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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻4号

1993年04月発行

今月の臨床 子宮外妊娠—up to date

子宮外妊娠は増えているか

3.子宮外妊娠時のhCG産生—正常妊娠との差異

著者: 丸尾猛1 望月眞人1

所属機関: 1神戸大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.354 - P.356

文献概要

 hCGはα—,β—subunitの非共有結合から成る分子量39Kdの糖蛋白ホルモンであり,絨毛トロホブラストで産生される。hCG産生の過程では,まず2種のmRNAによってpre-hCGα蛋白,pre-hCGβ蛋白が合成されて,続いて糖鎖の付加が起こり,両subunitの結合によってhCGが産生される。
 妊娠4〜5週絨毛では,hCGはcytotrophoblast(C細胞)に局在しC細胞でのhCG産生が示唆されるが1),妊娠6週以降の絨毛ではhCGはsyn—cytiotrophoblast(S細胞)のみに局在し,in situhybridizationの成績より妊娠6週以降絨毛では,C細胞からS細胞への分化過程の中でまずhCGαmRNAが発現し,次いでS細胞の分化過程の中でhCGβmRNAが発現することがわかっている。また,絨毛内hCGα,hCGβのmRNAレベルは妊娠の進行とともに減少する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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