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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻11号

1993年11月発行

今月の臨床 胎児環境をチェックする

双胎間輸血症候群

13.胎外診断のポイント

著者: 吉田啓治1

所属機関: 1東京医科大学霞ヶ浦病院産婦人科

ページ範囲:P.1307 - P.1309

文献概要

 双胎間輸血症候群(TTTSと略す)とは,従来の概念では,一絨毛膜性双胎において両児間に存在する胎盤内血行吻合を通じ,一方の児から他方の児に持続的に血液が流入し,両児間に発育差を生じ,大きな児と小さな児,多血児と貧血児,羊水過多と羊水過少などを生じた場合をいうのであるが,現在のところ厳密な定義は決まっていない。
 一般的には,Rausenら1)の血色素量差5.0g/dl以上,Tanら2)の体重差20%以上(25%以上をとるものもある)などが本症候群に当たるとしているが,最近の研究によれば,必ずしもこの条件に適合しない症例も存在するようである。すなわち,胎内での双胎間の血流動態はかなり複雑のようである。現在のところ,胎外診断のポイントとしては,次のことが考えられる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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