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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻5号

1993年05月発行

原著

周産期におけるヒト肝細胞増殖因子(hHGF)の動態—母乳中濃度

著者: 飯岡秀晃1 赤田忍1 島本太香子1 山田嘉彦1 阪本義晴1 森山郁子1 一條元彦1

所属機関: 1奈良県立医科大学産婦人科

ページ範囲:P.662 - P.664

文献概要

 最近発見された新しい物質であるヒト肝細胞増殖因子(hHGF)について,その母乳中濃度を中心に,酵素標識免疫測定法(ELISA)で測定を行い以下の成績を得た。
 ①母乳中のhHGF濃度は血清中の濃度に比し顕著に高い値を示し,正期産初乳では2.21±0.45ng/ml,正期産成乳では1.98±0.32ng/mlであり,また,早期産初乳では2.32土0.51ng/ml,早期産成乳では1.91±0.33ng/mlであった。 ②妊娠婦人血清中のhHGF濃度は,妊娠経過とともに著明な変動は示さなかった。 ③臍帯血清中のhHGF濃度は,正期産新生児では0.15土0.04ng/mlであり,成人より有意に低値を示した。また,一方,早期産新生児では,0.11土0.02ng/mlであり,早期産新生児では正期産新生児よりさらに有意に低値を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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