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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻3号

1993年03月発行

文献概要

今月の臨床 良性卵巣腫瘍—治療方針 手術 手術手技のコツ

21.楔状切除術

著者: 斎藤馨1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学産婦人科

ページ範囲:P.298 - P.300

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適応
 卵巣楔状切除術は言うまでもなく不妊婦人に行われるもので,他の排卵誘発法で効果のなかった多嚢胞性卵巣(PCO)が適応となる。われわれは他に不妊要因がなく以下の基準を満たすものを適応としている。①第1度無月経,②クロミフェン,ブロモクリプチン,hMG,hCGなどの薬物療法が無効,③卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の既往があり,④LH-RH testでLHの過剰反応(FSHは正常反応),⑤血中テストステロン,アンドロステンジオンが異常高値,⑥経腟超音波にて複数の卵巣被膜下閉鎖卵胞が認められる。
 本手術により術後80%前後の排卵率と約50%の妊娠率が期待される。ただしLH-RH testでLH前値が低値のものや硬化嚢胞型のものに対する手術効果はあまり期待できない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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