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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻11号

1993年11月発行

カラーグラフ 摘出標本の見方・5

悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫

著者: 薬師寺道明1 岩永成晃1 片岡明生1 大蔵尚文1 田中博志1 西田敬1

所属機関: 1久留米大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1271 - P.1273

文献概要

 成熟嚢胞性奇形腫は日常の診療でしばしば遭遇する良性卵巣腫瘍である.しかし,ときとして成人型の悪性腫瘍がこの腫瘍のなかに発生する.その頻度は成熟嚢胞性奇形腫の約2%といわれ,閉経後女性に発生することが多く,若年者ではまれである.扁平上皮癌が最も多いが,ときに腺癌やカルチノイドなどもみられる.5年生存率は一般に15〜30%とされ,扁平上皮癌のIa期に限れば予後は比較的良好であるが,腺癌や他の組織型では予後はきわめてわるい.
 当院における一例を提示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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