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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科47巻6号

1993年06月発行

文献概要

原著

婦人科悪性腫瘍における新しい腫瘍マーカーCytokeratin 19の臨床的有用性に関する研究

著者: 根岸能之1

所属機関: 1東京医科大学産婦人科

ページ範囲:P.781 - P.786

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 Centocor CYFRA 21-1 RIA Kitを用い婦人科悪性腫瘍における血中Cytokera—tin 19(CK 19)を測定し,CK 19の腫瘍マーカーとしての臨床的有用性を検討した。その結果,CK 19のcut off値を2.2ng/mlと設定すると,各疾患のCK 19の陽性率は原発性卵巣癌が58.7%,子宮内膜癌が50%,子宮頸部扁平上皮癌が45%であった.一方,良性卵巣腫瘍は3.3%,内膜症性嚢胞は全例陰性ときわめて少ないfalse positiveを示した。CK 19とCA 125の組み合わせで原発性卵巣癌は87%,子宮内膜癌は70%,CK 19とSCCとでは子宮頸部扁平上皮癌は70%と単独測定に比較して陽性率が向上した。良・悪性卵巣腫瘍におけるCK 19とTPA問に強い相関(r=0.793)が認められ,CK 19はTPAに取って代われる腫瘍マーカーであることが示唆された。各腫瘍マーカーのROC 曲線から,CK 19は原発性卵巣癌の腫瘍マーカーとしてCA 125と同様に有用であることが証明された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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