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今月の臨床 子宮外妊娠—up to date 診断のNew aspect
11.低単位hCG測定の子宮外妊娠における効用
著者: 見尾保幸1
所属機関: 1烏取大学医学部産婦人科
ページ範囲:P.375 - P.377
文献購入ページに移動 初期妊娠を取り扱う産婦人科医にとって,子宮外妊娠(卵管妊娠)は除外診断を要する最も重要な疾患である。従来より本症の発生頻度は全妊娠症例の0.5〜1.0%と言われているが,近年の積極的な不妊治療やクラミジア(Chlamydia tracho—matis)を中心とする性行為感染症(STD)の蔓延などから,わが国における子宮外妊娠の頻度は確実に増加していると考えられる。事実,米国でもその発生率は,1970年以来約5倍に増加したとの報告がある1)。一方,近年の経腟超音波断層法を中心とした画像診断法やhCG測定法の急速な進歩さらに腹腔鏡検査の普及などから,子宮外妊娠が従来に比してより早期に診断可能となってきた。しかも,これらの診断精度の向上により,本症における重篤な急性産科ショックの発生が未然に防止でき,また,致死的状況に至る症例も急激に減少した。一方,未破裂の子宮外妊娠が早期に診断できることは,治療面においても保存的手術療法や化学療法により患側卵管を温存することが可能となり,妊孕性を維持するうえでもその意義は大きい。
本稿では,子宮外妊娠の診断におけるhCG測定法,とくに低単位hCG測定法の効用について解説する。
本稿では,子宮外妊娠の診断におけるhCG測定法,とくに低単位hCG測定法の効用について解説する。
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