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原著
超音波カラードプラ法による正常月経周期における子宮動脈血流動態変化および血中Prostaglandin E2,Prostaglandin F2αとの関連について
著者: 井浦俊彦1 丹野治郎1 桑原惣隆1 福間秀昭1 上田由生子1 羽根淳治1 宝田明2
所属機関: 1金沢医科大学産科婦人科 2金沢医科大学放射線科
ページ範囲:P.201 - P.205
文献購入ページに移動1)子宮動脈のResistance index(RI)では,増殖期後期と月経期前期を峰とする2峰性パターンを示した。2)PGF2αも同様に,増殖期後期と月経期前期を峰とする2峰性パターンを示した。3)PGE2は,増殖期,分泌期とも大きな変動を示さなかったが,月経期に高値を示す傾向を認めた。4)分泌期後期から月経期前期にRIの一時的低下ならびに上昇を示した。この際,PGF2αが子宮動脈の血管抵抗および血流量の変化に関与している可能性を認めた。また,経産婦と未産婦において,子宮動脈の血流動態に変化があることが示唆された.以上より,子宮動脈の血流動態にはPGF2αが密接に関与している可能性が認められた。
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