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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻5号

1993年05月発行

今月の臨床 産科外来検診マニュアル

妊娠後期

35.頸管の成熟度

著者: 平川舜1

所属機関: 1東邦大学医学部第1産科婦人科

ページ範囲:P.561 - P.563

文献概要

頸管成熟の産科的意義
 頸管成熟度とは児の娩出が円滑に進行するための産道因子の準備状態を示すものである。妊娠の中期には硬く未熟な頸管も,妊娠の進行に伴って内分泌環境の変化によって頸管を構築する結合組織の組み換えが進み1),妊娠35週頃からBraxton—Hicks収縮の活発になる時期に一致して頸管の軟化が始まる2)。頸管の軟化を基盤として,前陣痛により頸管の展退と開大が徐々に進行し,妊娠38週以降に頻発する分娩陣痛の発来によって頸管の熟化は急加速される。初産婦では子宮壁の緊張が強いため産科的内子宮口が早期より開大し,児の下降と頸管の展退が先行するが,経産婦では緊張が弱く胎児の下降が遅れ,展退も直前まで進行しない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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