icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科46巻9号

1992年09月発行

文献概要

今月の臨床 排卵—誘発と抑制の実際 排卵メカニズム

4.排卵と副腎皮質

著者: 見尾保幸1

所属機関: 1鳥取大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.1039 - P.1041

文献購入ページに移動
 成熟婦人では,末梢血中の性steroids(estro—gens, androgensおよびprogestins)濃度に対する視床下部—下垂体—卵巣系のnegativeあるいはpositive feedback機構により巧妙な内分泌学的制御が行われ,排卵が起こる。したがって,内分泌疾患によるこれらの性steroidsの産生異常は,当然のことながら排卵障害につながることになる。性steroidsの主要な産生臓器が卵巣と副腎皮質であることから,副腎皮質機能と婦人の性周期との間に密接な関連があると考えられる。とくに,副腎でのsteroid生合成の異常に起因する高androgen血症と卵胞発育,排卵との関係が明らかとなってきた1)。本稿では,この副腎機能障害に基づく高androgen血症の発生機序とその卵胞発育,排卵に及ぼす影響について解説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?