icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻12号

1993年12月発行

文献概要

今月の臨床 頸癌,体癌—診療の現況 基礎

3.子宮頸癌とHPV

著者: 岩崎秀昭1 加藤喜市1 武田敏1 稲葉憲之2 関谷宗英2 計良恵治3

所属機関: 1千葉市立病院産婦人科 2千葉大学医学部産婦人科 3千葉大学医学部第二解剖学

ページ範囲:P.1396 - P.1398

文献購入ページに移動
 近年の分子生物学的進歩に伴い,子宮頸癌発生におけるヒトパピローマウイルス(human papil—lomavirus:HPV)の役割が徐々に解明されつつある。しかしながら,HPV単独での発癌というより,癌遺伝子,癌抑制遺伝子などの他の因子の関与も示唆され,いわゆる多段階発癌によって悪性化に至るものと考えられている。
 HPVは約8.0 Kbからなる2本鎖の環状DNAウイルスで,従来より動物などに造腫瘍性があることは知られていた。1980年代に入り,分子生物学的手法により,HPV-DNAの検出が可能となり,子宮頸癌とHPVの関連性の研究が飛躍的に進歩した。今回HPVと子宮頸癌の関連性について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?