態と定義し,寛解導入療法とは担癌状態から寛解を導く治療法と定義する。

26.維持化学療法のあり方

著者: 井上正樹

ページ範囲:P.849 - P.851

 卵巣がんは,その解剖学的位置より症状が出現しにくく,また早期に腹腔播種やリンパ節転移をきたすことより,早期発見の困難な腫瘍と言える。また,手術的に完全切除し得ても,化学療法で完全寛解が得られても再発し,予後不良の転帰をとることがしばしばである。したがって,治療の原則は早期発見および手術療法とそれに引き続く化学療法を軸にした集学的治療であることは言を待たないが,手術あるいは化学療法で腫瘍の消失をみた症例でも,cisplatinを主体とした併用化学療法(PAC療法)を充分に長期にわたって,維持投与することが必要であると考えている。
 消化器癌,子宮癌に対して行われている経口剤による維持化学療法が卵巣癌で有効とする確実な報告はなく1),また細胞生物学的にも低濃度の抗癌剤に永く浸されることは薬剤耐性能を獲得する可能性もあり,安易な経口投与はさけるべきである。ただし,この問題は,今後のcontrolled ran—domized studyの結果に待ちたい。

27.Neoadjuvant Chemotherapyの導入とその背景

著者: 平林光司

ページ範囲:P.852 - P.853

 術後化療では手術が導入療法であり,化学療法は強化,補助方法である。一方,術前化療では化学療法が導入療法であり,この2つを対比すると,当然の事ながら,術前化療は,手術効果に匹敵する位の高い有効率が得られるものでなければならない。CAP療法登場以前にはこのような高い有効率を示す化療剤がなかったことが術後化療への比重を高くした大きな要因と考えられる。事実,化療有効率が高くなった癌種では,すべてこの術前化療の問題が注目され,検討され始めているのが現状である。

28.卵巣癌の免疫療法は有効か

著者: 上坊敏子 ,   西島正博

ページ範囲:P.854 - P.856

 卵巣癌に対する基本的な治療としては,両側付属器切除術,単純子宮全摘術,大網切除術(近年ではさらに骨盤および大動脈リンパ節郭清を加えることも多い)による手術療法に術後化学療法を施行するのが一般的である。他の癌と同様に,卵巣癌においても進行期の早い症例の予後は良好であり,また手術で病巣を完全に摘出し得た症例の予後は良好であるとされている。しかし,予後が比較的良好なⅠ期症例の頻度は低く,Ⅲ期以上の進行例が半数以上を占めるとされ,進行例においては,手術で病巣を完全に摘出し得る可能性が低いために,局所療法である手術に全身療法である化学療法をどのように併用するかが,臨床的には大きな課題である。近年シスプラチンが臨床応用され,卵巣癌の治療成績の向上が期待されているが,Ⅲ期以上の進行例の予後はいまだ十分には改善されていない現状である。
 このような進行卵巣癌の治療における免疫療法の意義について,文献的に検討し,今後の展望について考察する。

29.ホルモン療法は有効か

著者: 金沢浩二 ,   本間滋 ,   田中憲一

ページ範囲:P.857 - P.859

 周知のように,子宮内膜癌や乳癌はホルモン依存腫瘍hormone dependent tumorとして知られ,その発生・増殖の場に,ホルモン,とくに性ステロイドホルモンが深く関与しており,その治療方法の一つとして,ホルモン療法が注目されてきた。一方,本稿のテーマである卵巣癌については,その発生・増殖の場に,どのような内分泌的環境がどのように関与しているか,まだ十分な解析はなされていない。したがって,卵巣癌に対するホルモン療法はなお今後の問題と言わざるをえないが,卵巣癌細胞のhormone receptorに関する知見が集積されつつあり,また種々のホルモン剤投与による治療も試行されつつある。
 本稿では,これら内外の研究成績を概観し,卵巣癌に対するホルモン療法の臨床的可能性について考察する。

30.卵巣癌に対する腹腔内化学療法

著者: 清水敬生

ページ範囲:P.860 - P.864

 卵巣癌の“biological behavior”の特徴は,主病巣が長期間腹腔内の腹膜側に(広範囲であるが)限局していることである。後腹膜リンパ節転移も経腹膜的と考えられ,進行卵巣癌の治療は「腹膜の治療」に鍵があるとも言える。ここに腹腔内化学療法(腹腔内化療)の適応がある。

31.卵巣癌に対する動注療法

著者: 清水敬生 ,   荷見勝彦

ページ範囲:P.865 - P.867

 卵巣癌の進行,あるいは再発病巣のほとんどは腹腔内に蔓延するpatternをとるため,化学療法は全身投与が1st choiceになる。また,腹腔内病巣に対する局所療法という立場からは,reser—voirによる腹腔内化療が選択される。それでも時として,regional chemotherapyである動注化療が有効な症例も認められる。実際に適応があるのか否か,当院での症例を中心に考えてみたい。

32.化療副作用対策の新しい展望

著者: 波多江正紀

ページ範囲:P.868 - P.870

 シスプラチン(CDDP)が婦人科癌化学療法の中心的薬剤としての地位を獲得して以来,副作用の対策は,以前とは一変してきている。更にアナログを含む新薬の開発は,複数の抗腫瘍剤,特にアナログ併用による副作用の分散を促し,高用量化の臨床的有用性が検討されつつある。一方,副作用防止のための新しい薬剤の導入および応用でも,より合理的な投与スケジュールを引き出す可能性がでてきている。
 婦人科癌の中で最も治療法の改革と成績向上が期待されている卵巣癌の化学療法を中心に,CAP療法,CP療法,JP療法(CBDCA,CDDP)と変遷してきた当科の事情をふまえて,おもなる副作用対策の実際を述べる。

33.術後照射の適応と現況

著者: 永井宣隆

ページ範囲:P.871 - P.873

 卵巣癌の治療法は現在Cisplatin(CDDP)を中心とした多剤併用癌化学療法とsecond look ope—ration(SLO)を含む手術療法が主体であり,放射線療法の適応は減少しつつある。CDDPの登場はとくに上皮性卵巣悪性腫瘍の初回治療例に対し明らかな延命効果をもたらした。しかし,一方では卵巣癌再発例に対しては抗癌剤の薬剤耐性の問題も起こり,5年生存率の有意な上昇までは至っておらず,今後新たなneoajuvant chemotherapyの検討やsecond line chemotherapyの確立が望まれているのが現状である。
 当教室では,上皮性,間質性卵巣悪性腫瘍64例に対し1975年より10年間,癌化学療法に加え術後照射としてMoving Strip(MS)法を行ってきた。そこで卵巣癌に対する放射線療法の治療成績を中心に報告する1,2)

予後

34.組織型と予後

著者: 梅咲直彦

ページ範囲:P.875 - P.877

 上皮性卵巣癌(現,表層上皮性・間質性悪性腫瘍)に関しては大阪市立大学須川 佶名誉教授を代表世話人とし行われた卵巣癌予後研究会の成績1)を中心に,また胚細胞腫瘍に関しては佐々木らの16施設共同研究2)を中心にし,一部文献的考察も加え組織型別予後につき考察する。

35.臨床進行期別予後

著者: 梅咲直彦

ページ範囲:P.878 - P.881

 大阪市立大学須川 佶名誉教授を代表世話人として全国22施設が参加し行われた卵巣癌予後研究会(予後研)の成績1)を中心とし,FIGOのanualreportの成績2)とも比較し臨床進行期(進行期)が予後に与える影響につき検討した。なお予後研の症例は1980年1月より1987年12月に治療を受けた1,185例であり,進行期分類は旧分類である。一方FIGOの成績は1979〜1981年の症例で進行期分類は新分類が用いられている。

カラーグラフ 胎盤の生理と病理・7

臍帯の病理

著者: 中山雅弘 ,   虫明聡太郎

ページ範囲:P.763 - P.765

1.臍帯の長さ,太さなどの異常
 臍帯の長さは週数,体重に関係する.週数別の基準値は文献を参照して下さい1).80cm以上を過長臍帯と考える.合併症は臍帯巻絡が多く,アプガー指数も有意に低い.記録上の最高は160cmである2).当センターで最も臍帯の長い例は140cmであった.臍帯ヘルニアの中でBeckwith-Wiedemann症候群の臍帯が非常に長く,通常の臍帯ヘルニアは中間で,セロソミア(celosomia)は極端に短いことを以前に発表した3).短い例は,セロソミア以外に,胎内の運動が抑制されるような奇形児や筋疾患である.臍帯の太さは体重と相関する.胎児発育遅延の臍帯の直径は有意に細い.非常に太い臍帯を糖尿病の特徴に挙げるものもいるが,多数例の平均をとってみると有意な結果はでない,臍帯の浮腫はなんらかの循環障害と関連すると思われるが,確定的ではない.臍帯が浮腫状でしかも黄色調が強いときは臍帯炎の徴候である(本シリーズの第5回—絨毛膜羊膜炎を参照).臍帯に小さな白斑が多数見られるのは先天性のカンジダ症の特徴である.組織学的には,胎盤の周辺に局所性に細胞浸潤が強い.この部分はPASやグロコット染色で菌体が染色される.胎盤表面には白斑は見られない.

症例

高インヒビン血症を示した顆粒膜細胞腫の一例

著者: 中島敬和 ,   長谷川喜久 ,   宇津木利雄 ,   山口昌章 ,   川上裕子 ,   峯岸敬 ,   伊吹令人 ,   五十嵐正雄

ページ範囲:P.882 - P.885

 顆粒膜細胞腫は一般にエストロゲン産生の卵巣腫瘍として知られているが,その他のホルモン動態については不明な部分も多い。一方インヒビンは,最近注目をあびている蛋白ホルモンで,正常卵巣顆粒膜細胞や精巣セルトリ細胞などで産生されることが知られており,今回我々は高インヒビン血症を伴った顆粒膜細胞腫を経験し,治療前後のインヒビン値の推移より以下のように考えた。正常顆粒膜で産出されるインヒビンは顆粒膜細胞腫においても大量に産出分泌される可能性があり,性周期による変動の大きいエストロゲンよりも腫瘍マーカーとして,感度が高く,有用であると思われた。

メルボルン便り

体外授精児の精神身体発達の行方

著者: 堀口文

ページ範囲:P.886 - P.887

 メルボルンでは現在までに3,000人以上のIVF児が生まれていますが,この子供たちが自然に妊娠した子供と同じような発育を遂げることが出来るかどうかについては極めて重大な関心事です。重症な不妊夫婦にとって意識すると否とにかかわらずIVF児は特別な技術を使って出来た子供であり,親子双方にとって互いに幸福をもたらすものでなければなりません。人口の少ないオーストラリアにとって健康な市民をより多く得る方法としてIVFは国家的事業と考えられています。
 1986年メルボルンで国際心身産婦人科学会が開催されたとき,IVFで有名なMonash大学の精神科医がIVFには産婦人科のみならず小児科,精神科の医師と心理学者がチームを組んで夫婦と子供達をサポートしているという報告をされ大変興味を持ちました。ストレスの多いIVF technologyにおいては不妊カップルにとり心身医学的配慮は必要欠くべからざるものですが,子供をどのように観察しケアーするのかまだ良く分かっておりません。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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