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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻8号

1992年08月発行

文献概要

今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ 治療上の問題点

25.子宮癌根治手術の年齢的限界

著者: 塚本直樹1 嘉村敏治1 斎藤俊章1

所属機関: 1九州大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.968 - P.970

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 高齢者は65歳以上とするのが一般的である1,2)。わが国で65歳以上の高齢者が全人口に占める割合は,現在は約12%であるが,2000年には約17%,2020年には約25%にもなると推定されている2)。わが国の女性の平均寿命は81.8歳と世界一の長寿国であり,平均余命は65歳で19.9年,70歳で15.7年,80歳で8.6年,90歳でも3.8年である。
 このように平均寿命が延びてくると,高齢者の手術も当然増加してくる。施設によっては,大手術で最も多いのは60〜69歳代であるとの報告もあり3),最近では麻酔や術前,術後管理の進歩と相まって高齢者の手術が比較的安全に行われるようになってきている。われわれの婦人科病棟でも,以前はあまりなかった80歳後半から90歳代の開腹手術を,最近はしばしば経験するようになってきた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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