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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻10号

1993年10月発行

文献概要

原著

妊婦好中球の血小板凝集阻止活性

著者: 飯岡秀晃1 赤田忍1 島本太香子1 山田嘉彦1 阪本義晴1 吉田剛祥1 一條元彦1

所属機関: 1奈良県立医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1241 - P.1243

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 妊娠婦人より得た好中球を用いて,その血小板凝集阻止活性について検討し以下の成績を得た。
 1.妊娠婦人より得た好中球によって,トロンビンによって惹起される血小板凝集は阻止された。この阻止活性は,妊婦好中球では非妊婦好中球と差は認めなかった。 2.妊娠時は好中球の増加を認めた。非妊娠時の血中好中球数は,3.39±0.99×106/ml(× 103/mm),妊娠時の血中好中球数は,妊娠初期では5.27±1.21×106/ml,妊娠中期では5.54±1.39×106/ml,妊娠末期では5.55±1.41×106/mlであった。
 以上の成績より,各好中球の血小板凝集阻止活性は非妊娠時と妊娠時で差を認めないものの,好中球全体としての血小板凝集阻止活性は妊娠時は非妊娠時よりも増加していることが示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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