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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻10号

1993年10月発行

雑誌目次

今月の臨床 不妊の原因を探る 動向

1.最近の不妊症の動向—とくに子宮内膜症の診療

著者: 杉本修

ページ範囲:P.1156 - P.1157

 不妊診療は,ここ数年あまり目立ちはしないが少しずつ変貌を示しながら進歩してきた。これには,①ホルモン定量の簡素化,精密化,②画像診断,とくに経腟超音波断層法の精度向上と普及,③内視鏡(腹腔鏡,子宮鏡)による診断と治療への応用,④新しいホルモン剤による卵胞成熟や排卵誘発のコントロールなど,が比較的手近に行えるようになったためと思われる。なかでも一連の配偶子操作の過程で卵胞刺激,卵胞成熟モニター,経腟超音波下採卵,媒精,培養,胚移植などが細密なタイムスケジュールに沿って容易に行えるようになった。
 またここ数年来不妊領域が注目されている疾患のひとつに子宮内膜症がある。本症が不妊へ関わる機序の解明についての多くの研究は,ますます混迷の度を深めている。しかしながら臨床実地面では腹腔鏡診が診断に定着し,ホルモン療法に先がけて直視下手術に利用されるようになり,予後追跡にも欠かせない手段になり,治療成績も向上してきた。

2.不妊と感染症

著者: 佐藤芳昭 ,   三宅崇雄

ページ範囲:P.1158 - P.1159

 性器感染症が不妊症の原因となることは以前より知られていたが,最近の性行為感染症(sexuallytransmitted disease:STD)の様変わりと,その思春期における感染患者数の増加のために骨盤内感染症の結果としての腹腔内癒着や卵管閉塞に代表されるような器質的な不妊症の大きな原因となりつつある。本稿では感染症と不妊の関係を,PID,経管因子,男性因子との相関より検討を加えてみた。

3.原因不明不妊症とその対応

著者: 富永敏朗 ,   小辻文和 ,   紙谷尚之 ,   竹内譲

ページ範囲:P.1160 - P.1161

 原因不明不妊とは,一般に通常の不妊原因に対する系統的包括的各種診断,検査を行った結果,明らかな不妊の原因を見いだせない不妊をいう。一般的診断については,どの施設でも変わりはないが,しかし,系統的包括的に行う検査の項目や方法は施設によってかなり相違がある。したがって,画一的に原因不明不妊を論ずることには困難な側面がある。
 不妊患者に占める原因不明の症例の頻度は不妊夫婦の5〜15%(約10%)といわれている。最近,原因不明不妊の頻度が低下傾向にあるといわれている。これは,新しい検査法の開発と応用によるものであろう。

4.オフィスクリニックでの不妊症検査

著者: 都竹理

ページ範囲:P.1162 - P.1163

 最近,分娩取扱いをやめた医院,あるいは新たにビルで開業を初めたオフィスクリニックの中には不妊治療を行うことを目指しているところが多い。そこでオフィスクリニックで不妊治療を行う場合,どのような検査を,いつ行うかについてできるだけ具体的に述べてみたい。
 ところで,大学病院であろうと開業医であろうと不妊治療を行う場合,心すべき重要なことが5点あると筆者は考える。すなわち,1)受胎可能な夫婦のほとんどは2年以内に妊娠する。逆に2年たっても妊娠しない場合,夫婦のいずれか,または双方に異常があると考えなければならない。この場合,漫然と時を過ごさず積極的に検査や治療を行うことが重要である。

無排卵・無月経

5.排卵の時期の診断と評価

著者: 小田高久 ,   鈴木直

ページ範囲:P.1164 - P.1166

 排卵とは,卵胞構成細胞の形態学的成熟に伴うsteroidogenesisの変化,卵子の核および細胞質の成熟,卵胞壁頂部結合織の融解菲薄化に伴う破裂,成熟卵の放出などの一連の現象の複合体である1)。すなわち排卵は単なる卵胞の破裂ではなく,黄体化と受精分割能を有する成熟卵の放出の過程として捉えられなければならない。
 排卵の前段階として卵胞の発育成熟が不可欠であることは言うまでもなく,それに伴うestradiol(E2)の急激な産生増加によりmidcycleのLHの急激な放出,すなわちLHサージが引き起こされる。このLHサージが引き金となって排卵現象が始まり,LHサージ開始の34〜42時間後に成熟卵が放出され,排卵が完了する。LHサージの開始はE2ピークの時期に一致しており,proges—terone(P)の増加はLHサージ開始の約12時間前に始まり,LHサージ開始の数時間後にE2は急激に減少するのに対し,Pは黄体化の進行に伴い増加し続ける2)。排卵の時期の診断は,これら一連の現象の捕捉により可能となる。

6.ホルモンの測定とその評価

著者: 田坂慶一 ,   増本伸之 ,   三宅侃 ,   谷澤修

ページ範囲:P.1167 - P.1169

 不妊症に関係したホルモン検査は,主に無排卵症あるいは黄体機能不全の原因検索のための検査といってもよい。したがって検査を行うにあたっては検体採取時期,検査方法,正常値の範囲を十分に把握しておかなければならない。一般に不妊症に関して,われわれが主に日常的に行っているホルモン検査は,血中LH, FSH, PRL, E2(エストラジオール),T(テストステロン)の測定である。本章では不妊症,とくに排卵障害患者を中心に通常行われる必要かつ最小限のホルモン検査について簡単に述べる。

7.甲状腺機能異常と不妊

著者: 安達知子

ページ範囲:P.1170 - P.1172

 甲状腺機能異常は性成熟期の婦人に発症頻度の高いことが知られている。このうち,原発性甲状腺機能亢進症は排卵障害などの内分泌障害をあまりきたさず,しばしば妊娠に合併して,その活動期においては流産,早産,胎児奇形,IUGR,妊娠中毒症などを引き起こすことが報告されている。一方,原発性甲状腺機能低下症は,従来より無月経や稀発月経などの月経異常を伴いやすいことが知られていたが,機能低下症の臨床症状は全身倦怠感,皮膚冷感,便秘,下肢の浮腫,脱毛など非特異的な症状であるため,本疾患を疑わなければ診断は難しく,従って不妊症患者で上記の症状を認めても本症の診断が得られないまま不妊治療が行われている場合も多い。本稿では卵巣機能異常と深いかかわりのある原発性甲状腺機能低下症を中心に教室の行っている日常診療の概要を解説する。

8.副腎機能異常と不妊

著者: 中居光生

ページ範囲:P.1174 - P.1175

 副腎の機能異常と卵巣の排卵機能(広義には女性の不妊)とが因果関係にあるのか,もしそうであるなら何が生殖機能を崩壊させるのかについて,その発症機序の解明に多くの期待が寄せられている。視床下部・下垂体・副腎系(hypothalamic—pituitary-adrenal axis, HPA系)の個体維持機能と,視床下部・下垂体・卵巣系(hypothalamic—pituitary-ovarian axis, HPO系)の種族保持機能とが生殖期の婦人の生存の機能的枠組の中で並列的役割を分担するのか,あるいは直列的因果関係という主従の役割を与えられているのかについて知ることはきわめて重要な生物学的意義を有している。
 女性の生殖機能を急性的にあるいは慢性的に抑制させる生物的内在的機構の物質的要素は何か。副腎機能の異常はどのようにして起こり,どの程度生殖機能の抑制に関与するのか。すでに内科的疾患として対処されている病変については割愛し,本稿では個人生活史上の環境適応不全を起こしやすい最もありふれた病因としてストレスに注目し,生殖障害との関連を整理しようと試みた。

9.プロラクチン値の評価

著者: 菅沼信彦 ,   広岡孝

ページ範囲:P.1176 - P.1177

 不妊・挙児希望を主訴に産婦人科を受診する婦人のうち,排卵障害を呈する症例は数多い。内分泌学的検索が比較的容易となった昨今,高プロラクチン(PRL)血症性排卵障害は重要な原因疾患である。したがって,血中PRL値の評価は不妊症の診断に必要不可欠と言っても過言ではない。
 PRLは脳下垂体から分泌される蛋白ホルモンで,乳腺に作用して乳汁分泌を促したり,間脳—下垂体—卵巣系に作用して排卵を抑制するなどの生理作用を有する。その分泌は視床下部からの抑制因子(ドーパミンなど)や促進因子{vasoactiveintestinal polypeptide,セロトニン,甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)など}による支配を受けている。

10.PCOと不妊

著者: 苛原稔 ,   青野敏博

ページ範囲:P.1178 - P.1180

臨床症状
 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は特有の臨床症状,卵巣の形態的変化,内分泌異常を主徴とする症候群で1),種々の原因によって発症すると考えられるが,詳細な病態は現在のところ不明である。表1にPCOSの臨床症状について,1991年度に実施した日本産科婦人科学会生殖内分泌委員会「本邦婦人の多嚢胞性卵巣症候群の診断基準設定に関する小委員会」による日本女性の全国調査結果を示した。日本女性では排卵障害による月経異常の出現頻度が92%ときわめて高く,それに基づく不妊の頻度は既婚患者の実に99%を占めている。不妊原因となる月経異常の内訳では,第1度無月経や稀発月経が多い。PCOSの月経異常は思春期の頃から発症することが多いので,不妊患者で若年期から月経異常がある例は本症を念頭におくべきである。一方,日本女性は欧米女性と比較して多毛,肥満などの臨床症状の出現頻度が低いが,この原因としては男性ホルモンの上昇の程度が軽いことが示唆されている。

11.染色体異常と不妊

著者: 有馬隆博 ,   今村利朗 ,   和氣徳夫

ページ範囲:P.1182 - P.1183

 新生児集団における染色体異常の出現率は約0.6%である。すなわち,新生児170人の出生につき1人が染色体異常児ということになる。染色体異常例は,たとえ成人に達しても不妊あるいは習慣流産を伴ったり,子供に染色体異常が伝わる可能性がある。常染色体異常例は,重篤な先天奇形を伴っているため,出生後の生存力は著しく低く,一部のダウン症などごく少数例を除いては,生殖年齢に達するものは少ない。
 一方,性染色体異常の個体では,生存上の障害は軽微である。一般にターナー症,クラインフェルター症などは生殖細胞を欠き不妊である。原発性無月経症の女性の3〜5人に1人はターナー症またはそれに類似のX染色体異常を有し,無精子症の男性の5人に1人の割合でクラインフェルター症が発見されると報告されている(Hamertonet al 1971)。成人して子孫をつくる可能性のあるものとしては,XXX女性,XYY男性および均衡型転座など限られたもので,新生児集団でみられる染色体異常例の約半数にすぎない。しかも,XXX女性,XYY男性ともに妊孕性は正常人に比べ一般に低いといわれており,また精薄施設などに収容される例が多いので,子孫をつくる機会はかなり少なくなる。

12.排卵障害の重症度の判定と治療方針

著者: 千石一雄

ページ範囲:P.1184 - P.1185

 排卵障害が不妊原因の主要因の一つであることは周知のところである。排卵は視床下部—下垂体—卵巣系を軸とし,他の内分泌系,neurotransmit—ter,成長因子などが複雑に関連しながら制御されており,いずれかの障害においても排卵は障害を受ける1)。したがって,排卵障害の診断治療に関しては障害部位を的確に診断し病態の正確な把握に努め,それに基づいた治療の選択が原則である。本稿では排卵障害部位の診断手順,重症度の判定とそれに対応した治療法に関し概説する。

黄体機能

13.BBTからみた黄体機能の評価

著者: 安藤一道 ,   伊吹令人

ページ範囲:P.1186 - P.1187

 正常な黄体機能とは視床下部—下垂体—卵巣系の内分泌学的働きにより正常な卵胞成熟過程を経て排卵が起こり,黄体が形成・維持され,同時に黄体からのホルモン分泌により子宮内膜が着床に向けて変化してゆくことと理解されている。したがって,黄体機能とは視床下部—下垂体—卵巣系の内分泌学的機能に立脚した卵巣黄体の機能と,卵巣—子宮内膜系で起こる子宮内膜機能に大別される。基礎体温(Basal Body Temperature:BBT)は前者の間接的ではあるが簡便な黄体機能評価法として頻用されている。

14.子宮内膜—日付け診

著者: 久保田俊郎 ,   麻生武志

ページ範囲:P.1188 - P.1189

 分泌期における子宮内膜緻密層の変化は精巧でしかも逐日的な変化であるため,子宮内膜組織診によって分泌期の日付けを行うことが可能である。卵巣からのエストロゲン(E2),プロゲステロン(P)分泌異常により内膜が正常な機能を果たさないか,あるいは卵巣ステロイドホルモンの分泌に対して内膜が正常に反応しない場合,結果として内膜の機能異常を生じる。子宮内膜日付け診はこれを形態学的に把握し,着床について子宮内膜を通して検索することが可能な,重要でかつ簡易な検査法である。本稿では不妊の検査法としての子宮内膜日付け診について,その診断と治療指針も含め簡単に述べたい。

15.プロゲステロン,エストロゲン値

著者: 深谷孝夫

ページ範囲:P.1190 - P.1192

 不妊症の診断とその評価には,内分泌学的検索が重要な評価法の一つである。卵胞期の内分泌検索は卵胞の発育過程を検討する上で欠かせないが,黄体期においても卵胞の発育状況や着床環境の評価を行うことは,次周期の治療法の検討にとり有用である。すなわち,黄体機能は卵胞の発育状態により左右され,排卵障害やいわゆる黄体機能不全が認められる不妊症症例においては,正常周期黄体期のホルモン動態を考慮しつつ治療することが必要である。着床と言った観点からは,黄体期のエストロゲン/プロゲステロン比が適切であることが望ましく,とくに卵巣刺激周期ではエストロゲンおよびプロゲステロンの測定のうえ,補充療法を行うことも臨床上必要であろう。本稿ではエストロゲン/プロゲステロンの正常周期中の推移,黄体機能不全症例の推移,卵巣刺激中の推移について述べる。

16.黄体機能不全の評価における超音波断層法の応用

著者: 戸田稔子 ,   見尾保幸 ,   寺川直樹

ページ範囲:P.1193 - P.1195

 近年の超音波断層法の進歩により,不妊症の領域における経腟超音波断層法は必要不可欠な手技となっている。とくに超音波断層法を用いた卵胞モニタリングにより,さまざまなfolliculogenesisの異常の診断が可能となり,黄体機能不全との関連も明らかにされつつある。黄体機能不全の診断は最終的には基礎体温,子宮内膜日付診,血中progesterone(P)値測定などにより行われるが,本稿では黄体機能不全症例にみられる超音波所見とその病態を概説する。

17.黄体機能の病態と治療方針

著者: 森岡信之 ,   相良祐輔

ページ範囲:P.1196 - P.1197

 黄体は合成,分泌する性ステロイドホルモンを介して,子宮内膜を分泌期へと移行させ,妊卵の着床・維持という初期妊孕機構の重要な役割を担う。しかし,エストロゲン,プロゲステロンそれぞれの合成,分泌機能の低下や両者間の不均衡な分泌が生じると,子宮内膜組織の分化,維持機序に破綻が生じ,脱落膜化の不全が起こる。この病態がいわゆる黄体機能不全であるが,実際にはその病態に関する詳細については議論が多い。本稿では,教室で施行している動的黄体機能検査法に基づく治療方針について述べる。

卵管因子

18.HSGの評価

著者: 高山雅臣 ,   輿石真

ページ範囲:P.1198 - P.1200

 子宮卵管造影法(Hysterosalpingography:HSG)は,非常に長い歴史のある子宮および卵管の器質的検査法であるが,現在でもその有用性は高く評価しうるものである。

19.通気法

著者: 五味淵秀人

ページ範囲:P.1202 - P.1203

 卵管通気検査(kymographic uterotubal insuf—flation test, kymographische Pertubation, Rubin’stest)は子宮口より気体を注入し卵管采から腹腔内への流出を確認する卵管疎通性検査である。1919年Rubinが初めて報告したためRubinテストとも呼ばれる。

20.色素・大量通水法

著者: 関守利 ,   竹内巧 ,   小原満雄 ,   栗原務 ,   伊吹令人

ページ範囲:P.1204 - P.1207

 ほとんどの施設において,不妊症の原因として卵管因子の占める頻度が最も多く,25〜50%の報告がある。当科においても不妊原因の38.5%を占めている。さらに近年の性行為感染症(STD),骨盤内感染症(PID)などの増加に伴い,卵管因子の頻度も年々増加傾向にある。卵管通過性の検査として,従来より通気法,通水法,子宮卵管造影法(HSG),超音波断層法と通水法を組み合わせた超音波通水法,腹腔鏡下の通色素検査などが行われてきた。
 一般に,通気法とHSGが第一選択として用いられているが,通気法は気体であるCO2ガスを用いるため最高圧が200mmHgと比較的低圧である点,また一方,HSGでは両側卵管間質部のspasmや卵管穿孔が避けられないことより,両検査法ともfalse negative,false positiveが多いことが,問題点としてあげられている。

21.Tuboscopyの有用性

著者: 澤田富夫

ページ範囲:P.1208 - P.1209

 Tuboscopy(卵管鏡検査)はSalpingoscope(卵管鏡)を卵管腔内へ挿入し卵管上皮を観察する。挿入方法は経腹的(開腹時,腹腔鏡下)力法と,経子宮腔的方法の二とおりにて行う。われわれは現在数種類の卵管鏡を用いて観察を行っている。すなわちOLYMPUS XPF 5,FUJINON OV−08,日本光電AS−002,IF−783Vなどであり,いずれも直径0.5〜0.8mmの極細径内視鏡である。

22.Laparoscopyの有用性

著者: 永井聖一郎 ,   加藤順三

ページ範囲:P.1210 - P.1211

 内科系の検査であった腹腔鏡検査は周辺機器の改良や進歩にともない婦人科でも急速に普及した。とくに不妊症領域では骨盤内病変の診断に腹腔鏡検査は不可欠である。また今日では,腹腔鏡下手術は少ない侵襲で開腹手術に劣らない成績が可能になりつつあり,導入する施設も増加している。ここでは,当科での不妊症に対する腹腔鏡検査の方法を説明し,腹腔鏡検査より得られた病態から今後の治療法について述べる。

23.精子通過テストの意義

著者: 小林善宗 ,   井上正人 ,   本田育子

ページ範囲:P.1212 - P.1213

 妊娠成立のためには,受精の場である卵管膨大部に受精能力のある運動精子が到達することが必要不可欠である。精子の輸送に関してはこれまでHuhnerテスト(性交後試験)が広く用いられてきたが,頸管因子についてはAIHの普及により臨床的意義を失いつつある。問題は子宮から卵管膨大部への精子の輸送であり,受精の場への精子の到達である。
 本稿では,精子通過テストの意義について述べたい。

24.卵管所見と治療方針

著者: 長田尚夫

ページ範囲:P.1214 - P.1215

 卵管性不妊の治療にマイクロサージェリー(以下MSと略す)による卵管形成術が取り入れられて早くも15年以上経過したが,この間にも生殖医学の進歩は著しく,とくに体外受精(以下IVF&ETと略す)の普及には目を見張るものがあり,その妊娠率も向上し15〜25%が得られるようになった。一方,MSの術後成績は,平均35〜45%とされているが,卵管端々吻合術など術式によっては70〜80%の妊娠率も得られる。さらに症例の選択,手術の適応を絞ることによって,その平均的妊娠率も60〜70%にまで向上するものと考えている。
 卵管性不妊を,MSによって治療するのか,IVF&ETの適応とするのか,その選択基準は必ずしも明確でないが,明らかにMSによる卵管形成術によって治療可能な卵管性不妊も多く存在することも事実である。

精子

25.精子機能検査法

著者: 柴原浩章

ページ範囲:P.1216 - P.1219

 IVF-ETや顕微授精などのassisted reproduc—tive technology(ART)のめざましい進歩に伴い,男性不妊症例に対して治療方針を決定するにあたり,従来からの患者精子の濃度や運動率を検査する一般精液検査法以外に,精子機能検査法により運動機能や受精機能まで前もって評価しておくことが要求されてきている。本稿では,著者らが行っている精子機能検査法について解説する。

26.Huhner testの評価

著者: 矢沢浩之 ,   星和彦

ページ範囲:P.1220 - P.1221

 腟内に射出された精子が,女性の生殖管を上昇し,受精の場である卵管膨大部まで首尾よく到達することは妊娠成立の必須条件の一つである。
 腟内にプールされた精液から精子が最初に通過しなければならないのが頸管粘液(cervicalmucus:CM)であり,その通過能を検索することは精子の妊孕能を確認する上できわめて重要である。性交後検査(post-coital test)はin vivoで行われる精子—CM適合試験で,Huhnerによって提唱されたことからHuhner testともいわれている。本検査法は,多々ある不妊検査法の中でも,in vivoで行われること,しかも夫婦間のinterac—tionの検索を目的としていることが特徴で,きわめて意義深いものがある。

27.抗精子抗体検査法

著者: 繁田実

ページ範囲:P.1222 - P.1223

抗精子抗体検出法とその選択
 抗精子抗体の検出法には表1に示すごとく多くの方法がある1)。目的とする抗原が膜抗原であるか否か,生死により変化するか否かなどにより選択すべき方法は異なってくる。多くの方法が報告されたのは生殖生物学,免疫学の進歩に伴ってそれぞれの時期における新しい手法を応用したという背景がある。例えば,感作血球凝集反応や,ELISA法は精子抽出抗原に反応する抗体を検出する点では同じであるが,後発のELISA法が感度・操作性において優れているため,現在ではELISA法が普及している。それぞれの検出法の詳細については紙面の都合上省略するが,各検出法の特徴について若干解説を加え,どの方法を選択するかについて説明する。
 精子には種々の抗原があり,反応する抗体も多数認められるが,一つの測定法ですべての抗体を検出することはできない。固定した精子を抗原として使用する間接蛍光抗体法やELISA法などAの方法では,生存精子膜上の糖鎖抗原の検出は困難であり,これらの抗原に対する抗体の検出にはBの方法が適している。

28.Sperm survival test

著者: 布施正樹 ,   石丸忠之

ページ範囲:P.1224 - P.1225

 男性不妊の診断において,精子の数,運動率などの一般的精液検査所見が有用であることはいうまでもない。しかし,妊孕能の予知という点では必ずしも満足できるものではない。当科では精子妊孕能を判定する検査法としてsperm survivaltest(SST)を開発し,臨床に応用している。そしてSSTの結果が精子妊孕能および体外受精の受精率をかなり的確に反映することを報告してきた1,2)。本稿ではSSTの方法および臨床的有用性について述べることにする。

29.男性不妊とMRI検索法

著者: 末岡浩

ページ範囲:P.1226 - P.1227

 不妊診療の中で男性因子を検索する際に,まず精液検査を実施し,その結果,より厳密な診断を必要とするときに特殊検査として泌尿器科的理学検査や内分泌検査,さらに観血的処置として精巣生検を行って造精機能を確認することでその原因診断を行ってきた。しかしこの観血的検査は患者の入院,麻酔の必要性や出血,疼痛,術後の包交,癒着の問題なども考慮する必要があり,また精索静脈瘤の診断についても血管の拡張部位や程度の確認を客観的に評価することを理学所見のみに委ねることは困難と考えられる。
 そこで男性不妊の原因診断のための非侵襲性検査法の開発・応用を目的として精巣および精巣周囲血管のMRI画像診断法を開発し,臨床応用に供した結果,有用性が高いと考えられた。

30.精液検査の評価と治療方針

著者: 高橋克彦 ,   竹中真奈美

ページ範囲:P.1230 - P.1231

 精液所見がわるい男性不妊症の妊娠率が低いことは明らかであり,それゆえ不妊症検査において精液検査が重要であることは言うまでもない。しかしながら,現在広く使用されているWHOの正常値(1987年)と精子妊孕能とに相関関係がないということもすでによく知られている事実である。とくに近年体外受精・胚移植(IVF)の応用により,重度乏精子症でも妊娠が可能となった反面,まったく正常精液所見の男性でもかなりの高率で精子受精障害が存在することが明らかとなった。

カラーグラフ 摘出標本の見方・4

卵巣類内膜腺癌

著者: 薬師寺道明 ,   大蔵尚文 ,   藤吉啓造 ,   岩永成晃 ,   杉山徹 ,   西田敬

ページ範囲:P.1151 - P.1153

 表層上皮性・間質性悪性腫瘍は悪性卵巣腫瘍の80〜90%を占め,このうち類内膜腺癌は,ほぼ5〜10%の頻度を占める.本腫瘍は他の上皮性・間質性腺癌に比し,比較的予後のよい腫瘍とされている.
 今回,当院において経験した類内膜腺癌の1例を中心にして,その摘出標本の特徴などについて解説する.

Current Research

—子宮癌発生における複数の遺伝子異常—I.子宮頸癌における遺伝子異常

著者: 井上正樹

ページ範囲:P.1233 - P.1240

はじめに
 癌は体細胞1個のDNAの中に複数の変異が蓄積して,細胞が増殖の制御能力を失ってしまったときに起こる遺伝子の病気であることが最近の基礎医学研究で明らかになり,ヒトの細胞の癌化には癌原遺伝子の活性化や癌抑制遺伝子の不活性化などの複数の遺伝子変化が多段階的に蓄積することが必要とされている。さらに,外来性のウイルス癌遺伝子もこれら癌原遺伝子,癌抑制遺伝子との協同作用を通じて発癌に重要な役割を担っている。
 婦人科臓器の癌,とくに子宮頸癌,体癌の多くは,一連の前癌病変を経て多段階的に発生することは,多くの臨床病理形態学的知見や追跡調査によりすでに示されている。前駆病変の概念の確立した子宮癌は遺伝子解析と臨床病理像との接点が求めやすく,遺伝子レベルでの発癌を考える上できわめて示唆に富む癌といえる。また,近年,日本では子宮頸癌の減少と子宮体癌の増加が指摘され,同じ臓器の癌でありながら異なる様相を呈することもきわめて興味ある点である。

原著

妊婦好中球の血小板凝集阻止活性

著者: 飯岡秀晃 ,   赤田忍 ,   島本太香子 ,   山田嘉彦 ,   阪本義晴 ,   吉田剛祥 ,   一條元彦

ページ範囲:P.1241 - P.1243

 妊娠婦人より得た好中球を用いて,その血小板凝集阻止活性について検討し以下の成績を得た。
 1.妊娠婦人より得た好中球によって,トロンビンによって惹起される血小板凝集は阻止された。この阻止活性は,妊婦好中球では非妊婦好中球と差は認めなかった。 2.妊娠時は好中球の増加を認めた。非妊娠時の血中好中球数は,3.39±0.99×106/ml(× 103/mm),妊娠時の血中好中球数は,妊娠初期では5.27±1.21×106/ml,妊娠中期では5.54±1.39×106/ml,妊娠末期では5.55±1.41×106/mlであった。
 以上の成績より,各好中球の血小板凝集阻止活性は非妊娠時と妊娠時で差を認めないものの,好中球全体としての血小板凝集阻止活性は妊娠時は非妊娠時よりも増加していることが示された。

子宮頸部異形成に対するレーザー蒸散術の応用

著者: 嶋本富博 ,   神尊敏彦 ,   濱田政雄 ,   立山浩道

ページ範囲:P.1245 - P.1248

 子宮頸部異形成に対して,レーザー蒸散術を施行した72例についての検討を行った。手術時間は平均約20分で,術中,術後の合併症としては疼痛・熱感を訴えた症例がそれぞれ約30%,20%であったが,治療を中止した症例,治療後の出血のために子宮摘出を余儀なくされた症例は認めなかった。治療後病変の残存を認めたものは8.3%であり,また治療後6ヵ月以上経過を観察した症例の91.4%は子宮頸部異形成以上の病変の再発を認めなかった。再発を認めた症例も再治療により,現在細胞診・生検で異常を認めていない。以上のことからレーザー蒸散術は子宮頸部異形成に対して,外来で施行可能な有効な治療であると考えられる。

症例

Neoadjuvant chemotherapyが著効を示した外性子宮内膜症病変から発生した原発性腟腺癌

著者: 林博章 ,   森和郷 ,   瀬戸俊之 ,   野呂崇 ,   佐藤賢一郎 ,   藤井美穂 ,   大西登

ページ範囲:P.1249 - P.1253

 子宮内膜症は,臨床上,日常よく遭遇する疾患ではあるが,子宮内膜症の悪性化はきわめてまれである。子宮内膜症の正確な発生頻度は不明であり,その悪性化の頻度も不明である。今回,直腸・腟中隔に限局した子宮内膜症病変からの悪性化をきたした原発性腟腺癌(Ⅲ期)を経験した。
 CA125(460IU/ml)以外の腫瘍マーカーCA19-9, CEA, SCC, SLX値は正常範囲内であった。下殿動脈からの動注術前化学療法によるNeoadjuvant chemotherapy〔etop—side, mitomycin(MMC),cisplatin, 5FU〕が著効を示し5クール終了時点で腫瘍サイズは内診およびCT画像上90%以上の縮小を認めた。直ちに広汎子宮全摘出術および直腸部分切除術を施行し,術後約2年を経過して再発傾向は認められない。

薬の臨床

妊婦の末梢神経障害に対するビタミンB12(メチコバール®)投与の有用性の検討

著者: 石松順嗣 ,   吉松喜代隆 ,   浜田悌二 ,   天ヶ瀬紀昭 ,   有松直 ,   小田高明 ,   河野勝一 ,   綱脇現 ,   夏秋洋一 ,   稗田義雄

ページ範囲:P.1257 - P.1261

 妊娠28週以降に妊婦腰痛,手根管症候群,下肢痙攣などの末梢神経障害を有する妊婦95名を対象にビタミンB12製剤であるメチコバール®を経口投与(1,500μg/日)し,その有効性および血中ビタミンB12濃度およびビタミンB12飽和結合能の推移について検討した。
 自覚症状が完全に消失したのは46.4%で,症状が改善したものは27.7%で,その有効性は63.1%であった。血中ビタミンB12濃度はメチコバール投与前は332.53±169.33pg/mlで,投与後は451.03±224.42pg/mlに増加した。ビタミンB12結合飽和率は投与前は13.23±6.32%で,投与後は18.32±7.88%に増加した。
 妊婦の末梢神経障害にビタミンB12の投与は有効な治療法であると考えられる。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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