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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻11号

1993年11月発行

症例

子宮転移をきたした膀胱憩室腫瘍

著者: 日高隆雄1 塩崎有宏1 伏木弘1 泉陸一1 藤村正樹1

所属機関: 1富山医科薬科大学産婦人科

ページ範囲:P.1375 - P.1379

文献概要

 骨盤内腫瘍のうち膀胱憩室腫瘍は,尿路症状の出現が遅く,また,まれな疾患である。われわれ婦人科医にとっても,卵巣腫瘍と誤診しがちな疾患といえる。今回われわれは,下腹部腫瘤および子宮後壁腫瘤を認め,術前診断に苦慮し,開腹術を施行した,その結果は,膀胱憩室に発生した扁平上皮癌およびその子宮後壁転移であった。膀胱憩室腫瘍の術前診断は困難であることが多く,婦人科疾患では,卵巣腫瘍との鑑別が重要である。膀胱に近接した腫瘍を認めた場合は,つねに膀胱憩室腫瘍も念頭におく必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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