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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻8号

1992年08月発行

文献概要

今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ 一般症状の診かた,とらえ方

15.不正性器出血

著者: 荷見勝彦1

所属機関: 1癌研病院婦人科

ページ範囲:P.936 - P.938

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 不正性器出血を訴えて患者が来院した場合は,まず,それが性器からの出血で,膀胱や直腸からの出血でないことを確かめなければならない。特に出血が少量の場合や,1〜2回だけの場合はどこからの出血か,患者にはわからない場合が多い。そのためには,カテーテル尿の沈渣と直腸診が役に立つ。
 更年期以後の出血をきたす疾患を表1に示す。器質的疾患として一番重要なのは子宮体部,子宮頸部,腟,外陰の悪性腫瘍である。特に50歳より頻度が急上昇する子宮体癌に注意し,必ず子宮内膜細胞診と内膜組織診をしなければならない。良性疾患としては,内膜増殖症,内膜ポリープ,内膜炎,粘膜下筋腫,頸管のポリープ,老人性腟炎,腟裂傷,尿道カルンクラなどがある。また腟部びらんも大きなものは,性交時の出血の原因となる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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