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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻5号

1993年05月発行

今月の臨床 産科外来検診マニュアル

妊娠中期

15.妊婦貧血

著者: 貝原学1

所属機関: 1帝京大学医学部附属市原病院産婦人科

ページ範囲:P.503 - P.505

文献概要

 われわれが日常診療上遭遇する疾患として,いわゆる妊婦貧血ほど頻度の多いものは他にないであろう。さらに,このように頻度が高いにもかかわらず放置されている疾患は他にないであろう。
 1991年に日産婦栄養問題委員会は,このように放置されていた妊婦貧血の現状分析を行い,貧血に関する用語や診断基準についての試案を作成し報告している1)。それによると「妊婦貧血」の定義は,妊婦にみられる貧血の総称であるとし,そのうち,妊娠に起因する貧血でHb値11g/dl未満およびHt値33%未満のものを「妊娠性貧血」と定義している。さらに妊娠性貧血のうち小球性低色素性であり,血清鉄の低下,TIBCの一上昇など,鉄欠乏が確認されるものは「妊娠性鉄欠乏性貧血」というと取り決められている(表1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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