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症例
出生前診断した先天性骨形成不全症の2例
著者: 釜付弘志1 伊藤誠1 宮城美香子1 石川洋1 後藤真千子1 字田典弘1 保條朝郎1 山田祥子2 藤掛守彦2
所属機関: 1聖霊病院産婦人科 2聖霊病院小児科
ページ範囲:P.110 - P.114
文献購入ページに移動〔症例1〕 28歳2妊0産。妊娠30週検診時,B-scopeにて児の大横径の拡大と大腿骨の不明瞭な像が認められ,単純X-Pでは胎児の骨陰影が認めがたく,先天性骨形成不全を強く疑い,入院精査を勧めたが,それ以降受診しなかった。
〔症例2〕28歳1妊1産。妊娠25週検診時にB-scopeにより,児の大腿骨の菲薄と短縮を認め,その後,頭部の脳回の明瞭化も認めた。妊娠35週に入院。羊水胎児造影等施行して頭蓋の菲薄と増大,右下肢の変形を認めた。妊娠37週0日,分娩誘導。2,094g,Apgar2点で女児を出産した。この児はSillence分類の2型に相当し,予後不良とされているが,NICUと家族の努力によって現在も自然呼吸で生存中である。
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