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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻5号

1993年05月発行

文献概要

今月の臨床 産科外来検診マニュアル 妊娠初期

2.妊娠反応

著者: 久保春海1

所属機関: 1東邦大学医学部第1産婦人科

ページ範囲:P.459 - P.461

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 妊娠反応(免疫学的)は最近hCGのベータ・サブユニットに特異的なC末端部分に対する抗体やモノクローナル抗体を利用した2重抗体法などの開発によって,その感度,特異性が非常に高い試薬が用いられるようになった。このため予定月経の開始前に妊娠を予測することも可能であり,5,6年前より一般に妊娠検査薬が市販されたこともあって,今では患者自身が病院に来る前に自分で検査してから来院するのがごく当たり前のことになりつつある。
 妊娠の早期診断は医師にとっても,診断を希望する患者にとっても望ましいことではあるが,妊娠反応はあくまでも妊娠の診断の補助手段の一つであり,病院における医師の問診,診察,超音波検査を受けることが原則であることを周知徹底させなければならない。hCG産生腫瘍などの非妊娠性疾患や妊娠であってもそれが正常妊娠であるか流産,子宮外妊娠であるかは妊娠反応のみで早期診断をくだすことは不可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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