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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻8号

1992年08月発行

今月の臨床 高年婦人科—更年期から老年期へ

予防的ケア

26.エストロゲン補充療法

著者: 熊坂高弘1

所属機関: 1獨協医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.971 - P.973

文献概要

 閉経後のエストロゲン補充療法Estrogen Re—placement Therapy(ERT)はすでに25年経過したが,近年とくにその血管運動神経障害,骨粗鬆症,心血管疾患に対する有効性が高く評価されている。しかしその使用率は現在欧米でも対象者の15〜20%にすぎない。その大きな理由は医師と患者ともに副作用に対する懸念とエストロゲン欠落症状は加齢による生理現象で医療の対象ではないとする考えによるものである。最近多くのデータの発表によってこれらの考えは徐々に変化しつつあることがうかがわれる。もちろん,閉経婦人すべてに無選択にエストロゲン補充療法を行うことは,これをまったく行わないと同様適当ではない。あくまでも個別的にその必要性を判断して行うべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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