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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻11号

1993年11月発行

雑誌目次

今月の臨床 胎児環境をチェックする 胎盤

1.胎盤老化の超音波画像診断

著者: 竹内久彌

ページ範囲:P.1276 - P.1277

妊娠経過と胎盤超音波像
 超音波断層像で胎盤を観察していると,とくに妊娠末期に至って画像上の変化の生ずるものがあることが1973年にWinsberg1)によって最初に報告された。続いてFisherら2)は胎盤像が妊娠初期から末期まで,継続的に変化するとし,とくに最後の3〜4週間に石灰化による強いエコーが出現すること,もし石灰化が早期に出現した場合は胎盤機能の低下を考慮すべきことなどを述べている。これらの報告は当時それほど普及していない装置で行われたものであったためか,大きな注目を浴びなかった。
 ところが,1979年にGrannumら3)が当時の診断装置の主流であった手動接触走査方式の静止画像で,胎盤像が成熟に向かう変化としてGrade OからIIIまでの4種類に分類できるとし,胎児肺成熟度との相関を報告したため,一挙に関心を呼ぶに至った。その後,この報告を追試した報告は数多くあり,診断装置が電子走査方式のリアルタイム画像に代わっても同様の検討が続けられてきた。

2.胎盤腫瘍(生存胎児を伴う部分奇胎と胎盤血管腫)

著者: 後藤節子 ,   板倉敦夫

ページ範囲:P.1278 - P.1279

 胎盤腫瘍には絨毛性疾患と一般的なものでは血管腫,まれには奇形腫がある。本稿では絨毛性疾患のうち時として胎児を伴う部分胞状奇胎(部分奇胎)と,臨床で遭遇する頻度の高い胎盤血管腫について述べる。

3.低置胎盤

著者: 野嶽幸正 ,   羽田義信

ページ範囲:P.1280 - P.1281

 低置胎盤とは,胎盤の一部が子宮峡部に付着しているが,その下縁が4〜5cm開大した子宮口に触れ得ないものをいうが,産科臨床上以下のような問題点を含んでいる。
 1)妊娠中期以前には超音波検査時の条件によっては,低置胎盤,前置胎盤として描出される例が多い。

4.頸管妊娠—子宮温存の試み

著者: 関博之 ,   斉藤正博 ,   石原理 ,   竹田省 ,   木下勝之

ページ範囲:P.1282 - P.1283

 頸管妊娠の問題点は,流産時や子宮内容除去術の際の大量出血とそれに続く止血困難で,その結果子宮の摘出を余儀なくされ,妊孕性が保持できなくなる場合が多い点にある。実際,頸管妊娠の約40%は未産婦であり,経産婦でも挙児希望の強い症例を加えれば,子宮を温存しなければならない症例の割合は高い。そこで3例の頸管妊娠症例を呈示し,子宮温存法のための手技を述べる1)

5.常位胎盤早期剥離と母児管理

著者: 谷口幸一 ,   植田充治

ページ範囲:P.1284 - P.1285

 常位胎盤早期剥離(早剥)とをよ,妊娠20週以降で正常位置に付着している胎盤が胎児娩出前に子宮壁より剥離するものを言い,その頻度は分娩総数の0.1〜1.0%と言われている。当院における最近10年間の総分娩数22,985例中早剥症例は154例で,その頻度はO.7%であった。また,早剥は妊娠経過に異常がなくても突然発症するが,高血圧・蛋白尿を伴う重症妊娠中毒症合併や早剥既往例は,早剥危険群として注意が必要であり,早剥からしばしば播種性血管内血液凝固(DIC)に移行し,周産期死亡率も高率で母児ともに重大な影響を及ぼす。

6.前置胎盤時の経腟分娩の限界

著者: 椋棒正昌 ,   羽田かおり

ページ範囲:P.1286 - P.1287

 前置胎盤の頻度は,0.31)〜0.52)と言われているが,近年,産褥後の子宮内感染の低下,多産婦の減少,初産婦の割合の増加,人工中絶の減少などの理由により減少しつつある。当院で過去5年間に経験した前置胎盤症例は,表1に示すごとく,全分娩数8,212例中44例で,その頻度は0.5%であり,他院に比較して高い。それは当院が大阪府の産婦人科診療相互援助システム(OGCS)の基幹病院である性格上,前置胎盤症例が母体搬送されるためである。
 前置胎盤は,超音波検査の普及に伴い,妊娠早期から診断可能となり,かつてのように分娩時に大出血をしてから初めて診断がつくことは少なくなってきた。しかしながら,厚生省の統計によると,出血は高血圧・肺塞栓と並んでまだ妊婦死亡の三大原因の一つであり,厳重な分娩管理を必要とする合併症である。

7.前置胎盤—帝切のタイミングと工夫

著者: 稲福恭雄

ページ範囲:P.1288 - P.1290

 前置胎盤からの出血は全前置胎盤,部分前置胎盤,辺縁前置胎盤の分類を問わず,妊娠中後期のいかなる時期にも起こりうる。その出血量も症例によって異なり,出血の経時的状態も分類に特徴的なものはない。治療方針を決定するに当たっても母児の安全性を考慮しなければならず,難渋させられることが多い。
 当院は救命救急センターを通していついかなる時でも,どのような状態の患者でも搬送を受け入れて来たが今回,1985年1月から1992年12月までに経験した前置胎盤100例の経験からいくつかその帝切のタイミングと工夫のポイントを述べてみたい。

胎盤機能からみたIUGR

8.IUGRの発症機転と成長因子

著者: 工藤美樹 ,   武田佳彦 ,   岩下光利

ページ範囲:P.1291 - P.1293

 胎児はその発育に必要な構成素材やエネルギーなどの栄養物質のすべてを母体に依存して成長するが,これら栄養物質はすべて胎盤を介して母体血中より胎児血中へ供給されている。したがって,この部位における代謝物輸送の機能により胎児の成長や成熟が調節されている可能性があり,機能低下により子宮内胎児発育遅延(IUGR)が生じると考えることができる。近年,種々の成長因子(growth factor)のうちinsulin like growthfactor(IGF),epidermal growth factor(EGF),nerve growth factor(NGF)などが胎児発育に関与していることが報告されてきている1)。成長因子とは,標的細胞のDNA合成を促進する一群のポリペプタイドホルモンの総称で,その作用発現の過程において細胞内へのアミノ酸やグルコースなどの代謝物の取り込みを活性化している。すなわち,これらの成長因子が胎盤絨毛上皮細胞内への栄養物の輸送を,結果的に母体から胎児への経胎盤性輸送を調節することによって胎児の発育を調節している可能性が考えられる。本稿では,成長因子のうちIGFとその結合蛋白であるinsulinlike growth factor binding protein(IGFBP)の胎児発育における生理学的意義およびIUGR発症への関与について論じる。

9.妊娠中期発症型(IUGR)のリスク

著者: 坂元秀樹 ,   高木健次郎 ,   佐藤和雄

ページ範囲:P.1294 - P.1296

 IUGRが一つの症候群として確立された概念となったのは超音波断層診断法の完成による。現在IUGRの診断には,仁志田らの日本人胎児発育曲線1)で−1.5SD以下が診断基準として用いられている。超音波の導入によってIUGRの早期診断が可能になってきたが,まだその早期予知,治療そして正確な予後判定は容易ではない。

10.低濃度酸素投与の効果

著者: 佐藤郁夫

ページ範囲:P.1298 - P.1299

 胎児仮死は原因の如何にかかわらず,その第一歩が胎盤におけるガス交換不全であり,低酸素(hypoxia)であること,そしてhypoxiaの胎児に対する代謝や中枢神経機能に及ぼす影響の重さを考えれば,胎児仮死の第1の処置は胎児への酸素補給であろう。
 しかしこれまでにも母体に酸素を投与した場合の胎児血酸素の変化に関する報告はみられるが,酸素投与の効果の対象が胎児であるために,十分な検討がむずかしいというのが実情である。

11.輸液療法

著者: 坂井和裕 ,   前田博敬

ページ範囲:P.1300 - P.1303

 子宮内発育遅延(Intrauterine growth retarda—tion:IUGR)は,子宮内での胎児の発育・成熟の抑制または異常が認められる児の総称である。本症は多くの因子が複雑に関与して発症するため,発育抑制・成熟障害といった病態像は個々に異なり多彩であるが,その原因のひとつに胎児をとりまく胎児—胎盤—母体の循環・代謝系における恒常性の破綻がある。このような症例に対して子宮内における輸液を中心とした薬物療法の報告がなされているが,その意義についてはいまだ論議されているのが現状である。本稿では,現在までの諸家の報告をもとに,IUGRに対する輸液療法を中心に概説する。

双胎間輸血症候群

12.胎内診断のポイント

著者: 石松順嗣

ページ範囲:P.1304 - P.1306

 双胎間輸血症候群は一絨毛膜双胎妊娠の約5〜15%に発生し,児の予後はきわめて不良である。しかし,双胎間輸血のメカニズムはいまだ不明で,双胎間輸血症候群の診断に関しても出生前,出生後においてもその基準は確率されていないのが現状である。今回は過去に報告された診断基準および自験例の一絨毛膜双胎妊娠48例を対象に双胎間輸血症候群の出生前診断に関して検討した。

13.胎外診断のポイント

著者: 吉田啓治

ページ範囲:P.1307 - P.1309

 双胎間輸血症候群(TTTSと略す)とは,従来の概念では,一絨毛膜性双胎において両児間に存在する胎盤内血行吻合を通じ,一方の児から他方の児に持続的に血液が流入し,両児間に発育差を生じ,大きな児と小さな児,多血児と貧血児,羊水過多と羊水過少などを生じた場合をいうのであるが,現在のところ厳密な定義は決まっていない。
 一般的には,Rausenら1)の血色素量差5.0g/dl以上,Tanら2)の体重差20%以上(25%以上をとるものもある)などが本症候群に当たるとしているが,最近の研究によれば,必ずしもこの条件に適合しない症例も存在するようである。すなわち,胎内での双胎間の血流動態はかなり複雑のようである。現在のところ,胎外診断のポイントとしては,次のことが考えられる。

14.供血児,受血児

著者: 松尾重樹 ,   日高敦夫

ページ範囲:P.1310 - P.1313

 双胎児の予後を悪化させる大きな原因の一つとして双胎間輸血症候群(twin to twin transfu—sion syndrome, TTTS)がある。そして本症の臨床は,多くは一児IUGRを示すdiscordant twinを呈し,大きい児は羊水過多,心機能低下,胎児水腫などを伴い,一方小さい児はstuck twin signを認めることができる。そこで,自験例を踏まえ,TTTSの病態,並びに受血児と供血児の管理と治療のあり方について述べてみる。

15.TTTSの新しい対策—子宮鏡下シャント血管凝固術

著者: 名取道也 ,   田中守 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.1314 - P.1315

TTTSの病態
 双胎間輸血症候群(TTTS)とは,双胎間で一方の児から他の児へ血液の移動がおきることにより発生するさまざまな病態をいう。一卵性双胎の70〜75%が一絨毛膜性双胎であり,一絨毛膜性双胎のほぼ100%に血管吻合が存在する。しかしTTTSの発生頻度は全双胎の5〜15%であり,双胎のうち半数が一卵性双胎としてもTTTSが発症するのは血管吻合の存在する胎児の半数以下ということになる。血管吻合の存在と血液のシャントはイコールではないが,双胎間で児にとって有害な量の血液の移動が起きたための症状に対してTTTSと名づけられる。
 TTTSにおける典型的病態として供血児の貧血とそれに伴う発育の低下,受血児における多血とそれに伴う体重の増大があげられてきた。しかしこれらの症状は一絨毛膜性双胎と二絨毛膜性双胎で発生頻度に差がなくTTTSの診断基準として不適切なことが指摘されている。臨床的に判断が必要とされるのは血管吻合やシャントの有無ではなく,血液のシャントの結果として治療を必要とする病態となっているかである。現在双胎間で児にとって有害な量の血液の移動が起きているかどうかの判断として現実的かつ有力なものは羊水量の違いの発生と胎児水腫であろう。

16.一児死亡の新しい対策—死胎児摘除

著者: 進純郎 ,   荒木勤

ページ範囲:P.1316 - P.1317

 一絨毛膜性双胎では,胎盤血管吻合の存在のため双胎間輸血症候群を惹起しやすいことは周知の事実である。この場合に供血児は循環血液量が減少するために貧血となり,受血児は循環血液量が増加するために多血症となる。前者は貧血に伴う循環不全で,後者は心負荷過剰により胎児水腫などを合併して死亡する場合が多い。双胎一児死亡の発生頻度は3.27%(33/1,010)で,この場合の生存児脳病変の発症頻度は29.0%(36/124)であった1)。われわれの検討では脳病変発症群はすべて一絨毛膜性双胎であった。
 一絨毛膜性双胎で生存児に脳病変が出現する原因としては,一絨毛膜性双胎に認められる胎盤血管吻合の存在,未熟性などがその引き金になっていることは十分予想されるが,現在までのところ生存児に発症する脳病変の原因として,子宮内DIC説(Moor,1969),塞栓説(Yoshioka,1979),急性血液動態・虚血性変化説(Fusu,1991)などが挙げられている。われわれは,死亡児側で産生された血栓が生存児に移行しないように予防することと胎児環境の改善を主眼として,一絨毛膜一羊膜性双胎一児死亡例で,一児死亡後できるだけ早期に死亡児を胎外に娩出させる手術を試みた。

卵膜

17.卵膜温存帝王切開法(幸帽児帝王切開法:En Caule cesarean section)

著者: 高木耕一郎

ページ範囲:P.1318 - P.1320

 新生児医学の進歩により未熟性のために救命し得なかった400〜500gの超未熟児の生存もめずらしくなくなった。それに伴って産科医は超未熟児という低酸素負荷や機械的ストレスに弱い児を可及的にstress freeの状態で出生させることに従来以上に注意を払ってきた。例えば重症妊娠中毒症や腎炎合併妊娠などで母体適応により児を早期に出生させる場合には帝王切開分娩によらざるを得ないことが多い。これら超未熟児の帝王切開では子宮下節が形成されていないことが多いこと,また,子宮壁に切開を加え人工破膜を行ったのちに速やかに子宮収縮が発来することにより,児の娩出が困難となることは少なからず経験するところである。
 Pearsonは子宮壁を切開後,破膜することなく幸帽児の状態,すなわちen cauleに胎嚢に包まれたまま児を娩出させることにより,破膜後に生ずる子宮収縮を軽減し,子宮壁切開創通過時の児への直接的な外力から児を保護することが可能であるとしている1)

18.絨毛膜下血腫の吸引

著者: 吉田幸洋

ページ範囲:P.1322 - P.1324

 切迫流産とは日本産科婦人科学会の用語解説集によれば「流産への移行状態と考えられ,正常妊娠過程への復帰が可能でもある状態とされているが,必ずしも流産の状態を表現したものでなく,初期妊娠時の子宮出血を主徴とした症状に対する名称である。」とされている。つまり,切迫流産という用語は,厳密には胎児が生存している場合に用いられるべき用語であり,超音波断層法によって胎児生存が確認されている場合の流産率が約3%ときわめて低いことが認識されるようになって以来,これが臨床症状に対する一つの名称に過ぎないことが示されている。しかし,一方では超音波断層法で胎児心拍が確認できている例の中にも,血腫の排出とともに遂には流産となる例が少数ではあるが存在することも経験的に知られている。
 近年,超音波診断装置の普及によって,妊娠初期の産科管理に超音波検査がルーチンに行われるようになった結果,切迫流産徴候を示す症例のなかに子宮内血腫の存在が認められる例があることがわかってきた。本稿では,この子宮内血腫形成の病的意義と,これが認められた場合の取扱いについて概説したい。

19.絨毛羊膜炎の診断と局所療法

著者: 千村哲朗

ページ範囲:P.1326 - P.1327

 羊膜腔内の感染は,臨床上の表現で混乱していたが,病理組織学的見地よりchorioamnionitis(CAM)の用語が妥当(Driscoll,1973.Charlesら,1983)であり,羊水中に細菌の検出を認める状態でも臨床的に感染症状を呈しない場合はasymptomatic, unrecognized, silentなどの表現が報告されている。またamniotic infection syn—drome(Blanc,1959)はCAMと胎児肺感染症などの合併が認められる状態である。
 羊水は無菌的であると考えられていた時代から,羊水穿刺による各種細菌の検出とCAMの存在による早産・PROM発生が注目されるに至ったが,臨床診断の基準として従来報告されている母体発熱・母体頻脈・子宮筋緊張・羊水の悪臭などの臨床所見は,感染末期の症状であり,実際の治療と予後に対しての臨床的意義はきわめて低い。近年,CAMの早期診断に対する各種マーカーが検討され,その臨床的評価が報告されているが,その概要と局所療法について述べる。

20.癌胎児性フィブロネクチンと流早産

著者: 橋本平嗣 ,   一條元彦

ページ範囲:P.1328 - P.1329

 早産は全出生の5〜10%に起こり,新生児死亡の第一の原因になっている。また早産により生まれた新生児はその未熟性ゆえに生存しても種々の後遺症の発症率も高く,早産は周産期医療における重要な問題の一つである。
 最近,前期破水や切迫早産に絨毛羊膜炎の関与が考えられるようになり,子宮内感染との関連からも切迫早産の早期診断,早期治療が産科における周産期管理の重要な課題である。今回,われわれは癌胎児性フィブロネクチンのモノクローナル抗体(FDC−6)を用いて,腟分泌液から癌胎児性フィブロネクチンを検出することにより,生化学的に早産が予知できるのかどうかについて検討した。

羊水

21.羊水分析の適応とタイミング

著者: 安水洸彦

ページ範囲:P.1330 - P.1332

 羊水穿刺による羊水分析は,侵襲性の出生前診断法としては最古の手技で,1950年代初めにはすでにRh不適合妊娠の管理法として確立していた。その後,1956年にFuchsとRiisが羊水細胞中のsex chromatinによる胎児性別判定,1965年にJeffcoateらが,羊水分析による副腎性器症候群の出生前診断,1966年にSteeleとBregが培養羊水細胞を用いた染色体分析を報告し,適応がさらに拡大された。

22.羊水量と胎児のwell-being

著者: 香川秀之

ページ範囲:P.1334 - P.1335

 羊水量は,妊娠中期以降においては,主に胎児の尿産生と嚥下運動に代表される羊水循環の均衡を反映している。したがって,羊水量の異常は,尿産生,嚥下運動に影響を及ぼす胎児奇形の合併や,羊水循環の不均衡を招来する胎児環境の悪化と密接な関係を有している。
 このような観点から,超音波断層法による羊水量の評価は,NSTとともに妊娠中の胎児well—beingの評価に欠くことのできない指標として注目されている。

23.羊水の補充療法(温生食充填灌流治療)

著者: 石川薫 ,   堀部暢人 ,   石塚隆夫

ページ範囲:P.1336 - P.1338

臨床的意義と適応
 妊娠26週未満のpreterm PROMに遭遇した際,従来のconservative managementのみで芳しい結果を得ることは難しい。因みに,図1は1986〜1988年のconservative managementのみに拠った著者らの施設のpreterm PROMの成績であるが1),妊娠26週未満のpreterm PROMでは16例中5例の生児を得たのみである。その所以は,①羊水過少や羊水内圧低下2)による胎児肺低形成(胎児肺の解剖学的発育は妊娠25週頃に完了する),②御し難い絨毛膜羊膜炎による超未熟児産(現在でも児のintact survivalを確信できるのは妊娠26週以降である),に求められる。この2つの点を解決しつつconservative managementを貫徹できることに,温生食充填灌流治療の臨床的意義がある。また,神経学的予後の悪い脳室周囲白質軟化症(PVL)の一要因として変動一過性徐脈が最近指摘されているが3),充填灌流治療は臍帯圧迫の解除という側面でも有益である。

24.羊水過多の吸引除去療法

著者: 茨聡 ,   前田康貴

ページ範囲:P.1340 - P.1341

 羊水の産生には,胎児尿,胎児肺胞液の気管からの分泌,羊膜からの産生が関与すると考えられており,その吸収には,胎児の嚥下運動による消化管から吸収と羊膜からの吸収が関与していると考えられている。このような絶妙な産生と吸収のバランスの破綻は羊水量の異常を来たすことになる。近年,超音波診断法の普及および進歩により,羊水過多(症)の発見は,以前にもまして早期に正確に行われるようになってきており,その管理は日常臨床においてますます重要となってきている。

臍帯

25.臍帯巻絡の診断と対応

著者: 林公弘 ,   村上雅義

ページ範囲:P.1342 - P.1343

 臍帯巻絡(nuchal cord)は通常の妊娠分娩の約25%にみられる現象であるが1),ときにIUGR(子宮内胎児発育遅延)や胎児仮死ならびにIUFD(子宮内胎児死亡)の原因となるので正確な診断が必要である(図1)。

26.胎児採血の適応と実際

著者: 室月淳 ,   岡村州博 ,   矢嶋聰

ページ範囲:P.1344 - P.1346

 超音波ガイド下臍帯穿刺による胎児採血は,胎児血という胎児の直接情報を得ることができるため,臨床的にきわめて有用な検査法である。1993年4月までにわれわれが行った432例の胎児採血の経験をもとに,その適応と手技の実際を改めてここにまとめた。

27.Amnioinfusion

著者: 武久徹 ,   嘉本和恵

ページ範囲:P.1348 - P.1351

 Fetal distressの原因の大部分は臍帯圧迫であり,さらに,臍帯圧迫の原因の大半が羊水量の減少であることが明らかにされている。したがって,分娩中のfetal distressの回避には人工的に羊膜腔内に生食水などを注入し,臍帯に対するクッションを作ると有効であろうというのが,amnioinfusionの原理である。

28.胎内輸血の適応と実際

著者: 是澤光彦

ページ範囲:P.1352 - P.1353

胎内輸血の適応
 胎児治療については,胎児への薬物療法と外科的療法が考えられる。薬物療法のうち,胎盤を通過できるものは,原則として母体に投与し胎児への移行を期待するのが,最も安全な方法である。母体へ投与する薬物量が母体にとって過剰であったり,移行量が少ないという不利な点があるものの,まず母体投与を考え,不十分な場合に胎児直接投与を考える。ところが,もともと胎盤を通過しないものを胎児へ投与しようとすると,最初から胎児への直接投与を考えなければならない。この代表的なものとして,輸血がある。
 胎児輸血は,Rh不適合のように子宮内で溶血を起こし,胎児貧血が進み,子宮内胎児死亡を起こす疾患について,唯一絶対の治療法として開発された。一番はじめに胎児輸血を始めたのは,Lily AW (1963)で,この時には,胎児血管内への投与は不可能であったので,胎児の腹腔内への輸血であった。その後,フェトスコープ法により,臍帯血管へアプローチすることが可能となり,さらに超音波による誘導による臍帯穿刺法の開発により,より安全な手技となってきている。

カラーグラフ 摘出標本の見方・5

悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫

著者: 薬師寺道明 ,   岩永成晃 ,   片岡明生 ,   大蔵尚文 ,   田中博志 ,   西田敬

ページ範囲:P.1271 - P.1273

 成熟嚢胞性奇形腫は日常の診療でしばしば遭遇する良性卵巣腫瘍である.しかし,ときとして成人型の悪性腫瘍がこの腫瘍のなかに発生する.その頻度は成熟嚢胞性奇形腫の約2%といわれ,閉経後女性に発生することが多く,若年者ではまれである.扁平上皮癌が最も多いが,ときに腺癌やカルチノイドなどもみられる.5年生存率は一般に15〜30%とされ,扁平上皮癌のIa期に限れば予後は比較的良好であるが,腺癌や他の組織型では予後はきわめてわるい.
 当院における一例を提示する.

Current Research

子宮癌発生における複数の遺伝子異常—II.子宮体癌における遺伝子解析

著者: 井上正樹

ページ範囲:P.1355 - P.1362

はじめに
 子宮体癌は頸癌と異なり明らかな外的原因因子は不明である。しかし,最近の日本人における体癌の増加は食生活の欧米化や高齢化などに伴うことから,細胞側要因すなわち体細胞の遺伝子変異の蓄積がその原因ではないかと推測されている。
 子宮体癌も多くは,子宮頸癌同様一連の増殖性前癌病変を経て多段階に発生することはよく知られているが,この一連の発癌過程において,複数の遺伝子変異はどのように関与しているかについては,いまだ解明されていない。

原著

母乳分泌に影響を及ぼす産科学的諸因子の検討

著者: 合阪幸三 ,   野島美知夫 ,   國保健太郎 ,   金田幸枝 ,   鳥谷葉子 ,   斉藤英樹 ,   都築浩雄 ,   為近慎司 ,   吉田浩介

ページ範囲:P.1363 - P.1369

 産科学的諸因子の母乳分泌,母乳哺育確立に及ぼす影響を多数例について検討し,以下の成績を得た。
 1)産褥初期の母乳分泌量は,その症例の1か月検診時の母乳哺育確立とよく相関した。2)経産婦のほうが初産婦より母乳分泌は良好であった。しかし母乳哺育確立に関してはほぼ同じで約50%に母乳栄養の確立がみられた,,3)分娩遷延,分娩時出血多量,鉗子分娩といった要因は,母乳分泌量,母乳哺育確立には悪影響を及ぼさなかった。4)帝切例では母児の接触が遅れるためか,入院中の母乳分泌最,1か月後の母乳確立とも経腟例に比べて有意に低下していた。5)乳房の形態は母泌分泌,母乳確立に影響を与えなかったが,扁平乳頭,非妊時の母体の肥満体型(初産婦)は母乳哺育が有意に確立しにくいことが明らかとなった。以上より,母乳分泌,母乳確立に影響を及ぼす因子が明らかとなった。

症例

超音波断層法で典型的な子宮腟留血腫像がみられた処女膜閉鎖症の1例

著者: 竹内薫 ,   片桐千恵子 ,   笠木正明 ,   渡辺淳子 ,   堀立明

ページ範囲:P.1371 - P.1373

 下腹部痛を主訴に小児科を受診し,超音波断層法にて典型的な子宮腟留血種像を呈した11歳女児の処女膜閉鎖症の1例を経験した。処女膜開口術にて,530 mlの暗赤色血液の排出がみられた.術後に再閉鎖をきたし,処女膜の輪状切除術を施行した。
 本症の超音波所見および臨床的取り扱いについて,文献的考察を加えて報告する。

子宮転移をきたした膀胱憩室腫瘍

著者: 日高隆雄 ,   塩崎有宏 ,   伏木弘 ,   泉陸一 ,   藤村正樹

ページ範囲:P.1375 - P.1379

 骨盤内腫瘍のうち膀胱憩室腫瘍は,尿路症状の出現が遅く,また,まれな疾患である。われわれ婦人科医にとっても,卵巣腫瘍と誤診しがちな疾患といえる。今回われわれは,下腹部腫瘤および子宮後壁腫瘤を認め,術前診断に苦慮し,開腹術を施行した,その結果は,膀胱憩室に発生した扁平上皮癌およびその子宮後壁転移であった。膀胱憩室腫瘍の術前診断は困難であることが多く,婦人科疾患では,卵巣腫瘍との鑑別が重要である。膀胱に近接した腫瘍を認めた場合は,つねに膀胱憩室腫瘍も念頭におく必要があると思われた。

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

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