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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻5号

1993年05月発行

文献概要

今月の臨床 産科外来検診マニュアル 妊娠後期

37.前回帝切妊娠例の検診の手順とその評価・対策

著者: 米谷国男1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳曾病院産婦人科

ページ範囲:P.568 - P.569

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 前回帝切妊娠例ははたして増えているのであろうか?。この問いを関連病院の何人かの産婦人科医長に質したところ,異口同音にそれは増えているという返事がかえってきた。
 女性は結婚すると平均して約2回出産する(子供は2人)というわが国の人口動態統計上の事実を考えると,前回帝切妊娠例が増加しているということは,初回妊娠・分娩の帝切率が高いことと関連を持っていることは明白である。初回妊娠・分娩時の帝切率は,近時小産小死の定着,胎児モニタリングの発達,女性の晩婚化に伴う高年初産,骨盤位の帝切率上昇などのさまざまな理由から漸次上昇してきたとみてよいであろう。また,早産未熟児の出産はintact survivalの観点からほとんど帝切分娩が選択されるということも帝切率を高めているという大きな理由となっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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