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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻1号

1993年01月発行

今月の臨床 流産

流産の病因

11.SLEと流産

著者: 佐治文隆1 古山将康1 光田信明1 谷澤修1

所属機関: 1大阪大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.38 - P.40

文献概要

SLEと妊娠
 SLE(systemic lupus erythematosus)は女性,とくに生殖年齢の女性に好発する自己免疫疾患であり,この年代の罹患男女比は1:15といわれる。SLEの診断基準は以下の11項目が挙げられる。すなわち,①顔面蝶型紅斑,②円型状紅斑,③日光過敏症,④口腔内潰瘍,⑤関節炎,⑥胸膜炎・心膜炎,⑦腎機能異常(蛋白尿,細胞円柱),⑧神経異常(痙攣),⑨血液異常(溶血性貧血・白血球減少・リンパ球減少・血小板減少),⑩免疫異常(LE細胞・抗DNA抗体・抗Sm抗体・STS偽陽性),⑪抗核抗体である。これら11項目中4項目以上に該当する場合SLEと診断されるが,4項目に満たないsubclinicalな症例においても妊娠など特殊な状況下では子宮内胎児死亡などが惹起されることがある。しかし,SLEが不妊の原因となることはない1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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