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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻8号

1992年08月発行

雑誌目次

今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ 疫学と統計

1.人口動態からみた高年婦人

著者: 今泉洋子

ページ範囲:P.902 - P.903

 人口動態統計からみた高年婦人の出産に焦点を当て,全国レベルでの実態について報告する。

2.高年婦人の疾病統計

著者: 対木章 ,   佐藤信二 ,   矢嶋聰

ページ範囲:P.904 - P.906

 我が国は平均寿命の延長により,欧米諸国にも類をみない速度で高齢化社会を迎えている。出生率の低下も重なり,産婦人科領域においても高齢婦人に対する医療が重要な分野となってきた,高齢者では加齢に伴う退行性変化により,臓器,組織の生理的機能および予備能力の低下が認められるほか,外部環境への適応能力の低下による精神神経疾患も増加する。さらに女性では閉経期を境に卵巣機能の低下が起こり,こうした内分泌学的変化が自律神経系や骨,脂質などの代謝系に大きな影響を及ぼしている。これらの状態を理解し,加齢による産婦人科疾患の推移を十分みきわめ,日常の診療に対応する必要があろう。本稿では,高年婦人の疾病として,悪性腫瘍,骨粗鬆症,精神神経疾患を取り上げ,その疾病統計について述べる。

加齢による変化

3.加齢に伴う性器変化

著者: 笠井寛司

ページ範囲:P.907 - P.909

 特別な例を除けば,一般に女性の生涯を機能の面から次の期に区分できる。すなわち,妊孕性未獲得期,妊孕可能期および妊孕性喪失期である。それぞれの移行期として前2者の間に思春期が,後2者の間には更年期がある。内外両性器は身体の変化と共に上述の3期に応じて機能・形態的に変化し,しかも上述の移行期に顕著に現れるが,思春期と更年期以降では同一期間内に起こる変化の程度は異なり,後者は前者に比べてはるかに穏やかである。また前者は発育,後者は萎縮という方向性をもった変化内容というだけではなく,変化をもたらす要因にも違いがある。思春期変化をもたらす要因は,遺伝,環境など主として非人為的要因であるのに対して後者は各個体が妊孕可能期に獲得した人為的要因に影響される部分が少なくない。とりわけ外性器の変化は個体特有の獲得要因との係わりが大きい。
 したがって加齢に伴う性器の変化は当然人為的要因を十分考慮した上で論じられなければならないのであるが,不十分な紙面では変化の全容を紹介することは不可能であり,変化の傾向を述べるに止めた。また内性器についてはすでに成書に明記されていることなどを勘案して,本編では自験成績をもとに更年期周辺の外性器に見られる加齢変化のみに限定した。しかし外陰部の定義には含まれないが,老齢期に最も特徴的に現れる外陰周辺の変化が陰毛の様相であることから,あえて外陰の加齢変化の中に加えてみた。

4.性器の機能と形態

著者: 高島英世

ページ範囲:P.910 - P.911

 女性性器は機能的に視床下部・下垂体—卵巣系ホルモンにより調節されている。加齢とともに性機能に変化がみられるが,老化現象が閉経というきわめてはっきりした形でとらえられるのが特徴である。その際機能の変化に随伴して形態的変化も進行する。女性性器の更年期から老年期に至る加齢による変化は,一口に言うと退化と萎縮である。この期間における内分泌環境の変化と性器系の機能形態的変化について述べる。

5.内分泌環境

著者: 小山嵩夫

ページ範囲:P.912 - P.913

 更年期から老年期にかけての,内分泌学的な大きな出来事には閉経がある。それとともに卵巣からのエストロゲン分泌が急速に低下し,数年以内に,ほぼ停止に近い状態に至ることはよく知られている。エストロゲンの分泌の急速な低下は生殖機能の停止を意味しているが,個体としてのその後の寿命は30年以上あり,卵巣を除いては,緩やかに老年期に入っていくもののほうが多い。しかし,女性にとっては,エストロゲン分泌の急速な低下の全身に与える影響は大きく,老年期において,少量といえども分泌を維持することは,重要である。ここでは,閉経を境として,視床下部—下垂体—性腺系を中心としての内分泌学的な変化について,臓器別,各種血中ホルモン値を中心として述べ,その臨床的な意義についても触れたい1)

6.骨代謝

著者: 陳瑞東 ,   白木正孝

ページ範囲:P.914 - P.916

更年期以降の婦人に注目したい骨粗鬆症
 骨では,osteoblastによる骨形成とosteoclastによる骨吸収がバランスよく営まれているが,加齢により,骨代謝は骨吸収が優位な方向へと変化する。
 この代謝変化には2種類ある。一つは骨形成の低下により相対的に骨吸収が優位になるものであり,もう一つは骨吸収が骨形成を上回るものである。

7.精神心理上の問題点

著者: 長谷川和夫

ページ範囲:P.917 - P.919

 一般的にみて退行期とこれに続く老年期は,暦年齢からみると50歳以降をさすが,思春期と同じように人生のいくつかの節目をつくる時期ともいえる。退行期また老年期とはいっても,その終末の時期を除くと,まだまだ社会的には働き盛りともいえる時期も含まれていて,必ずしも衰退という概念では律しきれない。ただ女性にとっては,身体機能の面で閉経という明らかな変化がおこり,大きな生物学的役割である生殖機能を失うことになる。また社会生活面でも子どもは自立して旅だちを始め,夫婦2人の“空き巣”の状況を体験することになる。育児・子女の教育,家庭の構築などにむけたエネルギーをどこに,どのように向けてゆくかは精神心理上の観点からみて大きな転換を求められることになる。人生の後半,下り坂を歩む意識は,老年期に向けてすべての人に公平に生まれてくる。このような時期におこりやすい精神保健上の問題をいくつかあげて,その対応を述べてみたい。

一般症状の診かた,とらえ方

8.頭痛

著者: 平井俊策

ページ範囲:P.920 - P.922

 頭痛は日常診療上もっともしばしば認められる症状の1つであるが,その原因は多彩であり,単なる対症療法のみでことが足りる心配のない頭痛から,原因疾患の治療を急がないと生命に危険の及ぶものまでいろいろである。一方,頭痛の分類としては,1962年に米国のNIHの頭痛特別委員会によるものが一般に使われてきた。1988年に国際頭痛学会の頭痛分類委員会が新しい分類1)を提唱し,この分類が最近は次第に使われるようになっている。ここではこの分類に従いながら主に更年期以後の女性に認められることの多い頭痛を中心にその鑑別と治療方針を概説したい。

9.腰痛

著者: 平野典和

ページ範囲:P.923 - P.925

 腰痛や下肢痛を訴えて外来を訪れる患者の多くはその腰椎に原因をもつ。腰痛と下肢痛は腰椎の退行変性疾患の代表的な愁訴であり,近年の高齢化社会ではその患者数はますます増加することが確実であると思われる。本稿ではその原因,鑑別ならびに治療の基本について概略を述べることにしたい。

10.不眠とうつ

著者: 大原健士郎 ,   熊谷久代

ページ範囲:P.926 - P.927

 臨床場面において中高年の女性の精神症状に遭遇することは稀ではない。その中でも不眠と抑うつ気分は,特にうつ病との関連が高く,適切な治療を要するため重要である。そこでその背景因子,分類,鑑別診断,治療について簡単に説明する。

11.肥満とるいそう

著者: 小林伸行 ,   玉井一

ページ範囲:P.928 - P.929

 肥満とは過剰の摂取エネルギーが過剰な脂肪沈着となった状態で,やせは逆に異常に減少した状態である。皮下脂肪の沈着は女性の体格形成上の一大特徴であり,思春期に始まり,性成熟期には完成するといわれている。中高年になると全身的分布の変化がみられるようになり,躯幹部に大で,末梢部では小となる。中高年の肥満女性でもこのパターンは維持される。

12.のぼせ

著者: 井口登美子

ページ範囲:P.930 - P.931

 高齢化社会のなか,更年期の乗り切り方いかんが老年期の生き方に大きな影響を及ぼす。更年期障害には自律神経(血管運動)失調症状と精神症状の強い心因性因子とに大別できる。前者にのぼせ,熱感,皮膚温度上昇,心悸亢進,心拍数増加,冷感,発汗などの症状があり,なかでものぼせが主なる症状である。のぼせ,ほてり,熱感,顔面紅潮,hot flushと呼ばれるのぼせ症状の病態像は,まだ不明の点が多い。
 のぼせの発症母地には更年期における内分泌環境の変動が大きく関与している。視床下部および大脳辺縁系には自律神経,内分泌,情動活動などの中枢があり,互いに関連をもち,身体の内外の環境の変化に順応している。しかし卵巣の急激な機能低下に伴うestrogen分泌低下により視床下部の性中枢に影響し,近傍にある自律神経中枢に変調をきたし,血管運動神経障害症状ののぼせをみるようになる。しかし,更年期以外にも,時には閉経前の両側卵巣摘出術後,更年期ごろに増加する高血圧症,狭心症などの動脈硬化性疾患,糖尿病,高脂血症,甲状腺疾患,肥満などによってものぼせ症状は発現する。

13.冷え

著者: 福島峰子

ページ範囲:P.932 - P.933

 冷え性は特定の身体部位に冷たさを感じる場合であるが,その冷えは決して快い感じではなく,名状しがたい不快な冷たさである。冷え性は更年期以後の女性に多いと言われるが,各年齢層の女性に尋ねると過半数にこの症状が認められる。しかし冷え性だけで受診することはなく,その他の多くの不定愁訴の一つとして,また別の疾患を受診して問診中に手足の冷えを訴えるという具合である。

14.神経痛

著者: 芝山幸久 ,   筒井末春

ページ範囲:P.934 - P.935

 神経痛(neuralgia)とは,特定の末梢神経領域に刺激が加わり限局した痛みが発作的に出現し,間欠期には症状がない知覚障害の一種である。痛み以外にピリピリする感じや灼熱感を伴うことがある。代表的なものには,三叉神経痛や舌咽神経痛などがあり,原因としてはしばしば骨変化,腫瘍,外傷などの局所性神経病変が重視されているが,原因不明の場合も多い。

15.不正性器出血

著者: 荷見勝彦

ページ範囲:P.936 - P.938

 不正性器出血を訴えて患者が来院した場合は,まず,それが性器からの出血で,膀胱や直腸からの出血でないことを確かめなければならない。特に出血が少量の場合や,1〜2回だけの場合はどこからの出血か,患者にはわからない場合が多い。そのためには,カテーテル尿の沈渣と直腸診が役に立つ。
 更年期以後の出血をきたす疾患を表1に示す。器質的疾患として一番重要なのは子宮体部,子宮頸部,腟,外陰の悪性腫瘍である。特に50歳より頻度が急上昇する子宮体癌に注意し,必ず子宮内膜細胞診と内膜組織診をしなければならない。良性疾患としては,内膜増殖症,内膜ポリープ,内膜炎,粘膜下筋腫,頸管のポリープ,老人性腟炎,腟裂傷,尿道カルンクラなどがある。また腟部びらんも大きなものは,性交時の出血の原因となる。

16.帯下

著者: 中室嘉郎

ページ範囲:P.939 - P.941

 更年期から老年期にかけての婦人の帯下の原因は非常に複雑である。成熟婦人にみられるトリコモナス,クラミジア,マイコプラズマ,カンジダ,性器ヘルペス,淋菌,梅毒,非特異性腟炎のような感染症で帯下が増加している場合もあれば,エストロジェンの減少によって外陰が萎縮し脆弱化して帯下が減少している時にも,“帯下の訴え”をおこす。子宮頸癌や体癌のような悪性腫瘍においても帯下を主訴とすることがある。帯下感は主観的なものであり,体感異常による“帯下の訴え”のように質的,量的異常が認められないにもかかわらず強固な訴えをおこす場合がある。
 本稿においては更年期から老年期の婦人の帯下について問題点を述べる。

17.性器・膀胱の下垂感

著者: 桑原惣隆

ページ範囲:P.942 - P.944

 性器,膀胱の下垂感は更年期から老年期の婦人に比較的多く,一般には子宮腟下垂・脱や膀胱脱に認められる症状である。
 本症は骨盤内子宮懸垂装置の延長,骨盤底筋の弛緩により子宮を骨盤腔内の正常位置に保持できず腹圧により腟壁と共に腟入口部の外方へ下垂,脱出するもので,一種の性器ヘルニアと考えられる。また,同時に尿道脱,膀胱脱や直腸脱を伴うことが多く,排尿障害,排便障害を認める。

18.頻尿と尿失禁

著者: 大井好忠

ページ範囲:P.946 - P.947

 高年者には多くのrisk factorがあり,高年婦人も例外ではない。分娩回数が多くなるにつれ経産婦の腎の負担,膀胱・尿道周囲組織へのdamageは高まり腹圧性尿失禁もこのような背景と加齢による括約筋の脆弱が加わって発現すると考えられる。高年化に従って子宮の悪性腫瘍の発症頻度は高まり,根治的子宮摘除術後には婦人科的泌尿器科疾患が高率に発症する。術後に尿意を感じない,骨盤神経損傷に基因する末梢神経傷害型の神経因性膀胱患者は多い。無緊張性膀胱となり残尿が多く腎機能が障害されることになる。尿管に対する影響も無視できない。水腎症が発症すれば尿量は増加し多尿となり頻回に排尿する。脳梗塞・脳出血・パーキンソン氏病・糖尿病・HAM脊髄症など中枢神経疾患,代謝性疾患でも神経因性膀胱は発症する。したがって,頻尿,尿失禁という泌尿器科的症状においても全身的な診察が必要となる。

治療上の問題点

19.老人性腟炎

著者: 永田行博 ,   藤野敏則

ページ範囲:P.948 - P.949

 老人性腟炎は閉経婦人には必発であり,高齢化の進行している現在では,その管理は重要な問題である。

20.発癌母地と考えられる外陰疾患

著者: 山辺徹

ページ範囲:P.950 - P.951

 従来より外陰扁平上皮癌のうちには,性病性リンパ肉芽腫,鼠径肉芽腫,白斑症,外陰萎縮症あるいは尖圭コンジローマなどから生じたと考えられる例が報告されてきた1)。また単純ヘルペスが発癌に関与するとの見解も示され,さらに比較的最近になって,ヒトパピローマウイルスhumanpapilloma-virus(HPV)感染との関係が論じられている3,4)
 本稿では,これらの発癌との関連性が問題とされてきた疾患について,発癌リスクの点を中心に概説する。

21.性器の下垂と脱

著者: 永田一郎

ページ範囲:P.952 - P.958

 更年期から老年期にかけて性器の下垂と脱は婦人科および泌尿器科領域の治療上の大きな問題の一つである。そして関連疾患は高齢化社会の到来とともに増加傾向を示している。関連疾患は多くの場合,外科的処置を必要とするが,その適応および術式は施設によってさまざまでいまだ統一見解はない。なかでも,近年増加傾向にある性器の下垂に伴う腹圧性尿失禁stress urinary incontinenceと子宮摘出術後の腟脱はその対応に苦慮することがしばしばある。ここではこれらの問題点とその解決法の要点を述べることにする。

22.オステオポローシス—治療薬剤の選択と現時点での評価

著者: 太田博明 ,   牧田和也 ,   隅田能雄 ,   池田俊之 ,   増沢利秀 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.959 - P.962

 本邦では他国に類をみない急激な人口の高齢化を迎え,65歳以上の老年人口比率は12.5%にも達し,数年後には平均寿命ばかりでなく,老年人口比率も世界一になると推定されている。このような高齢化社会が急速に進むなか,骨粗鬆症が注目されており,国内の推定罹患者もすでに500万人を超えている。本症による骨折は高齢者の寝たきりを招来するために老年性痴呆症と並んで高齢化時代の深刻な社会問題にもなりつつある。骨粗鬆症の診断は骨密度の測定が基本であり,非侵襲的骨密度測定機器の進歩により,比較的容易に精度の高い骨密度測定が可能となってきている。ただし,その診断は確立したとは言いがたく,基準となる骨密度もpeak bone massやage-matchedcontrol,あるいは骨折者等に求めるいくつかの方法があり,また,基準骨密度からどのくらい偏位したら骨粗鬆症と診断するかについてもいくつかの考え方があり,いずれも一長一短である。しかしながら,ガイドライン的なものもできつつあり,厚生省シルバー・サイエンスプロジェクト研究班から「退行期骨粗鬆症診断基準」や早期診断法としての「脊椎骨密度カットオフライン」などが提唱されている。しかし,前者の診断基準も高齢者の骨粗鬆症にはきわめて妥当性が高いが,婦人科医が扱う閉経後や卵巣全摘出(卵摘)後の比較的若年者の場合には若干の問題がある。

23.高年婦人の薬剤使用上の問題点

著者: 大友英一

ページ範囲:P.964 - P.965

 老年者への投薬にあたり,性を意識して行うことは少ない。すなわち,老年,高年の婦人であるからと,老年男子,高齢男子と処方の異なることは少ないものである。
 したがって,本項では老年者,高齢者への投薬上の一般的注意を論じ,ついで,婦人に対して,とくに留意すべき点を述べる。

24.高齢者手術療法のリスク

著者: 山片重房

ページ範囲:P.966 - P.967

高齢者への手術のリスクとは何か
 かつては高齢を理由として手術が回避されたり,縮小されたりすることが通常であり,手術適用に年齢制限をおくことが一般的に行われていた。ところが社会の高齢化に伴い,手術の必要な高齢患者が増加したこと,麻酔・術後管理法の発達により手術の安全性が飛躍的に高まったこと,さらに高齢者が手術を受け,より高いQuality ofLifeを期するという考えが一般化したことなどがあいまって,近年,高齢者にも手術が積極的に実施されるようになってきた。
 一方,手術侵襲は糖源の消費と補給した糖の利用低下,筋蛋白の崩壊とエネルギー源としての消費,下垂体・副腎系を中心としたホルモン分泌の亢進,細胞外液の細胞内への移動,Naイオンの貯留とKイオンの排泄,心拍出量の増大,凝固,線溶系の活性化など,さまざまな生体変化を起こさせる。これらの多くは創傷の治癒と感染などの外的要因から身をまもるための反応(ホメオスターシス)であるが,それが完遂されるためには各臓器の諸機能に通常状態よりも数倍高い予備能が備わっていることが必要である。高齢者では合併症として具体的な臓器機能異常を有している頻度が高いのみならず,この予備能が低下しており,術後にしばしば多臓器障害(multiple organ failure)に陥る可能性を含んでいる。

25.子宮癌根治手術の年齢的限界

著者: 塚本直樹 ,   嘉村敏治 ,   斎藤俊章

ページ範囲:P.968 - P.970

 高齢者は65歳以上とするのが一般的である1,2)。わが国で65歳以上の高齢者が全人口に占める割合は,現在は約12%であるが,2000年には約17%,2020年には約25%にもなると推定されている2)。わが国の女性の平均寿命は81.8歳と世界一の長寿国であり,平均余命は65歳で19.9年,70歳で15.7年,80歳で8.6年,90歳でも3.8年である。
 このように平均寿命が延びてくると,高齢者の手術も当然増加してくる。施設によっては,大手術で最も多いのは60〜69歳代であるとの報告もあり3),最近では麻酔や術前,術後管理の進歩と相まって高齢者の手術が比較的安全に行われるようになってきている。われわれの婦人科病棟でも,以前はあまりなかった80歳後半から90歳代の開腹手術を,最近はしばしば経験するようになってきた。

予防的ケア

26.エストロゲン補充療法

著者: 熊坂高弘

ページ範囲:P.971 - P.973

 閉経後のエストロゲン補充療法Estrogen Re—placement Therapy(ERT)はすでに25年経過したが,近年とくにその血管運動神経障害,骨粗鬆症,心血管疾患に対する有効性が高く評価されている。しかしその使用率は現在欧米でも対象者の15〜20%にすぎない。その大きな理由は医師と患者ともに副作用に対する懸念とエストロゲン欠落症状は加齢による生理現象で医療の対象ではないとする考えによるものである。最近多くのデータの発表によってこれらの考えは徐々に変化しつつあることがうかがわれる。もちろん,閉経婦人すべてに無選択にエストロゲン補充療法を行うことは,これをまったく行わないと同様適当ではない。あくまでも個別的にその必要性を判断して行うべきである。

27.ビタミンD,カルシウム療法

著者: 岡崎亮 ,   松本俊夫

ページ範囲:P.974 - P.976

 高齢化社会への移行に伴い,骨粗鬆症は大きな社会問題となりつつある。骨量は30歳代で最大に達した後,男女とも徐々に減少する。女性では閉経後の数年間に骨量が加速度的に減少することから,現在女性における骨粗鬆症の最大の危険因子はエストロゲン欠乏であると考えられている。
 一方,加齢にともない腸管からのカルシウム(Ca)吸収は減少する。その結果,生体のCa平衡が負に傾き,血清Ca濃度を正常域に保つために骨からのCa動員が必要となり相対的な骨塩溶解の亢進がもたらされる。これが,男性および女性における老年期の骨粗鬆症の進展に大きな役割を演じているものと考えられている。

28.食事と運動

著者: 玉井利孝 ,   中井継彦

ページ範囲:P.977 - P.980

 近年わが国の女性の平均寿命が80歳を越えるようになり,そのため65歳以上の老人の総人口に占める割合は急速に増加してきた。我々は世界的にも経験のないような急速な高齢化社会を迎えようとしている。男性の場合,加齢とともに徐々に老化するが,女性では45〜50歳前後に閉経という大きな身体的変化が起こり,生殖期から生殖不能期への移行すなわち更年期から老年期を体験することになる。更年期以降の女性には,心筋梗塞をはじめとする動脈硬化性疾患や骨粗鬆症の発症頻度が急速に高まるため,その対策が重要である。本稿では高年婦人に高い頻度で認められる動脈硬化性疾患と骨粗鬆症を中心に食事と運動による予防について述べたい。

29.漢方薬

著者: 佐藤弘

ページ範囲:P.981 - P.983

 漢方外来を担当してまず気づくことは患者の大多数が女性であるということである。一般に女性患者は,男性患者に比し,更年期に限らず多彩な愁訴を有し,西洋医学的には統一的な病態の把握が困難でかつ治療に抵抗したりあるいは治療が対症的にならざるを得ない例も多い。本稿では,更年期から老年期にかけてよくみられる症状,疾患の中で漢方治療が比較的得意と思われるものを取り上げ,筆者が行っている治療の実際を述べてみたい。

高年外来の進め方

30.大病院の高年外来

著者: 中村元一 ,   野崎雅裕 ,   中野仁雄

ページ範囲:P.984 - P.985

更年期外来の設立とその背景
 従来,我々産婦人科医にとって更年期外来といえば,卵巣機能低下による短期的な症状発現であるいわゆる更年期障害を中心にした疾患を対象としてきた。
 ところが,女性の平均寿命は80歳を越え,平均閉経年齢の51歳は人生の折り返し点を越えたばかりの年齢となった。このような,かつてない高齢化社会を迎えた今日,従来の更年期障害ばかりでなく,閉経前後より始まる急速な骨量の減少や脂質代謝異常を,予防医学的立場から捉えた,中高年女性の長期健康管理体制の確立が急務となってきた。

31.診療所の高年外来

著者: 唯正一

ページ範囲:P.986 - P.989

 婦人科医の高年管理とは閉経周辺,閉経すなわち生理的性ホルモン欠乏が本特集で詳説される女性の老化への影響を基に,薬理作用であるホルモン療法の有性を考慮しつつ,高年女性のQualityof Lifeを維持向上し,その世代の女性に多い疾患の予防・早期発見・治療を確立することと理解し,以下その理念と実際を診療所医師として概観する。詳細は本特集関連項目を参照していただきたい。
 Estrogen Replacement Therapy(ERT,エストロゲン補充療法):CEE;結合型エストロゲン(プレマリン,ロメダ)のみ投与。

カラーグラフ 胎盤の生理と病理・8

子宮内胎児発育遅延(IUGR)

著者: 中山雅弘

ページ範囲:P.897 - P.899

 胎盤を中心としてIUGRを考えると,①梗塞,後胎盤血腫などの阻血性病変,②周郭胎盤,画縁胎盤などのいわゆる胎盤の奇形と考えられるもの,③chorioangiomaなどを中心とする胎盤の腫瘍,④疫学的にははっきり因果関係のある所見であるが現在のところ病態不明のもの—絨毛炎のように分類される.臍帯因子としては,臍帯の付着異常,単一臍帯動脈が代表的である1)
 胎盤の虚血性変化による病変は最も高率である(本シリーズ第6回—妊娠中毒症参照).

Current Research

アンドロゲンを介する女性における副腎と卵巣との器官相関—尿中テストステロン過剰の意味するもの

著者: 中居光生

ページ範囲:P.991 - P.1000

はじめに
 Androgen(A)は排卵機能とどのようにかかわるのであろうか。副腎にA過剰分泌があるとき多嚢胞卵巣症候群(polycystic ovary syndrome,PCOS)が併発することが知られている。副腎が多毛症やPCOSの原発病態であるか否かについては長い間議論されているが未だに決定的な根拠を欠くのが実情である。副腎が卵巣機能に及ぼす悪影響の原因はもっぱら副腎で産生されるAとの関連で追及される。この場合,特発性多毛症とPCOSがA過剰症の代表例である。これら2者間の病態の境界は必ずしも明確ではなく,現在「慢性高A性無排卵症」として包括されている。
 私達はこれまで副腎と卵巣との臓器相関に関心を寄せ副腎由来のAが卵巣の排卵機能に与える障害について発表する機会をもったので,その臨床知見からその病因,病態,診断,治療について若干の考察を加えた。

原著

臍帯の異常血管の病理的検討

著者: 有澤正義 ,   中山雅弘

ページ範囲:P.1001 - P.1007

 臍帯の異常血管の発生学的な考察,児の先天奇形,胎児仮死および羊水過多症などとの関係についてわずかな報告はある。このような異常についてさらに明らかにするために,頻度,病理的な検討および臨床的な関係について検討した。臍帯に認められる通常の血管以外に異常な血管が認められたのは8.1%であった。臍帯の異常血管には,子宮内感染,chorangiosisやVUEなどの絨毛の異常が高率に合併していたが,児の先天奇形との関係は明らかではなかった。異常血管の数での分類は1本,2本,3本以上の血管増殖に分けることができた。さらに,3本以上の異常血管増殖の中に肉芽様変化の伴っている例といない例が認められ,肉芽腫様変化に伴う血管増殖と絨毛膜羊膜炎および臍帯の感染には関係が認められた。

癌性腹膜炎に対するCarboplatin腹腔内化学療法の試み

著者: 山本紳一 ,   大西勉 ,   南部香成子 ,   徳重誠 ,   杉並洋 ,   清水保

ページ範囲:P.1008 - P.1010

 癌性腹膜炎の治療は,臨床上問題の多い領域であり,各施設さまざまの治療が試なられている。
 我々は5例の同疾患に対し,Carboplatinを含む処方による腹腔内化学療法を試み,うら4例に腫瘍マーカー低下,腹水のコントロールなどの有効例を経験したので,ここに紹介する。

症例

受胎後34日に胎芽の心拍を検出した子宮外妊娠の1例—発生学的ならびに診断学的検討

著者: 森義三郎 ,   森明人 ,   関修一郎 ,   桑名實

ページ範囲:P.1011 - P.1014

 29歳の一回経産婦が少量の性器出血だけで疼痛等なく来院し,子宮外妊娠を疑って経腹的に超音波診断法を施行した所,右の付属器にクルミ大の腫瘤を認め,その中に辺縁不整なGSと胎芽の心拍を認めた。付属器の腫瘤を摘出し,胎芽とその付属物の形状を知ること,ならびに正確な妊娠週数を知る目的で発生学的検討を行った。その結果,胎芽と付属物の形状は正常の子宮内妊娠とまったく変わらないこと,最終月経からすると妊娠4週に相当するが,実際には受胎後34日(妊娠6週後半)であることがわかった。子宮外妊娠における超音波診断法の貢献する所は非常に大きいのであるが,診断の検証についてはあまり報告されていない。綿密に行えば,確定診断になる胎芽の心拍の検出率はいままで以上に上がるのではないかと思われるが,それも摘出した標本の検索を行うこと,すなわち診断の検証を行うことが必須であり,その結果超音波診断の展望と限界が明らかになるであろう。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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