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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻5号

1993年05月発行

文献概要

原著

閉経後の肥満婦人における脂質代謝の臨床的検討—Dual energy X-ray absorptiometryによる体組成分析を用いて

著者: 後山尚久1 杉本修1

所属機関: 1大阪医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.657 - P.661

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 Dual energy X-ray absorptiometry(DEXA法)による体組成分析により,軟部組織に占める脂肪組織率(%Fat)を測定し,肥満度を判定するとともに,血清脂質値との関係につき,検討した。当院産科婦人科更年期・閉経期外来受診中の閉経婦人117例を対象とした。
 Body Mass Index値で25,%Fat値で30を超える例を肥満者として検討したところ,それ以下の数値を呈する例と比べ明らかに血清トリグリセライド値,総コレステロール値が高かった。さらに血清HDL—コレステロール値が肥満者(%Fat 30<)では有意に(P<0.05)低い結果であった。%Fatが30を超える肥満者では,高コレステロール血症が72.2%の高い頻度でみられた。これらから,閉経後にはDEXA法による%Fatの測定から肥満度を判定し,肥満者では高脂血症の頻度が高いため,その血清脂質値に注意を要し,高脂血症の管理を行うことが重要であると思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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