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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻7号

1992年07月発行

文献概要

症例

高インヒビン血症を示した顆粒膜細胞腫の一例

著者: 中島敬和1 長谷川喜久1 宇津木利雄1 山口昌章1 川上裕子1 峯岸敬1 伊吹令人1 五十嵐正雄1

所属機関: 1群馬大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.882 - P.885

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 顆粒膜細胞腫は一般にエストロゲン産生の卵巣腫瘍として知られているが,その他のホルモン動態については不明な部分も多い。一方インヒビンは,最近注目をあびている蛋白ホルモンで,正常卵巣顆粒膜細胞や精巣セルトリ細胞などで産生されることが知られており,今回我々は高インヒビン血症を伴った顆粒膜細胞腫を経験し,治療前後のインヒビン値の推移より以下のように考えた。正常顆粒膜で産出されるインヒビンは顆粒膜細胞腫においても大量に産出分泌される可能性があり,性周期による変動の大きいエストロゲンよりも腫瘍マーカーとして,感度が高く,有用であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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