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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻1号

1993年01月発行

今月の臨床 流産

治療

30.持続腟内洗浄法の適応と効果

著者: 末原則幸1

所属機関: 1大阪府立母子保健総合医療センター産婦人科

ページ範囲:P.94 - P.95

文献概要

 流産や早産の病因としての感染,細菌感染ことに羊膜絨毛膜炎はよく報告されている。妊娠末期では羊膜絨毛膜炎は破水と関連が強いのに対し,妊娠中期の早産では破水の有無にかかわらず羊膜絨毛膜炎が高頻度に認められている。むしろ前期破水の結果としての感染ではなく,その原因としての細菌感染が卵膜の脆弱化をきたし,その結果破水に至ると説明されている。また妊娠中期での子宮口開大,とくに胎胞突出例では,子宮頸管無力症とともに子宮内感染や羊膜絨毛膜炎,頸管炎を疑う必要がある。
 妊娠中期の切迫流産,切迫早産例,とくに前期破水をきたし,直ちに出産に至った場合にはその妊娠週数からみて児の救命が絶望的な場合には,可能な限り妊娠の継続がその児にとって必須のこととなる。そのため妊娠中の腟内細菌の検索とその治療は,流早産の予防という観点から種々対策がなされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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